生産年齢人口
生産年齢人口とは?
「生産年齢人口」とは、年齢別人口のうち、生産活動の中核をなす年齢の人口層を指し、日本では15歳以上65歳未満の人口がこれに該当します。国内の生産年齢人口は1990年代をピークに減少傾向が続いています。なお、生産年齢人口のうち、労働の意思と能力をもっている人口を「労働力人口」といい、生産年齢人口に含まれない15歳未満の「年少人口」と65歳以上の「老年人口」をあわせたものを「被扶養人口」と呼びます。
8000万人を割り込み過去最低更新
急増する高齢者、支える側は先細りに
先月15日、総務省から2013年10月時点の人口推計が発表され、国内の「生産年齢人口」が32年ぶりに8000万人台を割り込んだことが明らかになりました。15歳以上65歳未満の人口層にあたる生産年齢人口は約7901万人。前年に比べて約116万5000人減り、定住外国人を含めた総人口に占める割合は62.1%となりました。
生産年齢人口のピークは1990年代半ばで、それ以降は減少に歯止めがかかっていません。むしろ2012年からは「団塊の世代」(1947~49年生まれ)が65歳以上の高齢者層に入り始め、減少傾向に拍車をかけているのが現状です。
一方で、65歳以上の老年人口は前年より約110万5000人増えて、約3189万8000人。総人口に占める割合は、政府が数値の公表を始めた1950年以降で初めて25%を超え、25.1%に達しました。総人口に占める高齢者の割合が20%台に突入したのが2005年ですから、その後の8年間で5%以上増えたことに。高齢化の加速はすさまじいばかりです。
高齢化の進行と、それを支えるはずの働き手の減少――指摘されて久しい問題の深刻さが、今回の人口推計によってあらためて浮き彫りになりました。すでにこの問題は日本の経済成長や国家財政を脅かし、企業と個人の未来にも大きな影を落としています。しかもこのまま有効な策が講じられなければ、リスクは膨れ上がる一方に。というのも、“次の生産年齢人口”にあたる現在14歳以下の年少人口も1639万人にとどまり、総人口に占める割合は12.9%と、過去最低を更新しているからです。
支えられる側の高齢者と支える側の現役世代とのバランスを最適化した社会保障制度の再構築はもちろんのこと、企業の現場でも女性やシニア層、外国人などの積極的な活用による人材確保が急務となります。
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