3年前と比べた組合員数が「減少した」42.2%。組織拡大の取組対象として「在籍する組合未加入の正社員」を重視する割合が上昇~平成30年「労働組合活動等に関する実態調査」(厚生労働省)
厚生労働省では、このほど、平成30年「労働組合活動等に関する実態調査」の結果を取りまとめましたので公表します。
この調査は、労働環境が変化する中での労働組合の組織及び活動の実態等を明らかにすることを目的としています。対象は、民営事業所における労働組合員30人以上の労働組合(単位組織組合並びに単一組織組合の支部等の単位扱組合及び本部組合)で、平成30年6月30日現在の状況等について同年7月に調査を行い、一定の方法により抽出した5,093労働組合のうち3,199労働組合から有効回答を得ました。
【調査結果のポイント】
1. 労使関係についての認識(本部組合及び単位労働組合)
労使関係が「安定的」(注1)と認識している労働組合は91.3%(前回(注2)89.1%)
2. 労働組合員数の変化に関する状況(単位労働組合)
3年前(平成27年6月)と比べた組合員数の変化をみると、「増加した」33.5%(前回(注3)34.1%)、「変わらない」24.1%(同22.2%)、「減少した」42.2%(同41.7%)
3. 労働組合の組織拡大に関する状況(単位労働組合)
組織拡大を重点課題として取り組んでいる労働組合は29.8%(前回(注3)31.9%)、産業別にみると、「医療,福祉」が最も高く59.0%(同 70.0%)
取組対象として特に重視している労働者の種類についてみると、「新卒・中途採用の正社員」37.0%(同47.1%)、次いで「在籍する組合未加入の正社員」18.7%(同13.7%)
4. 正社員以外の労働者に関する状況(本部組合及び単位労働組合)
(1)労働者の種類別に「組合加入資格がある」をみると、「パートタイム労働者」35.6%(前回(注2)34.3%)、「有期契約労働者」39.9%(同36.5%)、「派遣労働者」5.2%(同7.2%)、「嘱託労働者」35.6%(同38.0%)
(2)労働協約の規定の状況をみると、「労働協約の規定がある」39.1%(前回(注2)27.2%)。労働協約の規定がある事項をみると、「正社員以外の労働者(派遣労働者を除く)の労働条件」30.6%(同20.4%)、「パートタイム労働者の雇入れに関する事項」27.0%(同17.6%)、「有期契約労働者の雇入れに関する事項」25.2%(同15.7%)
注1:労使関係の維持についての認識は5段階の選択肢であり、「安定的」は「安定的に維持されている」と「おおむね安定的に維持されている」の合計。
注2:「前回」とは平成29年「労使間の交渉等に関する実態調査」を指す。
注3:「前回」とは平成28年「労働組合活動等に関する実態調査」を指す。
<問い合わせ先>
政策統括官付参事官付雇用・賃金福祉統計室
調査官 山口 浩幸
室長補佐 本吉 香澄
労使関係第二係(内線 7667、7668)
(代表電話) 03(5253)1111
(直通代表) 03(3595)3145
◆ 詳しくはこちらをご覧ください。
(厚生労働省 http://www.mhlw.go.jp// 6月27日発表・報道発表より転載)