2019年7月のアルバイト平均時給は全国平均1,045円~「九州エリア」ではコールセンターの平均時給が2カ月連続で過去最高を更新(アルバイト求人情報サービス「an」調べ):パーソルキャリア
総合人材サービス、パーソルグループのパーソルキャリア株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:峯尾 太郎)が運営するアルバイト求人情報サービス「an」は、求人情報メディア「an」に掲載された求人広告から平均時給を分析しています。2019年7月の結果をお知らせします。
※2019年3月データより市況感に合わせたサンプル数に変更しており、過去のデータについても再集計を行っております。
※「an」で実施しております意識調査や求人情報に関するデータは、採用企業向け情報サイト「anレポート」にて公開しております。
【 全体 】~ 平均時給1,045円。求人数は微減だが、需要が高い状態は継続
2019年7月の全国平均時給は1,045円(前月1,036円、前年同月1,024円)となりました。前月比+9円、前年同月比+21円となりました。求人数(※1)は前月比95.8%、前年同月比133.6%となりました。
※1:「an」サイトの求人掲載数
【 エリア別 】~「九州エリア」では、コールセンターの平均時給が前月比+34円と大きく上昇
エリア別平均時給は「関東エリア」が1,091円で最も高く、次いで「関西エリア」が1,053円、「東海エリア」が1,035円、「九州エリア」が945円、「北海道エリア」が932円、という順になりました。「関東エリア」では、「フード系」「販売系」の時給が上昇しました。要因として、渋谷駅周辺の再開発に伴う大規模商業施設のオープニングスタッフの募集が増えたことが挙げられます。「九州エリア」では、コールセンターの平均時給は前月比+34円の1,146円と大幅に上昇し、2カ月連続で過去最高を更新しました。消費税増税による「キャッシュレス・消費者還元事業(※2)」の影響をうけ、決済事業者では各種問い合わせ対応を行うコールセンターで人員を強化したことが要因と考えられます。
※2:2019年10月の消費増税に合わせて始まる、中小・小規模事業者によるキャッシュレス決済を使ったポイント還元を支援する国の補助金事業
【 職種別 】~ 参議院議員選挙や夏のイベントの影響で、短期バイトのニーズが高まる
職種別平均時給は「専門職系」(1,235円)が最も高く、次いで「運輸職系」(1,202円)、「事務系」(1,091円)、「技能・労務系」(1,068円)、「サービス系」(1,051円)、「フード系」(1,006円)、「販売系」(976円)と続きました。「サービス系」では、参議院議員選挙の出口調査や夏のイベントの会場設営などを行う短期スタッフの採用ニーズが高まり、平均時給・求人数ともに上昇しました。
【 解説 】~ 最低賃金額改定に備え、コスト削減のため省人化を加速させる企業が増加
7月の全国平均時給は、前月比+9円と上昇トレンドでした。7月は「サービス系」に分類される夏のイベントの運営スタッフや、「事務系」に分類されるコールセンターで短期の求人が増加しました。特に「九州エリア」のコールセンターの平均時給は、キャッシュレス決済に関する問い合わせ増加を見込んだ採用ニーズの高まりにより、2カ月連続で過去最高を記録しました。
8月以降の平均時給は、例年10月の最低賃金額改定に向けて時給を上げる企業が増え始めるため、上昇する傾向にあります。しかし、今年は少しでもコストを抑えようと改定直前まで時給を据え置きにする企業が多く、平均時給は微増に留まる見込みです。今回の改定では最低賃金の引き上げ額が過去最大となります。そのため、さまざまな業界で、各工程をオートメーション化しコスト削減を行う動きが見受けられます。このような省人化の流れは、今後さらに加速していくでしょう。(an編集長 川合 恵太)
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(パーソルキャリア株式会社 https://www.persol-career.co.jp/ /8月20日発表・同社プレスリリースより転載)