2016年の国内BPOサービス市場規模は前年比4.9%増の7,017億円~国内BPOサービス市場予測を発表:IDC Japan
IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役:竹内正人、Tel代表:03-3556-4760)は、国内ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)サービス市場予測を発表しました。
●2016年の国内BPOサービス市場規模は前年比4.9%増の7,017億円
●2016年~2021年の年間平均成長率は3.7%、2021年市場規模は8,427億円と予測
●デジタルトランスフォーメーションによる業務内容の変化への対応、潜在的人材の発掘、テクノロジーによる武装が重要
2016年の国内BPOサービス市場は前年比4.9%増の7,017億円となり、2016年~2021年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は3.7%、2021年の同市場規模は8,427億円と予測しています。
2016年の国内BPOサービス市場の主要4セグメントのうち、前年比成長率が最も高かったセグメントは、調達/購買BPOサービス市場でした。2011年以来続いていた2桁成長こそ途切れたものの、高い成長率を維持しました。特に、直接材とは異なり全社的な視野でのコスト削減/最適化が遅れている間接材を中心に、ガバナンスを利かせた調達/購買プロセス最適化の需要が高まっていることが背景にあるとみられます。今後も同市場の成長率は徐々に低下しつつも高い値を維持し、2016年~2021年のCAGRは6.4%とIDCではみています。
人事BPOサービス市場は、新卒人材の確保や定着のために福利厚生を重視する企業が増加していることを背景とした福利厚生業務の好調にけん引されて、2016年は調達/購買に迫る成長率を示しました。官公庁による利用の拡大や、働き方の多様化に伴う人事業務再設計の需要などにも支えられ、2017年以降も、成長率は緩やかに下降しつつも、調達/購買に次ぐ成長率を維持するとIDCではみています。
カスタマーケアBPOサービス市場は、音声通話ベースのサービス需要の低下などが響き、成長率が暫く伸び悩んでいました。しかし、デジタルマーケティングの実用化をきっかけにマルチチャネル対応への需要が拡大し、さらにテクノロジーの進歩により音声電話もデジタルマーケティングに活用しやすくなったことから、コンタクトセンターの有用性が改めて見直されています。その動きに後押しされ、2016年の成長率は主要4セグメントの中で4位から3位に上昇しており、2017年以降もこの傾向が続くとIDCではみています。
財務/経理BPOサービス市場は、サービスの利用が比較的早くから進んでいたことから既に需要が一巡しているとみられ、そのため安定してはいるものの、成長率は低くなっています。しかし近年、人手不足などを背景としてRPA(Robotic Process Automation)による自動化導入の動きが始まっており、その前段階としてのプロセス標準化コンサルティングと合わせて今後の成長を握る鍵になるとIDCではみています。
国内BPOサービス市場は、慢性的な人材不足に加え、デジタルトランスフォーメーション(DX)の進行などにも後押しされ、堅調な成長を続けています。「BPOサービス事業者はカスタマーケアBPOサービスに代表される、DXによる業務内容の変化を見逃すべきではない。また、国内の潜在的な人材を掘り起こすと共に、あらゆる手段を用いてテクノロジーによって自らを武装すべきである」とIDC Japan ITサービス シニアマーケットアナリストの吉井 誠一郎は述べています。
今回の発表はIDCが発行したレポート「国内ビジネスプロセスアウトソーシングサービス市場予測、2017年~2021年」(JPJ41775417)にその詳細が報告されています。本レポートでは、国内BPOサービス市場の概況や動向を分析し、四つの「主要共通業務機能(Key Horizontal Business Functions)BPOサービス」についての市場予測を中心にまとめています。
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(IDC Japan 株式会社 http://www.idcjapan.co.jp/ /4月12日発表・同社プレスリリースより転載)