企業研修、採用、評価、人材開発、労務・福利厚生のナレッジコミュニティ

【ヨミ】ブンエン 分煙

喫煙する場所を定め、それ以外の場所を禁煙とする方法です。禁煙タイムなどを設ける「時間分煙」に対して、「空間分煙」と呼ぶこともあります。
(2005/7/4掲載)
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

分煙のケーススタディ

受動喫煙による健康被害で
損害賠償を求められるケースもある

2003年5月施行の健康増進法で、学校、劇場、病院、百貨店、官公庁施設といった多数の人が利用する施設に受動喫煙(室内あるいはこれに準ずる環境で他人のたばこの煙を吸わされること)を防ぐ努力義務が課せられました。これをきっかけに喫煙対策に取り組む企業が急増してします。厚生労働省は昨年秋、10人以上が働く全国約5000の事業場を対象に調査を実施、約1800の事業場から回答がありました。それによると全体を禁煙にしたり、換気扇のある喫煙室を設置したりするなどの分煙を実施しているところが全体の82.8%に上っています。

ただ、受動喫煙を確実に防止する対策は十分とは言えないようです。厚労省は指針で「喫煙室内の煙が外に漏れないように、秒速0.2メートル以上の風を喫煙室に向かって送る」ことを求めていますが、風速の測定を怠っている事業場が87%に上りました。また、煙の成分を除去するには不十分とされる「空気清浄機」を単独で使用している事業場が40.9%ありました。

一方、17.2%の事業場は全く喫煙対策に取り組んでいませんでした。その理由としては、(1)喫煙場所を設けるスペースがない(38.7%)(2)社内の合意が得られない(27.7%)(3)喫煙者への配慮(20.6%)(4)取り組む必要を感じない(19.7%)などが上位を占めました。

喫煙対策への取り組みが十分でないとトラブルになることがあります。東京・江戸川区は分煙を実施していたものの、受動喫煙防止のための確実な措置がとられていなかったとして職員から訴えられ、昨年7月の判決で慰謝料5万円の支払いを命じられました。また京都でも郵政事業庁の職員が受動喫煙による健康被害を受けたとして、国に損害賠償と庁舎内を禁煙とする訴えを起こしています(職員側が敗訴)。こうした訴訟が今後増えることが予想され、企業は喫煙対策に万全を期すことが求められます。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
記事のオススメ、コメント投稿は会員登録が必要です

あわせて読みたい

喫煙休憩
「喫煙休憩」とは、就業時間中に従業員が喫煙目的で席や持ち場を離れ、オフィスに設置された喫煙コーナーや戸外など、喫煙が許される場所まで移動して休憩をとることをいいます。受動喫煙防止をうたった健康増進法の施行(2003年)以来、社内禁煙・分煙の流れが強まり、喫煙者は肩身が狭い思いをしていますが、一方で多...
受動喫煙
「受動喫煙」とは、喫煙者本人ではなく、その周囲の人々が自分の意思とは関係なしに、たばこの煙を吸い込んでしまうことを言う言葉です。たばこの煙は、喫煙する本人が直接吸い込む「主流煙」と火のついたたばこの先から立ち上る「副流煙」、喫煙者が吐き出す「呼出煙」に分かれます。「受動喫煙」では、このうち副流煙と呼...
スモハラ
「スモハラ」とは、スモークハラスメントの略で、喫煙に関する嫌がらせ行為のことを指します。例えば、職場などにおいて非喫煙者が喫煙するよう強制されたり、たばこの煙にさらされたりすることなどがスモハラにあたります。それが上司によるものの場合は、パワーハラスメントにも含まれます。過去には、社内を分煙化するよ...

関連する記事

職場における喫煙対策の実態
民間調査機関の労務行政研究所(理事長:矢田敏雄)は、「職場における喫煙対策に関するアンケート」を実施。本記事では、その中から喫煙対策、禁煙に関する意識啓発の実施状況、喫煙対策における今後の方針について、取り上げます。
2012/06/18掲載人事・労務実態調査
今春から改正健康増進法が全面施行! 企業がどこまでできる!?仕事中・私生活上の喫煙制限
令和2年4月1日に改正健康増進法および東京都受動喫煙防止条例が全面施行されます。これに向けて企業および官公庁の喫煙対策が加速しています。「喫煙した職員にその後45分間のエレベーター利用禁止」、「職員のみならず来訪者にも喫煙後45分間の敷地内への立入禁止」、「通...
2020/03/06掲載人事・労務関連コラム
企業のメンタルヘルス対策“十分に活用されている”のはわずか4% ~「ストレスチェック義務化法案」成立を受けた企業の動向を調査 ~
従業員数50人以上の全ての事業場に、年1回のストレスチェックの実施を義務付ける「労働安全衛生法の一部を改正する法案(通称:ストレスチェック義務化法案)」が 2014年6月19日に国会で可決・成立し、より体系的な従業員のストレス状況への対応が求められることになり...
2014/10/30掲載編集部注目レポート

関連するQ&A

禁煙の強制について
いつもこちらの掲示板を参考にさせていただいております。 質問なのですが、 現在、喫煙者用に喫煙室があるのですが、 社員の健康管理の為、社内で全面的に喫煙禁止にすることは 可能でしょうか? 喫煙者の権利を考えると不利益変更等に該当するのでしょうか?
2020年4月1日受動喫煙防止の義務化に伴う就業規則の規定について
いつもお世話になります。 改正健康増進法が令和2年4月1日より施行され、原則として職場内では喫煙をすることはできないこととなり、屋内での喫煙を許す場合には「喫煙室」を設置し、完全にタバコの煙を遮断しなければならなくなりますが、 上記の件につきましては、法令で屋内では禁煙が義務となるため、特に就業...
喫煙に関して
お世話になっております。 弊社の喫煙率は非常に高いです。 一応分煙をしているのですが、やはり煙が漏れて非喫煙者からクレームが出ております。 そこで、漏れ出す煙を緩和するため、空気清浄機を仮設置しました。 これは業者による試用期間がありましたのでとりあえず4週間設置し、従業員にヒアリングをし、継続か否...
新たに相談する
相談する(無料)

「人事のQ&A」で相談するには、『日本の人事部』会員への登録が必要です。

新規登録する(無料) 『日本の人事部』会員の方はこちら
業務に関するちょっとした疑問から重要な人事戦略まで、
お気軽にご相談ください。
各分野のプロフェッショナルが親切・丁寧にお答えします。

会員として登録すると、多くの便利なサービスを利用することができます。

50音・英数字で用語を探す

注目コンテンツ

【人事の日制定記念企画】
オピニオンリーダーからのメッセージ

HR領域のオピニオンリーダーの皆さまから全国の人事部門に向けてメッセージを頂戴しました。


人事メディア情報

人事メディア情報

人事・労務関連の代表的なメディアをご紹介いたします。


企業が社員の「睡眠改善」に取り組む時代<br />
働くひとのための「眠り方改革」とは

企業が社員の「睡眠改善」に取り組む時代
働くひとのための「眠り方改革」とは

睡眠改善への取り組みが今、注目を集めています。健康への影響にとどまらず...


これまでのやり方では、VUCAの時代を乗り切れない!<br />
いま日本企業に必要な人事マネジメントとは

これまでのやり方では、VUCAの時代を乗り切れない!
いま日本企業に必要な人事マネジメントとは

VUCAの時代となり、あらゆる意味でこれまでの企業経営が見直されていま...