自然災害に対する企業の対応状況調査
2019年の秋は、台風15号や19号、相次ぐ大雨などにより、全国各地で水害や土砂災害などが発生した。近年、自然災害の発生件数が増加傾向にあるなかで、自然災害による企業活動への影響は、自社のみならず、取引先などに広がることも懸念されている。
そこで、帝国データバンクは、自然災害に対する経営上のリスクへの対応状況について調査を実施した。本調査は、TDB景気動向調査2019年11月調査とともに行った。
■調査期間は2019年11月18日~30日、調査対象は全国2万3,678社で、有効回答企業数は1万46社(回答率42.4%)
■本調査における詳細データは景気動向調査専用HPに掲載している
<調査結果>
- 自然災害に対する経営上のリスクへの対応状況において、『対応を進めている』(「十分に対応を進めている」と「ある程度対応を進めている」の合計)企業は27.0%にとどまった。他方、『対応を進めていない』(「あまり対応を進めていない」と「ほとんど対応を進めていない」の合計)企業は66.4%にのぼった
- 『対応を進めている』とする企業を業界別にみると、『金融』が50.0%と最も高く、次いで、『農・林・水産』(35.8%)、『小売』(30.3%)が3割台で続いた
- 同様に都道府県別にみると、「高知」(44.2%)が最も高く、4割を超えた。以下、「和歌山」(38.6%)、「宮城」(36.8%)、「奈良」(36.5%)、「千葉」(33.1%)が上位にあがった。近年、震災により大きな被害を受けた地域や水害などが発生した地域、今後大地震が想定される地域で自然災害に対するリスク対応が進められている傾向がみられた
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(株式会社帝国データバンク / 12月20日発表・同社プレスリリースより転載)