平成18年度新入社員(3,937人)の
「働くことの意識」調査結果
財団法人 社会経済生産性本部(谷口恒明・理事長)と社団法人 日本経済青年協議会(田所稔・代表幹事)は、平成18年度新入社員を対象に実施した「働くことの意識」調査結果をとりまとめた。この新入社員の意識調査は、昭和44 年度に実施して以来38回目を数え、
この種の調査ではわが国で最も歴史のあるものである。
【 平成18年度新入社員「働くことの意識」調査の主要結果 】
■ 就職活動で利用された情報源は「インターネットの企業ホームページ」(83.9%)がトップとなり、従来一位だった「会社説明会」(82.6%)を初めて上回った。
■ 就職先の企業を選ぶ基準では、最も多かった回答は「自分の能力、個性が生かせるから」で、全体の30.2%であった。以下「仕事がおもしろいから」(21.6%)、「技術が覚えられるから」(14.5%)など、個人の能力、技能ないし興味に関連する項目が上位を占めた。反面、勤務先の企業に関連する項目は低い水準にとどまった。「会社の将来性」は昨年の8.3%から7.4%に低下し、「経営者に魅力を感じて」(4.3%)、「一流会社だから」(4.3%)、「福利厚生施設が充実しているから」(2.0%)などは5%に満たない数値であった。昨今の終身雇用制の後退を背景とする、「就社」より「就職」という傾向を反映しているものと思われる。
■ 就労意識については、1位「仕事を通じて人間関係を広げていきたい(95.9%)」、2位「社会や人から感謝される仕事がしたい(93.8%)」、3位「どこでも通用する専門技能を身につけたい(93.3%)」であった。昨年との比較では、「いずれリストラされるのではないかと不安だ」は38.7%から35.9%にやや減少し、「いずれ会社が倒産したり破綻したりするのではないかと不安だ」は22.0%から21.6%へと微減した。昨今の景気の回復傾向の反映と思われる。
■ 仕事中心か生活中心かでは、「仕事と生活の両立」という回答が大多数(81.2%)を占め、「仕事中心」(9.7%)、「生活中心」(9.0%)、という回答を大きく上回る。
■ 一般的な生活価値観では、自分らしくポジティブに生きることが志向され「明るい気持ちで積極的に行動すれば、たいていのことは達成できる(86.4%、2位)」「他人にどう思われようとも、自分らしく生きたい(83.4%、3位)」が上位を占めた。
■ 「2007年問題」では、全体の48.6%が「2007年問題という言葉を知っている」と、また74.6%が「団塊世代から学びたい」と回答した。
■ 「友人とのメールのやりとり」では、全体の48.5%が「面倒だと思ったことがある」と回答した。男女別では男性43.3%、女性57.0%であった。
出典: 財団法人 社会経済生産性本部
(財団法人 社会経済生産性本部 http://www.jpc-sed.or.jp//同社プレスリリースより抜粋・6月23日)