マンパワーが雇用予測調査の結果発表
第4四半期は純雇用予測を堅調維持で+22%(原数値)
総合人材サービスのマンパワー・ジャパン(神奈川県横浜市、尾野博・代表取締役会長兼社長)は、2006年第4四半期(10-12月期)における企業の雇用計画を尋ねた「マンパワー雇用予測調査」の結果を2006年9月12日付けで発表します。調査結果は「2006年10-12月において、貴社または貴機関の雇用計画(契約社員、派遣社員等を含む)は今期と比べてどのような変化がありますか?」という質問に基づいています。尚、本調査はマンパワー社が四半期ごとに世界26カ国・地域で行っている世界で最も広範囲にわたる事前調査です。
今回、日本では東京・大阪・名古屋の929社の企業から回答を得ていますが、そのうち10-12月期に従業員を「増員する」と回答した企業は22%、「減員する」と回答した企業は5%、「変化なし」は70%となっています。その結果、原数値上において純雇用予測*は+17%で、前四半期に比べ2ポイント下がっていますが、前年同期と比較すると3ポイント増加しています。
また、日本では調査を開始した2003年第3四半期からのデータをもとに、前四半期から季節調整*の導入を実施しています。それによると純雇用予測は前四半期に引き続き+24%と、本調査始まって以来の高い数値を今期も維持しています。前年同期比では4ポイント増加 しており、日本の雇用意欲が引き続き堅調を維持していることがこの結果からも分かります。
マンパワー雇用予測調査は、東京、大阪、名古屋の3地域に対し地域別の調査を行うと共に、7業種*の職種別での調査を行っています。地域別では、2006年第4四半期は3地域全てにおいて、純雇用予測がプラスを示し、特に東京、大阪では好調な雇用情勢が予測されます。業種別では、7業種を通して、「サービス」が純雇用予測 +34%(季節調整値)で最も高く、「公共・教育」と「運輸・公益」が+12%(季節調整値)で最も低い値となっています。季節調整の結果、純雇用予測が前四半期比で低下しているのは7業種中2業種(「運輸・公益」、「卸・小売」)のみ、前年同期比で低下しているのは「運輸・公益」の1業種です。
*純雇用予測: 調査結果のうち「増員する」と回答した企業数の割合(%)から「減員する」と回答した企業数の割合(%)を引いた値。
*季節調整値: 月々の変動の癖(季節的要因)を除去したことを推計した値で、調査開始から3年以上経っている国で適用しています。日本では前回初めて適用しましたが、今後は全て季節調整値をもとにした分析値を指標にしていく予定です。
*7業種:「金融・保険・不動産」「製造」「鉱工業・建設」「公共・教育」「サービス」「運輸・公益」「卸・小売」
【 調査結果 】 2006年第4四半期(2006年10-12月期)
(1)純雇用予測は+17%(原数値)と第4四半期では過去最高、季節調整値は
+24%と、前年同期比では4ポイント増加して好調を維持
東京・大阪・名古屋の929社の企業から回答を得ていますが、そのうち10-12月期に従業員を「増員する」と回答した企業は22%、「減員する」と回答した企業は5%、「変化なし」は70%となっています。その結果、原数値上において純雇用予測*は+17%で、前四半期に比べ2ポイント下がっていますが、前年同期と比較すると3ポイント増加しています。季節調整値では、純雇用予測は第2、第3四半期に引き続き+24%と日本で調査が始まって以来の最高値を維持し、前年同期比でも4ポイント増加しています。
(2)地域別では、東京と大阪で活発な雇用意欲
地域別では、2006年第4四半期は3地域全てにおいて、純雇用予測がプラスを示し、特に東京、大阪では好調な雇用情勢が予測されます。東京の純雇用予測は+26%(季節調整値)で前期の第2四半期から変化無し、前年同期比では7ポイント増加です。大阪の純雇用予測は+25%(季節調整値)で、前期の第3四半期に比べ1ポイント減少していますが、前年同期比では7ポイント増加しています。名古屋の純雇用予測は+15%(原数値)で前期の第3四半期に比べて5ポイント減少、前年同期比でも5ポイント減少しています。(※名古屋においては、季節調整するためのデータを蓄積中です)
(3)業種別は「サービス」・「金融・保険・不動産」・「製造」が活発な雇用意欲
業種別の季節調整値では、「サービス」が純雇用予測+34%で最も高く、「公共・教育」と「運輸・公益」の+12%が最も低いポイントなっています。「サービス」についで高い数値を示しているのが「金融・保険・不動産」の+28%で、同様に「製造」25%も好調を示しています。「卸・小売」分野の雇用意欲は、前四半期比で11ポイント減と大幅に低下しています。季節調整の結果、純雇用予測が前四半期比で低下しているのは、「運輸・公益」「卸・小売」、前年同期比で低下しているのは「運輸・公益」のみです。
(4)世界の結果、アジアの結果―中国、香港、インドなどで引き続き強い雇用意欲
調査対象の26カ国中18カ国が「2006年第4四半期に従業員を増やす」と回答しています(季節調整値/ないものについては原数値)。前年同期と比べると、26カ国中15カ国において雇用意欲が改善されています。
地域別に見ると、アジア・太平洋地域では、シンガポール、香港 、中国 、日本 、インド、 オーストラリア、ニュージーランドが高く、特に日本、香港、シンガポール、オーストラリアでは、2003年に調査が始まって以来、今 回最も高い数値となりました。一方台湾では、+14%となったものの、2005年第2四半期 に調査を始めて以来、最も低い数値を示しました。ヨーロッパ地域では 、フランス、スペインの雇用意欲が低く、逆にオーストリア、ドイツ、イタリアでは雇用予測が改善して、調査以来最高の数値を記録しました(季節調整値)。北米・中南米では、雇用意欲は依然として高水準にあり、安定した純雇用予測を示しています。
(マンパワー・ジャパン http://www.manpower.co.jp//同社参考資料より抜粋・9月12日)