フィードバックシーキング
フィードバックシーキングとは?
「フィードバックシーキング(Feedback seeking)」とは、他者へ自分に対するフィードバックを積極的に求めることをいいます。フィードバックは自己成長に欠かせないもの。自分の強みは何か、何を大切にしているのか、思考の癖はあるかなどを他者の視点から知ると、セルフアウェアネス(自己認識能力)を高め、行動を改善することができます。ただし、待っているだけではフィードバックを受けることはできません。相手にフィードバックを依頼し、評価を受け入れる姿勢を見せることがフィードバックシーキングにおいては大切です。
誰も指摘してくれなくなる前に
上司やリーダーこそフィードバックシーキングを
「フィードバック」とは、「結果」が「原因」に影響を与え、調整しようとする仕組みのこと。電気回路や生体反応でも用いられますが、ビジネスにおいては相手の行動について所感や評価を伝えることで、改善を促すことを指します。上司から部下へ、顧客からサービス提供側へフィードバックが行われると、成長や改善へとつながります。
フィードバックは一般的に上層から下層へとなされるものですが、昨今は部下から上司へのフィードバックも重視されています。360度フィードバックやアシミレーション(上司と部下の相互理解を深め、関係構築を促進する仕組み)など、マネジャーへの評価の仕組みを取り入れる企業も増えており、職場の相互理解の場として期待されています。
フィードバックによって高めることができるセルフアウェアネスは、特にリーダーシップの分野で注目されています。リーダーがメンバーに指示や助言をするとき、言動に一貫性がないと誰もついてきません。人の感情に深く関わる職務だからこそ、実際に自分と関わっている人からどう見られているのか、フィードバックを受けることが重要なのです。
「ジョハリの窓」をご存じでしょうか。自己分析に用いられるフレームワークで、自己と他者という軸によって四つの窓に分けられます。自分も他者も知っている自己(開放の窓)、自分は知っていて他者は知らない自己(秘密の窓)、他者は知っているが自分は知らない自己(盲点の窓)、他者も自分も知らない自己(未知の窓)の四つです。フィードバックを受けることで「盲点の窓」を「開放の窓」へと移し、自己認識をアップデートすることができます。
しかし、待っているだけではフィードバックは受けられません。特に、部下から上司に対する率直な声は、特別な機会がないと引き出すことが難しいもの。フィードバックを求めるときは、事前に依頼した上でミーティングなどの機会を設けることが重要です。その際、フィードバックが欲しい理由や改善したい要素などを伝えると、相手の思考を助けます。
年齢や職位が上がるにつれ、改善点があってもなかなか指摘されなくなります。自分から改善点を聞きにいく、フィードバックシーキングの姿勢を持ち続けることが大切です。
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