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【ヨミ】バックキャスティング バックキャスティング

「バックキャスティング(Backcasting)」とは、理想的な未来の姿から逆算し、現在取り組むべき施策を考える思考法です。反対に、現状からどんな改善ができるかを考え、積み上げ式で未来を試算する考え方は「フォアキャスティング(Forecasting)」と呼ばれます。フォアキャスティングは実現可能性が高く、適度なチャレンジを設定する際によく使われますが、バックキャスティングは、達成の難易度が高く、なんとしても実現しなければならないようなケースに適しています。現在のやり方では到底到達できない目標に対し、根本的に方法を見直すことで到達を目指すアプローチです。(2020/1/16掲載)
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バックキャスティングのケーススタディ

「2050年までに新車の二酸化炭素排出量を90%削減」
トヨタ自動車によるバックキャスティングの事例

近年、バックキャスティングの思考法が重要視されている理由は、「SDGs(Sustainable Development Goals)」にあります。SDGsとは、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発目標」のことで、持続可能な世界を実現するために2030年までに達成すべき17のゴール・169のターゲットから構成されています。2030年までに達成すべきゴールがすでに決まっているわけですから、まさにバックキャスティングの考え方が当てはまります。

SDGsは今や、企業にとっても無視できない指標。SDGsにどのように向き合っているかが、消費者や採用候補者や株主といったステークホルダーに与える影響はますます大きくなるでしょう。SDGsへの企業の取り組みは、外務省のWebサイト内にある「JAPAN SDGs Action Platform」から閲覧することができます。

バックキャスティングの手法を取り入れていることで有名な日本企業は、トヨタ自動車株式会社。同社は「トヨタ環境チャレンジ2050」を掲げ、2050年に新車の平均走行時に排出する二酸化炭素の総量を、2010年比で90%削減するという目標を立てました。二酸化炭素を9割も削減することは、従来のガソリン車から抜本的な変更が求められるということです。

これは、トヨタ自動車に部品を供給しているあらゆるパートナー企業にも影響を及ぼします。この発表を受け、一部では「本当に実現できるのか」といった懐疑的な意見も出たようですが、このバックキャスティングの発想は国内外で高く評価されました。企業が環境問題に全力で取り組む先駆けとなった事例です。

サステナビリティ(持続可能性)の追求は、今や企業が優位性を確保するための競争軸の一つ。今後はSDGsの目標に対する「達成率」もよりシビアに見られていくでしょう。フォアキャスティングで可能な範囲の目標を立てるか、バックキャスティングで抜本的な方法を見直すか。企業のあり方が問われます。

・参考
JAPAN SDGs Action Platform 取組事例企業(外務省)

トヨタ環境チャレンジ2050

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