【ヨミ】シュウギョウリョク 就業力

学生が自分に合った仕事を見つける能力を「就業力」といいます。2010年2月に改正され、11年度から施行される大学設置基準では、「学生が卒業後自らの素質を向上させ、社会的・職業的自立を図るために必要な能力」を就業力と定義し、大学にキャリア教育の実施を義務づけています。
(2010/7/5掲載)

就業力のケーススタディ

大学生の「就業力」向上に国が強化策
キャリア教育への取り組みに財政支援

2010年春卒業の大学生の就職内定率が、就職氷河期以来の落ち込みを記録しています。そのような状況下、文部科学省は、2014年度までの5年間を大学生・大学院生の「就業力」向上の重点期間と位置づけ、キャリア教育に積極的な大学・短大の取り組みを財政支援する「大学生の就業力育成支援事業」を実施します。各大学、短大から広く企画を公募し、同省が新設した「育成委員会」が130件程度を選定して支援する予定です。同委員会には、職業教育やキャリア支援の専門家のほか、企業の採用担当者らも含まれています。10年度予算案に既存の補助金とは別枠で30億円の予算を確保。1校につき年間2,000万円程度を配分し、選定されれば5年間継続されます。

同省では、キャリア教育に力を注いでいる先進校の実践事例を念頭に置いて選考基準を定める方針。具体的には、職業について考える講座や企業へのインターンシップと組み合わせた授業のほか、履修授業を決める際に学生一人ひとりの将来目標を教員が聞いて助言するなどの取り組みを想定しています。

そうした先進校の一つ、石川県の金沢工業大学では「自ら考え行動する技術者」の育成を目指して、初年次からキャリア教育に取り組んでいます。学生に、高校までの自分史や大学卒業後のキャリア像、自分の特性や目標などを文章にまとめて記録させる「キャリアポートフォリオ」の作成は、学生のキャリア形成への意欲を高めると同時に、就職活動でエントリーシートを書く際にも役立っているといいます。また東京女学館大学では08年度から卒業成長値を高める「10の底力」プログラムを実施。社会人として求められる10の基礎力――(1)コミュニケーション能力(2)プレゼンテーション能力(3)ディスカッション能力(4)国際感覚・多文化理解能力(5)外国語運用能力(6)調査能力(7)IT能力(8)クリティカル思考(9)コンセプチュアルスキル(問題発見・提案・実行力)(10)自己理解能力――の向上を意識しながら講義を展開し、それぞれの到達度を基に、キャリアカウンセラーが学生に授業選択のアドバイスを行っています。

同省では、就業力育成支援事業によって財政支援を行うことで、こうした取り組みが他大学に広く波及することを期待しています。一部には、大学がキャリア教育に力を入れることに「職業学校化する」と懸念する向きもありますが、同事業が目指すのはあくまでも教員が主体となって行う教育プログラム。就職課が中心の就職・就社のための技術指導や就職先の開拓などは対象としていません。大学での学びが、実社会でどのような力になって役立つのか――学生にとって、従来はイメージしにくかったその点を明確に示したプログラムが求められているようです。現在、同事業には442件の申請があり、2010年8月までに財政支援を受ける大学が選ばれます。

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