キャリアコンサルタント登録制度(国家資格制度)創設を踏まえたキャリアコンサルタントの資質保証のあり方について~平成27年度「キャリア・コンサルティング研究会」報告書(厚生労働省)
厚生労働省では、このほど、「平成27年度キャリア・コンサルティング研究会」(座長:小杉 礼子 独立行政法人労働政策研究・研修機構 特任フェロー)の報告書を取りまとめましたので、公表します。
この研究会は、平成14年度からキャリア・コンサルティング調査・研究事業(※)の一環として、学識経験者や実務経験者などをメンバーに継続的に開催してきたものです。研究会では、キャリアコンサルティングに関わる政策課題を踏まえつつ、現状の分析と評価、より良い制度の提言、今後の施策の方向性などについて、調査・研究を行ってきました。
今回の報告書では、平成28年4月から創設される「キャリアコンサルタント登録制度」について検討を行い、キャリアコンサルタントの普及促進と資質確保について、国、民間のキャリアコンサルタント養成団体や各キャリアコンサルタントなどが、それぞれ果たすべき役割について論じています。
厚生労働省ではこの報告書を受けて、今後のキャリアコンサルティングに関する施策の立案、運用改善などに活用していく方針です。また、労働者のキャリア形成支援を進める上で、キャリアコンサルティングと、その専門家であるキャリアコンサルタントの役割は極めて大きいことから、関係者だけではなく多くの人に理解してもらえるよう、周知を図っていきます。
※ 平成27年度委託先:三菱UFJリサーチ&コンサルティング 株式会社
【報告書のポイント】
キャリアコンサルタント登録制度(国家資格制度)創設を機に、改正職業能力開発促進法、同政省令に基づく関係各機関に求められる具体的要件にあわせて、国の制度設計・事業運営、民間のキャリアコンサルタント養成団体など、各キャリアコンサルタントに期待されるそれぞれの役割などを論じることにより、我が国におけるキャリアコンサルタントの普及促進及び資質確保を進める方策の全体像を明らかにするための検討を行ったもの。
1.キャリアコンサルタント登録制度(国家資格制度)の創設
キャリアコンサルタント登録制度は、キャリアコンサルタント試験の実施、キャリアコンサルタント試験の受験資格となる厚生労働大臣が認定する養成講習、試験に合格したキャリアコンサルタントの登録制度の事務を担う指定登録機関、登録を更新するための更新講習などから成るが、その登録や指定に際しての資質保証のあり方について検討を行ったほか、これまでのキャリア・コンサルタント能力評価試験制度及び技能検定との接続についても検討を行った。
2.キャリアコンサルタント登録制度(国家資格制度)創設後の展望と課題
キャリアコンサルタント登録制度(国家資格制度)創設後の今後の展望と課題として、今後のキャリアコンサルタントの継続的な質保証や行動規範のあり方のほか、今後の能力要件のあり方の見直し、キャリアコンサルタントの活動領域別・領域共通の専門性向上のあり方、キャリアコンサルタントの活動・成果などの把握分析の必要性、企業における経営課題とキャリアコンサルタントの関わり、労働者の主体的なキャリア形成の促進に向けた新たな取組み、国際的な動向をふまえた今後のキャリアコンサルタントの資質保証のあり方などについてそれぞれ検討を行った。
平成27年度「キャリア・コンサルティング研究会」報告書の概要(PDF:1,365KB)
報告書はこちら(PDF:2,616KB)
【照会先】
職業能力開発局 育成支援課キャリア形成支援室
課長 伊藤 正史
課長補佐 東良 史絵
(代表電話) 03(5253)1111(内線5372)
(直通電話) 03(3502)8931
◆ 詳しくはこちらをご覧ください。
(厚生労働省 http://www.mhlw.go.jp// 3月30日発表・報道発表より転載)