「総争議」の件数は425件と過去最少を更新~『平成27年労働争議統計調査』の結果(厚生労働省)
厚生労働省では、このほど、平成27年「労働争議統計調査」の結果を取りまとめましたので公表します。
「労働争議統計調査」は、我が国における労働争議について、行為形態や参加人員、要求事項などを調査し、その実態を明らかにすることを目的としています。本調査では労働争議を2種類に大別しており、労働組合や労働者の団体とその相手方との間で生じた紛争のうち、同盟罷業(ストライキ)などの争議行為が現実に発生したものを「争議行為を伴う争議」、争議行為を伴わないが解決のため労働委員会等第三者が関与したものを「争議行為を伴わない争議」とし、この2種類を合わせて「総争議」としています。
【調査結果のポイント】
1.総争議
平成27年の件数は425件(495件)で6年連続の減少となり、比較可能な昭和32年以降、最も少なかった。
2.争議行為を伴う争議
(1)全体では前年と比べて件数と総参加人員は増加したが、行為参加人員は減少した。
件数86件(80件)
総参加人員76,065人(74,438人)
行為参加人員23,286人(27,919人)
(2)半日以上の同盟罷業では前年と比べて件数は増加したが、行為参加人員と労働損失日数は減少した。
件数39件(27件)
行為参加人員 12,916人(14,989人)
労働損失日数 14,606日(19,932日)
3.労働争議の主要要求事項
争議の際の主な要求事項(複数回答。主要要求事項を二つまで集計)は、「賃金」に関するもの 195件(257件)が最も多く、次いで「経営・雇用・人事」に関するもの 167件(157件)、「組合保障及び労働協約」に関するもの 112件(156件)であった。
4.労働争議の解決状況
平成27年中に解決した労働争議(解決扱い(注2)を含む)は 361件(435件)で、総争議件数の 84.9%であった。そのうち「労使直接交渉による解決」は 60件(123件)、「第三者関与による解決」は 129件(136件)であった。
注1: ()内は、平成 26年の数値である。
注2: 不当労働行為事件として労働委員会に救済申立てがなされた労働争議、労働争議の当事者である労使間では解決の方法がないような労働争議(支援スト、政治スト等)及び解決の事情が明らかでない労働争議等は「解決扱い」として集計している。
詳細は、別添概況をご参照ください。
報道発表用資料 [138KB]
概況版(一括印刷用) [498KB]
図表 [179KB]
<問い合わせ先>
政策統括官付参事官付雇用・賃金福祉統計室
電話:03-5253-1111(内線7667、7668)
◆ 詳しくはこちらをご覧ください。
(厚生労働省 http://www.mhlw.go.jp// 8月23日発表・報道発表より転載)