企業研修、採用、評価、人材開発、労務・福利厚生のナレッジコミュニティ

【ヨミ】ハッカソン ハッカソン

「ハッカソン」(hackathon)とは、広い意味でソフトウェアのエンジニアリングを指す“ハック”(hack)とマラソン(marathon)を組み合わせた米IT業界発祥の造語で、もともとはプログラマーやデザイナーから成る複数の参加チームが、マラソンのように、数時間から数日間の与えられた時間を徹してプログラミングに没頭し、アイデアや成果を競い合う開発イベントのことをいいます。企業や各種団体によって開催されることが多く、近年はIT業界以外の分野にも拡大。組織の壁を超えて優れた発想を取り込み、新しい商品やサービスの創出につなげる“オープンイノベーション”の手法の一つとして、日本国内でもさまざまな企業が活用し始めています。
(2014/10/8掲載)
 

ハッカソンのケーススタディ

「いいね!」を生んだ徹夜の開発イベント
ITから他業種へ広がるアイデア発掘の場

ソフトウェア開発の分野で「ハッカソン」という言葉が使われ始めたのは20世紀末。2000年代半ばから後半には米国の主要なIT企業やベンチャーキャピタルに普及し、新しい技術やサービスが迅速に創出・提供される場として重視されるようになりました。例えばFacebookの代名詞ともいえる「いいね!」ボタンが、同社創業時から行われている、恒例の社内ハッカソンイベントを通じて生まれたサービスであることは有名です。同社の典型的なハッカソンでは、呼び掛けに応じた参加者が午後7時ごろに一堂に会し、プログラミングを開始。10時ごろにはファストフードの夜食が提供され、翌朝6時ごろまで徹夜でプログラミングを続けるというのですから、なるほど「マラソン」の名に偽りはありません。多数の開発者が集中して短期間で一気に仕上げることから、アイデアの発掘が期待でき、開発ニーズに迅速に対応できるのがハッカソンの最大の強みです。

国内でも近年、大手インターネット関連企業がいち早く開催に乗り出しました。楽天やヤフージャパン、グーグルなどが定期的に社内ハッカソンを行っているほか、社外からもオープンに参加者を募るハッカソンイベントが各地で多数催され、盛況を博しています。さらにここへきて、IT業界に限らず、さまざまな異分野にも活用事例が広がってきていて、日本独自の新しいハッカソンの展開として注目されています。

昨年10月には、パナソニックが「今までにない記憶/記録を残すプロダクト」というテーマで、「One Panasonic Hackathon」と題するイベントを開催。同年11月には、シャープが大阪市との共催で、ロボット掃除機のアプリケーションを競う「CoCreation Jam」を行い、話題を集めました。

ユニークなところでは、飲料メーカーの伊藤園のアメリカ法人が今年3月に米シリコンバレーで開いた、お茶の新しい飲み方のヒントを探るハッカソンが挙げられます。テーマは「サンフランシスコで甘い飲み物を飲む人の半分を甘みのない飲み物を飲む人にする方法」で、「茶ッカソン」と名づけられました。また、ハッカソンをオープンイノベーション推進の一環と位置づける富士通やトヨタは、社内や同業者からは出てこないような斬新な発想を求めて、広く外部人材を交えたハッカソンを今年4月と9月にそれぞれ開催しています。

記事のオススメ、コメント投稿は会員登録が必要です

あわせて読みたい

ITSS
経済産業省が策定した、IT関連サービスに必要とされる能力を明確化・体系化した指標です。SSはスキル・スタンダードの略で、「ITスキル標準」という言い方もします。
アクイ・ハイヤー
「アクイ・ハイヤー」(acqui-hire)とは、英語の買収(acquisition)と雇用(hire)を掛け合わせた造語で、買収による人材獲得という意味です。大企業が、優秀なエンジニアや開発チームを獲得するために、そうした人材が所属する零細ベンチャー企業をまるごと買収する手法を指します。2000年...
オズボーンのチェックリスト
「オズボーンのチェックリスト」とは、アイデア発想のためのヒント集です。ブレインストーミングという手法の考案者でもあるアレックス・F・オズボーン氏によって発明されました。アイデアが出ないときに、このフレームワークに沿って考えれば、自身の思考の癖から抜け出して発想を抽出できるため、思いも寄らないアイデア...

関連する記事

6. 社宅代行サービス導入のポイント
社宅代行サービスを導入する際は、まずどのようなサービスを期待しているのかを明確にしておく必要がある。ここでは社宅代行サービスを選ぶポイントを解説。
2012/12/13掲載よくわかる講座
【特別企画】 新たな学びの場つくりのユニット 『アトリエMALLプロジェクト』を密着取材 <第一回>
『アトリエMALLプロジェクト』は、一般社団法人経営学習研究所(MALL)が募った企画に13名のビジネスパーソンが集って立ちあげた新たな学びの場づくりのユニットです。オープン・コラボレーションの進め方や、ワークショップ型イベントの企画・運営方法を体験的に学びな...
2014/08/21掲載イベントレポート
【特別企画】 新たな学びの場つくりのユニット 『アトリエMALLプロジェクト』を密着取材 <第三回>
『アトリエMALLプロジェクト』は、一般社団法人経営学習研究所(MALL)が募った企画に13名のビジネスパーソンが集って立ちあげた新たな学びの場づくりのユニットです。オープン・コラボレーションの進め方や、ワークショップ型イベントの企画・運営方法を体験的に学びな...
2014/11/20掲載イベントレポート

関連するキーワード

分類:[ 経営戦略 ]

注目のキーワード解説をメールマガジンでお届け。

「よくわかる人事労務の法改正」ガイドブック無料ダウンロード

50音・英数字で用語を探す

注目コンテンツ

【人事の日制定記念企画】
オピニオンリーダーからのメッセージ

HR領域のオピニオンリーダーの皆さまから全国の人事部門に向けてメッセージを頂戴しました。


人事メディア情報

人事メディア情報

人事・労務関連の代表的なメディアをご紹介いたします。


これからのビジネスに欠かせない「経済知力」とは?

これからのビジネスに欠かせない「経済知力」とは?

変化のスピードが速い現代において、過去の“経験則”だけでは通用しないの...


個の成長が企業の成長。そして、社会を変えていく力になる<br />
ニトリが全社員に「グロービス学び放題」永年プランを導入

個の成長が企業の成長。そして、社会を変えていく力になる
ニトリが全社員に「グロービス学び放題」永年プランを導入

日々の業務に熱心に取り組む社員の視野を広げ、より中長期的な目線でキャリ...