派遣社員実稼働者総数、横ばい傾向。2015年10~12月期の対前年同期比は102.7%~『労働者派遣事業統計調査』(2015年10~12月期):日本人材派遣協会
一般社団法人日本人材派遣協会では、主要会員の協力により、全国10地域において四半期ごとに実稼働者数の統計調査を取りまとめている。
このたび、2015年10~12月(第4四半期)の集計結果がまとまったので、その概要を公表する。
<要点>
1.実稼働者総数
実稼働者総数は、7月から増加が続き、12月は今年最多となった。
また、四半期平均の対前年同期比は2013年第3四半期から100%超が継続している。
2.地域別状況
地域別四半期平均の対前年同期比は、「中国」「四国」は3期ぶりに100%超となった。
一方で「北陸」は2013年第4四半期以来の100%割れとなった。
- 「北海道」地域は、四半期平均は引き続き対前年同期比で100%超だった。実稼働者数は、各月で9月の実稼働者数を下回ったが、四半期を通じては、微かではあるが増加している。
- 「東北」地域は、四半期平均は引き続き対前年同期比で100%超だった。12月単月は対前年同期比100%割れとなった。
- 「南関東」地域は、四半期平均の対前年同期比が2013年第3四半期より継続して100%超である。実稼働者数の四半期平均は175,492人で、対前年同期から約6,000人増加している。
- 「北関東・甲信」地域は、四半期平均で対前年同期比102.6%で各四半期毎に増加率が減少している。しかし、実稼働者数は全ての月で対前年同期比増となっている。
- 「北陸」地域は、四半期平均が対前年同期比で94.0%と全地域唯一の100%割れとなった。また、四半期を通じて毎月対前年同期比100%を割っている。
- 「東海」地域は、四半期平均が引き続き対前年同期比で100%超であり、四半期を通じても増加している。
- 「近畿」地域は、四半期平均が引き続き対前年同期比で100%超であり、四半期を通じても増加している。
- 「中国」地域は、四半期平均が3期ぶりに対前年同期比100%超となった。四半期を通じては10、11月は100%を割ったが12月は100%超となり、四半期平均では100%を維持した。
- 「四国」地域は、四半期平均は3期ぶりに対前年同期比100%となった。四半期を通じては10、11月は100%超で、12月は100%を割ったが、四半期平均では100%超となった。
- 「九州」地域は、四半期平均の対前年同期比が2013年第3四半期より継続して100%超である。
3.業務別状況
業務別の対前年同期比では、四半期平均で、旧自由化業務「軽作業」を除いて100%超となっているのに対して、旧政令業務は全て100%を割っている。「営業」は対前年同期比197.1%と高い増加率となった。
- 「情報処理システム開発」「機器操作」のみ、10月に対前年同期比で100%超となったが、他の旧政令業務「財務」「貿易」「その他の旧政令業務」同様に、実稼働者数が第4四半期を通じて減少している。そのため、対前年同期比で100%を大きく割り込む結果となった。
- 「一般事務」は、5→12月と増加し続け第4四半期を通じて、各月で対前年同期比110%以上となった。
- 「営業」「販売」も、増加している。
- 「製造」は、第4四半期平均では100%超となったが、実稼働者数では11→12月と減少した。
- 「軽作業」11月で対前年同期比で110%超となった一方で、12月では対前年同期比で90%割れをしたことで、第4四半期平均では2012年第4四半期以来の対前年同期比100%割れとなった。
4.紹介予定派遣
紹介予定派遣の実稼働者数は9月→10月と減少し、その後第4四半期を通じて横ばいにある。
四半期平均は対前年同期比で80%を割ったが、成約件数は9→10月で増加し、10月は2015年月別の最多成約件数となった。
しかし、第4四半期合計では対前年同期比で90%を割った。
5.日雇派遣
実稼働者数は第3四半期から第4四半期にかけて平均で1万人増加したが、四半期平均で対前年同期比は90%を割った。
※調査対象は502事業所である。
※実稼働者数は、月末の最終営業日である。
※日雇派遣のみ、延べ人数をカウントしている。
<お問合せ先>
(一社)日本人材派遣協会 統計調査担当 Tel:03-3222-1601
◆本リリースについては、こちら(PDF)をご覧ください。
(一般社団法人日本人材派遣協会 http://www.jassa.jp/ / 2月26日発表・同協会プレスリリースより転載)