一企業当たりのパートタイム従業者数は、調査開始以来の最高値を更新し、正社員・正職員は、最高値に迫る~『平成28年企業活動基本調査』の結果(速報)(経済産業省)
経済産業省では、我が国企業の経営戦略や産業構造の変化の実態を明らかにし、行政施策の基礎資料を得るため、「経済産業省企業活動基本調査」を実施しています。平成28年調査結果(平成27年度実績)の速報版をお知らせします。
調査結果(経済産業省企業活動基本調査の対象業種に格付けされた企業:「合計」28,553企業)のポイントは以下のとおりです。
●一企業当たりの売上高の前年度比は、▲1.4%と減少となったものの、営業利益の前年度比は、4.5%と増加
●一企業当たりのパートタイム従業者数は、調査開始以来の最高値を更新し、正社員・正職員は、最高値に迫る
●海外子会社保有企業比率の前年度差は、0.3%ポイント上昇で、一企業当たりの海外子会社数は、調査開始(平成15年度)以来の最高値を更新
●リーマンショック前(平成19年度)と比較してみると、製造企業では海外子会社保有数、小売企業では経常利益、常時従業者数が大きく上回っている
【結果概要】
(1) 売上高及び利益の状況<資料「1.[1][2][3]」及び概況図表「1-3」>
[1]平成27年度の一企業当たりの売上高は237.5億円、前年度比▲1.4%と減少になりました。主要産業でみると、製造企業は220.3億円(前年度比▲0.9%減)、卸売企業は373.7億円(同▲2.7%減)、小売企業は245.1億円(同2.4%増)となりました。
[2]一企業当たりの営業利益は8.7億円、前年度比4.5%と増加になりました。主要産業でみると、製造企業は10.1億円(前年度比▲2.5%減)、卸売企業は5.4億円(同7.4%増)、小売企業は7.1億円(同19.6%増)となりました。
[3]製造企業と情報通信企業に産業格付けされた一企業当たりの売上高を事業形態別(専業・兼業)にみると、情報通信企業を専業とする企業の売上高は増加になりました。兼業を行っている情報通信企業には、機械器具小売事業や電気機械器具卸売事業との兼業が多くみられます。
(2)従業者の状況<資料「2.」及び概況図表「6-2」>
一企業当たりの常時従業者数は501人、前年度比2.5%と増加になりました。正社員・正職員数は317人(前年度比1.6%増)で、平成17年度の最高値(318人)に迫っています。パートタイム従業者数は154人(同4.1%増)で、調査開始以来の最高値を更新しました。
(3)給与総額でみる企業及び常時従業者の状況<資料「3.[1][2]」>
[1]一企業当たりの給与総額を主要産業でみると、製造企業は2,224,6百万円(前年度比2.2%増)、卸売企業は1,363.9百万円(同▲0.2%減)、小売企業は2,310.1百万円(同3.3%増)となりました。
[2]一人当たりの給与総額を主要産業でみると、製造企業は542.0万円(前年度比0.0%横ばい)、卸売企業は508.3万円(同▲0.2%減)、小売企業は243.5万円(同▲1.1%減)となりました。
(4)子会社・関連会社の保有状況<資料「4.[1][2]」>
[1]子会社保有企業比率は、国内37.3%(前年度差0.3%ポイント上昇)、海外19.9%(同0.2%ポイント上昇)となりました。
[2]一企業当たりの海外子会社数は7.8社と調査開始(平成15年度)以来最高値を更新しました。
(5) リーマンショック前(平成19年度=100)との比較<資料「5.」>
製造企業(一企業当たり)の売上高は87.6と下回っているものの、海外子会社保有数(120.9)、常時従業者数(103.5)、給与総額(101.4)で平成27年度が上回りました。
小売企業(一企業当たり)の海外子会社保有数は96.6と下回っているものの、経常利益(158.3)、常時従業者数(127.7)、給与総額(118.5)売上高(116.1)で平成27年度が上回りました。
担当:大臣官房調査統計グループ 企業統計室
公表日:平成29年1月19日(木)
発表資料:
平成28年企業活動基本調査の結果(速報)を公表します(PDF形式:392KB)
企業活動基本調査速報(PDF形式:652KB)
◆ 発表資料の詳細はこちらをご覧ください。
(経済産業省 http://www.meti.go.jp/ / 1月19日発表・報道発表より転載)