フジスタッフ、CAD技術者の人材育成・派遣強化
フジスタッフ(東京千代田区、増山律子・代表取締役社長)は、近年、建築・機械・自動車・土木などの設計・製図の分野で急速にニーズが拡大しているCAD技術者の育成、派遣事業を強化します。
■ これまでの取り組み
フジスタッフは02年に「フジCADアカデミー」宇都宮校を開設して以来、人材派遣会社としてはいち早くCAD技術者の人材育成・派遣に取り組んできました。2005年6月に福岡校、同年10月に新宿校をオープンし、3年間で447人(2006年10月末現在)のスクール卒業生を輩出してきました。
その中から現在約200人の技術者スタッフを各企業へ派遣しています。2006年5月からは(米)ソリッドワークス社製3次元CAD『SolidWorks』の販売を行うソリッドワークス・ジャパンと提携し、人材派遣会社として初めて『SolidWorks』認定コースを開設しました。『SolidWorks』はWindows対応というなじみ易さから幅広い業界で利用されている3次元CADソフトです。これまで「フジCADアカデミー」では主に自動車メーカーなど大企業を中心に利用されている3次元CADソフト『CATIA』コースを開催してきましたが、『SolidWorks』というソフトのバリエーションが増えたことで、さらに多くの電子・電器業界のニーズの掘り起こしに取り組んでいきます。
■ 今後の目標
今後はノートパソコンを使用しての出張CADスクールを仙台に開設するなど、宇都宮、新宿、福岡の拠点以外のエリアでも人材育成をしていく予定です。来期からは新卒のエンジニア採用も実施し、CAD技術者として育成。派遣スタッフと合わせ300人のCAD技術者の派遣を目指します。また低金利のローンサービス「フジCADローン」の利用により、CADスクールとしてのビジネスも拡大し、来年度の受講料売上は年間6000万を計画しています。
■ アイラインとの経営統合によるシナジー
フジスタッフは2007年4月2日に製造アウトソーシング大手のアイライン(栃木県宇都宮市、井上守・代表取締役社長)と共同持株会社フジスタッフホールディングスを設立し、経営統合を行います。アイラインは製造アウトソーシング会社としては初めて自社工場を所有し、自社のオペレーションで請負業務、人材育成ができる技術力をもった会社です。04年からエンジニア正社員を自社採用し、現在276人のエンジニアを各企業に派遣しています。
アイラインとの経営統合により、人材育成インフラの相互利用、約1500社あるアイラインの取引先営業情報の共有化、アイラインの開発技術者が培ってきたものづくりの知識、ノウハウの共有化などのシナジーが期待できます。
■ 担当者コメント
フジスタッフCAD事業部長堤ゆう子は今後のCAD事業の展開について次のように述べています。
「アイライン統合により、より製造現場に近いフィールドで必要とされているエンジニアのニーズを開拓することが可能になり、売上増が見込まれます。今後はCAM3」やCAM4」など、より専門的な研修メニューも充実させ他社との差別化を図っていきます。同時に自社での開発力も構築していきたいです。恒常的な人材不足に陥っている技術者派遣においてエンジニアのすそ野を広げるため、首都圏で文系大学生向けの行っている『新卒CADセミナー』の展開を本格化するとともに、学生向けのデジタルエンジニアリング教育のカリキュラム作りに取り組んでいきます」
(フジスタッフ http://www.fujistaff.co.jp /同社プレスリリースより抜粋・11月24日)