保育士・保育所不足の解消へ 政府や企業の取り組み進む
待機児童問題が深刻化する中、保育士や保育所不足解消に向けた動きが活発化している。
育児を理由とする保育士の離職防止に向け、厚生労働省は2018年度から、保育士が子どもを優先的に保育所へ入所できるようにする。保育士が自ら勤める保育所に子どもを預けることなども認め、保育士不足解消に向けた足がかりとする狙いだ(日本経済新聞より)。
企業側の動きで、今改めて注目されているのが、事業所内保育所の設置だ。事業所内保育所では、通常の保育所ではあいまいになりがちな保育士の給与形態の明文化や勤怠情報の管理がしっかりと行われるため、保育士の待遇改善などの副次的な効果も期待できるからだ。昨年3月に厚生労働省が発表した調査によると、全国の事業所内保育所は4561施設で、そのうち、前年同時期以降に新設・新規把握された施設は215施設にのぼった。
現在、資格を持ちながら保育士として働いていない「潜在保育士」は全国に約80万人いると言われている。企業や政府による取り組みが、保育士・保育所不足の解消につながるのか、今後の動向が注目される。
(『日本の人事部』編集部)