リクルートエイブリックが
事業再生分野の人材紹介
リクルートエイブリック(東京都千代田区、村井満・代表取締役社長)は、経営建て直し中の企業の再生を担う人材の紹介に本格的に注力します。
これまで同社の金融業界専任グループには、各金融機関より「投資先企業の中に、再建のために事業を推進する人材が不足している」「事業戦略を立案し、推進できる人材を紹介して欲しい」という要望が多く寄せられていました。それを受け、昨年6月に「事業再生人材活用プロジェクト」を発足。ベンチャーキャピタル8社と営業協力関係を結び、投資先企業の人材ニーズを紹介してもらうスキームでこの分野の求人開拓を開始しました。すでに経営再建中企業13社から求人依頼が寄せられ、副社長や事業部長、経理財務部門の責任者などのポジションで10名が決定しています。
企業再生を担う人材は「ターンアラウンドマネジャー」と呼ばれ、そのスペシャリストは、職務定義があいまいなため、日本では対象者がどのような人材なのか明確化されていないのが現状です。しかし、部長以上のミドルマネジメント経験者で、経営に高い関心がある人材であれば手腕発揮のチャンスはあります。現在、エイブリックには35歳以上のミドルマネジメント層の転職活動を支援する専任グループ(1996年4月設置)があり、そのグループの登録者を対象に事業再生に絡む求人案件の紹介が可能です。
実際、その方々の中には、事業会社における経営企画や事業コンサルティング、新規営業チャネル開拓などの経験を活かして、企業再生を手がけたいと希望する方が増えています。年収の減少や経営環境の厳しさ等の不安もありますがそれ以上に、経営ボードに参画できる大きなチャンスと受け止め、これまでの実力を試す場と感じているようです。
同社は、この分野は新たな雇用領域と捉えています。理由は、これまでミドルマネジメント層の求人ニーズの広がりは、20歳代の若手層に比べ鈍化しており、これらの方々の手腕発揮の場が限られていることからです。今後、この事業再生分野が大企業などで培われたゼネラリスト的な手腕と管理職経験を併せ持つ人材を求める可能性は大きく、エイブリックはこの分野の人材紹介でミドルマネジメント層活用の途を広げたいと考えます。同様に、企業再生を「人材面」から支えることは、我々に事業にとって大きな意義があることです。そのため同社は、12月より産業再生にかかわる機関、再生ファンドなどと連携を強め、この層の登録者募集を強化し、今年度はまず20名。来年度100名の決定を目指します。
(リクルートエイブリック広報室 tel:03-3592-5533/同社プレスリリースより抜粋・2月10日)