拡大する働き方改革とオフィス需要の変化。32.6%の企業が依然、現在入居中のオフィスを手狭だと感じている~『大都市圏オフィス需要調査2017秋』:ザイマックス
労働力人口の減少などを背景に、人材確保と生産性向上を目指して場所や時間に捉われない働き方を導入する企業が増えてきた。この潮流はオフィス需要に影響を与えるものと思われる。
そこで、ザイマックス不動産総合研究所では2016年秋より、半年ごとにオフィス利用の実態や働き方に関して定期調査を行い、オフィス需要との関係について継続的に分析を行っている。本レポートはその第3回調査の結果を公表するものである。
<主な調査結果>
1.オフィス需要の変化(2016年10月~2017年9月)
・過去1年間でオフィスの利用人数が「増えた」企業は37.5%で、「減った」企業(12.3%)を上回った。また、オフィス面積を「拡張した」企業は8.6%で、「縮小した」企業(2.2%)を上回り、オフィス需要は堅調であった。
・賃料単価(共益費込)が「上昇した」企業(15.9%)も、「下落した」企業(1.9%)を上回った。
・32.6%の企業が依然、現在入居中のオフィスを手狭だと感じている。
2.働き方改革の推進
・「現在、働き方改革に取り組み中」であると回答した企業は29.1%で、「すでに実施済み」と合わせると37.9%が働き方改革に着手している。
・働き方改革に取り組むきっかけとしては「経営層の判断」が77.9%、取り組みの目的としては「生産性の向上」が67.1%でそれぞれ1位。
・働き方改革の効果を「非常に感じている」「やや感じている」と回答した企業は約7割。
3.働く場所の多様化(テレワークの推進)
・26.2%の企業が、テレワークするための場所や制度の整備に取り組んでいると回答。「在宅勤務制度」(19.2%)や「専門事業者等が提供するレンタルオフィス、シェアオフィス等の利用」(6.7%)が前回調査から伸びているなど、働く場所の多様化が進みつつある。
・企業規模別では、大企業ほど在宅勤務やサードプレイスオフィスの導入率が高い。
・テレワーク導入済みの企業は、未導入企業よりも1人あたり面積が小さい。
4.オフィスに求める要素
・ビルスペックなどのハード面では「利便性の高い立地」が88.6%で1位。次いで「清掃衛生・維持管理状態が良い」(82.8%)、「セキュリティ性能が高い」(82.0%)などが上位に並んだ。
・ソフト面では、「従業員が快適に働ける」(89.6%)や「従業員のモチベーション向上につながる」(85.5%)が上位に並び、従業員満足度に対する意識がみてとれた。
5.トピックス:サードプレイスオフィスに対する利用関心度
・代表的な五つのタイプのサードプレイスオフィスについて、2~3割の企業が「非常に関心がある」「やや関心がある」と回答。特に「子育て支援機能付き」が35.7%と最も高い。
<調査概要>
調査時期: 2017年10月
調査対象:
・ザイマックスグループの管理運営物件のオフィスビルに入居中のテナント企業
・ザイマックスインフォニスタの取引先企業
上記合計 4,234社
有効回答数: 1,294社 回答率:31%
調査地域:
全国(東京都、大阪府、愛知県、福岡県、神奈川県、埼玉県、千葉県、その他)
調査方法: メール配信およびアンケート用紙配布による
<レポートに関するお問い合わせ>
ザイマックス不動産総合研究所
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(株式会社ザイマックス https://www.xymax.co.jp/ /12月7日発表・同社プレスリリースより転載)