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戦略人事機能不全は人事の責任ではい~共通言語化で乗り越える

「戦略人事って結局どうすればいいの?」

悩む方は少なくありません。しかしその背景には、実はもっと根本的な問題があるのです──そもそも日本企業には『戦略』がなかった。だからこそ人事部門がいくら努力しても成果につながりにくい。では、どうすればよいのか?カギは、戦略を組織で共有する“共通言語”を持つこと。そしてその第一歩となるのが、「クロスSWOT分析」という視点です。

 

●そもそも戦略がなかった日本企業

「戦略人事」とは、企業の経営戦略と連動した人材マネジメント。しかし現場では「何から始めればいいのか分からない」という声を多く聞きます。

それもそのはず。実は「戦略人事が機能しない原因」は、人事部門の努力不足ではありません。もっと根本的な問題として、「日本企業には“欧米的な意味での戦略”が存在しなかった」という構造的な課題があるのです。

これは私見ではなく、戦略論の大家・マイケル・ポーター教授も1996年の論文で指摘しています。「多くの日本企業には、明確な戦略がない」と。つまり、人事の話をする以前に、そもそも戦略そのものが曖昧だったというわけです。

ではなぜ、いま改めて戦略人事なのか?その背景にあるのは、ビジネスを取り巻く環境変化です。先の見えない時代だからこそ長期的なビジョンが必要であり、それを実現する戦略が求められています。そして、その戦略を実現するのに人材面がボトルネックになりかねないため、先を見据えたプランニングである戦略人事が求められているのです。

 

●戦略立案の「王道」クロスSWOT分析

ところが。

前述の通り、明確な戦略がなかった日本企業においては、そもそもとして「戦略立案のプロセス」が社内で共有されていない場合も多いもの。結果として、人事部門も、「どのように全社戦略に関わるべきか」との軸が定まらず、これが戦略人事を取り巻く苦労の原因となっています。

そこで本稿では、戦略構築の「王道」とでも言うべき方法論を紹介します。それがクロスSWOT(スウォット)分析。ちなみに、「クロス」SWOTです。単なるSWOTとは似て非なるフレームワークですので、ぜひこの機会に違いの認識も含めてご理解いただけると幸いです。

クロスSWOT分析のネーミングはよくある英単語の頭文字をとったものです。すなわち、

  • Strength (自社の強み)
  • Weakness (自社の弱み)
  • Opportunity (社外の機会)
  • Threat (社外の脅威)

です。

これだけ聞くと、「それって単なるSWOTじゃないの?」と思うかもしれませんが、大事なのはここから。SWOTが静的な強み・弱み・機会・脅威の列挙にとどまるのに対し、クロスSWOTはより動的<ダイナミック>に戦略の構想を導きます。

具体的には、下図のような表組みで自社の強み・弱みと社外の機会・脅威をかけ合わせるのです。

たとえば、左上の「順風満帆エリア」を見てみましょう。ここでは、外部の機会と自社の強みの掛け合わせですから、「強みによって機会を最大限活かすために取り組むべきことは何か?」という観点から、長期的な打ち手の候補、すなわち戦略オプションを考えるのです。同様に、左下の「追風展帆エリア」では、「弱みによって機会を逃さないために取り組むべきことは何か」の戦略オプションを考えます。すなわち、クロスSWOT分析は、内部資源の現状を踏まえ、未来の環境変化に備える戦略オプションを洗い出すためのツールなのです。

※4象限のエリアの名前は筆者のネーミングです。わかりやすくイメージしていただくため、海を航海する帆船をモチーフとしています。

 

●戦略人事の本質とは

もちろん、クロスSWOTのみが唯一の戦略立案手法ではありませんし、その運用にあたっては一筋縄ではいかない難しさもあります。しかし、ここで筆者がお伝えしたいのは、社内で「戦略とは何か」、「その立案プロセスはどうなる」、を共通認識として持っておく重要性です。

もともとの問題意識である戦略人事に戻りましょう。人事部門の悩みとして、「どのように全社戦略に関わるべきか」を挙げました。これを乗り越えるのが、クロスSWOTをベースにした共通認識なのです。

それはたとえば、下記のような会話になります。

  • 「『追風展帆』の戦略オプションを追求するならば、弱みを解消する必要がある。となると当社に必要な人材は……」
  • 「そのような人材を社内で育成するか、社外からスカウトするのか」
  • 「スカウトした場合の処遇は……」。

いわばクロスSWOTを共通言語とすることで、経営トップと戦略立案の会話を通じて、全社戦略に沿った人材マネジメントを行うことができるのです。そして寄り本質的には、人材マネジメント発の全社戦略を描き出す役割に、人事部門はなるべきと筆者は考えます。というのも、昨今のヒトを取り巻く状況は困難を増すばかり。超売り手市場で採用もままならない、社内を見れば世代間ギャップで育成も捗らない、とはいえ企業の競争力の源泉がヒトにあるのは間違いない。このような時代だからこそ、人事部門が全社戦略立案のキーパーソンたるべきです。

ぜひ本稿が、人事の方にとって戦略に目を向け、全社戦略立案に積極的に貢献するキッカケとなれば幸いです。

このコラムを書いたプロフェッショナル

木田 知廣

木田 知廣
シンメトリー・ジャパン代表

ワトソンワイアットで人事制度の構築に携わり、その後ロンドン・ビジネススクールに留学し、グローバルリーダー育成の大家スマントラ・ゴシャールに師事(MBA取得)。2012年より米マサチューセッツ大学MBAの教鞭も執る

ワトソンワイアットで人事制度の構築に携わり、その後ロンドン・ビジネススクールに留学し、グローバルリーダー育成の大家スマントラ・ゴシャールに師事(MBA取得)。2012年より米マサチューセッツ大学MBAの教鞭も執る

得意分野 リーダーシップ、マネジメント、チームビルディング、コミュニケーション、ロジカルシンキング・課題解決
対応エリア 全国
所在地 港区

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