労働協約の改定・新設は「育児休業・介護休業・看護休暇制度」が最も高い~平成27年「労使間の交渉等に関する実態調査」の結果(厚生労働省)
厚生労働省では、このほど、平成27年「労使間の交渉等に関する実態調査」の結果を取りまとめましたので公表します。
この調査は、労働環境が変化する中での労働組合と使用者の間で行われる団体交渉、労働争議及び労働協約の締結等の実態を明らかにすることを目的としています。対象は、民営事業所における労働組合員30人以上の労働組合で、平成27年6月30日現在の状況等について7月に調査を行い、一定の方法により抽出した 5,189労働組合のうち3,215労働組合から有効回答を得ました。
本調査は調査体系の見直しにより、従来の「労働組合実態調査」、「労働組合活動実態調査」、「労働協約等実態調査」及び「団体交渉と労働争議に関する実態調査」を再編したものです。
【調査結果のポイント】
1.労使関係についての認識(本部組合及び単位労働組合)
労使関係が「安定的」(注1)と認識している労働組合は 87.8%
注1: 労使関係の維持についての認識は5段階の選択肢であり、「安定的」は「安定的に維持されている」と「おおむね安定的に維持されている」の合計
2.正社員以外の労働者に関する状況(本部組合及び単位労働組合)
過去1年間(注2)に正社員以外の労働者に関する事項について使用者側と話合いを行った労働組合は 48.9%。産業別にみると、「宿泊業,飲食サービス業」75.1%、「卸売業,小売業」60.6%などが高くなっている。
注2: 平成 26年7月1日~平成 27年6月30日の期間をいう。
3.労働協約の締結状況(単位労働組合)
労働協約を締結している労働組合は 93.4%
4.労使間の交渉状況(本部組合及び単位組織組合)<新規調査項目>
(1)過去3年間(注3)に何らかの労使間の交渉があった事項(複数回答)は「賃金額」70.1%、「賃金制度」55.6%、「職場環境に関する事項」52.1%
注3: 平成24年7月1日~平成27年6月30日の期間をいう。
(2)上記(1)の労使間の交渉の結果、労働協約の改定がなされた又は新たに労働協約の規定が設けられた事項(複数回答)は「育児休業制度、介護休業制度、看護休暇制度」29.7%、「賃金制度」24.7%、「賃金額」23.0%、「休日・休暇」23.0%
詳細は、別添概況をご参照ください。
【照会先】
政策統括官付参事官付雇用・賃金福祉統計室
調査官小野寺喜一
室長補佐石上智子
労使関係第二係 (内線 7667,7668)
(代表電話) 03(5253)1111
報道関係者各位(直通電話) 03(3595)3145
◆ 詳しくはこちらをご覧ください。
(厚生労働省 http://www.mhlw.go.jp/ /7月6日発表・報道発表より転載)