数字では伝わらない温度を伝える採用ブランディングとは?

「給与」「休日」「福利厚生」など、求人票に並ぶ条件だけで、企業の魅力を本当に伝えられるでしょうか。
少子化が進み、価値観が多様化する今、学生や求職者が注目するのは“数字”ではなく、“人の想い”や“共感できるストーリー”です。
いま採用の現場で必要とされているのは、データではなく心を動かすブランディング。
この記事では、数字では表せない魅力を「伝わる形」に変える採用ブランディングの考え方と実践法を紹介します。
1. 数字だけでは伝わらない、いまの採用市場のリアル
「条件は悪くないのに応募が来ない」と感じている企業も多いのではないでしょうか。
その理由のひとつが、“伝え方の限界”です。
「風通しが良い」「アットホームな職場」といった表現は多くの企業が使いますが、求職者からすればどの会社も似たように見えてしまいます。
結果として、数字では比較できない“心の温度”が伝わりにくいものです。
だからこそ、求められているのは数字ではなく「体験で感じてもらう採用広報」。
応募者が“この会社で働く自分”をリアルに想像できるようなアプローチが必要です。
2. 数字を「伝わる体験」に変える3ステップ
STEP1:言葉にする(想いと強みを掘り起こす)
まずは、自社の「何を伝えたいのか」を明確にしましょう。
どの企業にも必ず“他にはない強み”があります。それを見つける鍵となるのが、社員インタビューや経営層へのヒアリングです。
「なぜこの会社を選んだのか」「どんな瞬間にやりがいを感じるか」──。
そうした“人の声”から浮かび上がるリアルなエピソードが、企業の強みを物語として伝える力を持ちます。
STEP2:見せる(“人と文化”をビジュアル化する)
次に、その言葉を視覚的に表現しましょう。
とくに若い世代は、テキストよりも写真や動画から企業の印象を直感的に受け取ります。
例えば、
-
若手社員の一日に密着したドキュメンタリー動画
-
オフィスの雰囲気を紹介するツアー映像
こうしたコンテンツは、言葉だけでは伝わらない職場の温度や人の魅力を可視化します。
また、パンフレット・採用サイト・SNSのデザイントーンを統一することで、ブランドとしての世界観が形成されます。
“見た瞬間にその会社らしさが伝わる”のが、理想的な採用ブランディングです。
STEP3:届ける(一貫性のあるメッセージで発信をつなぐ)
どれほど良いコンテンツでも、届かなければ意味がありません。
採用サイト、Instagram、YouTube、説明会など、チャネルを横断して一貫したメッセージを届けるようにしましょう。
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採用SNS:「日常の空気感」
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採用サイト:「理念とストーリー」
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会社説明会:「想いが伝わる映像」
このように役割を分けながら連動させることで、企業全体の“採用ブランド体験”になります。
企業理念から文化、そして人の体験までが一貫してつながることで、応募率や内定承諾率の向上にもつながります。
3. 共感が生まれる採用ブランディングの3つの視点

「共感される採用」とは、感情的に響く言葉を使うことではありません。
重要なのは、企業の存在理由と社員のリアルな姿を矛盾なく結びつけることです。
ここでは、共感を生み出すための3つの視点を紹介します。
(1)言葉と文化をそろえる(“よく見せる”より“ありのまま”)
どんなに魅力的なメッセージでも、社内の実態と食い違えば共感は得られません。
求職者は、面談中の一言や社員動画の表情から、企業の“本当の空気”を感じ取ります。
採用ブランディングとは、“よく見せる”活動ではなく、“ありのままを見せられる状態”をつくること。
そのためには、まず社内に理念や価値観が根付いているかを確認することが欠かせません。
(2)物語で伝える( “共通点”が心を動かす)
人が心を動かされるのは、数字ではなく「自分にも起こりそうなストーリー」です。
入社のきっかけ、挑戦、失敗、成長。その一つひとつがブランドの感情的価値を高めます。
理念を押し付けるのではなく、社員が語る物語を通じて理念を感じてもらう。
その積み重ねが、企業の「信頼されるストーリー」を育てます。
(3) 安心を見える化する(共感の先にある信頼づくり)
最終的に人を動かすのは“憧れ”よりも“安心感”です。
どんなにスタイリッシュな採用動画でも、「自分を受け入れてくれそう」と感じなければ応募にはつながりません。
キャリア支援や評価制度、チームの雰囲気など、人を大切にする姿勢を具体的に示すことが重要です。それが誠実さを可視化し、応募者の信頼を高めることにつながります。
4. まとめ(「伝える」から「感じてもらう」採用へ)
これからの採用に求められるのは、条件や制度の説明ではなく、“ここで働くことの意味”を感じてもらう体験づくりです。求職者を惹きつけるのは、数字よりも“人の温度”と“企業の一貫した想い”なのです。
「理念」「文化」「人」「物語」「安心」の5つをひとつの体験として設計し、共感でつながる採用ブランディングを育てていきましょう。
ホープンでは、想いを“伝わる形”に変える採用ブランディングの企画・制作を行っています。採用動画・パンフレット・採用サイト・オフィス紹介映像など、印刷からWeb・映像まで一貫してご提案可能です。
「自社の魅力をもっと“体験として伝えたい”」とお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
このコラムを書いたプロフェッショナル
澁沢 舞
株式会社ホープン 次長
営業・制作経験と人事目線を武器に採用・研修・社内広報をホープンはトータルでサポート。採用・教育・社内施策を実現し「人事の悩み」を企画力とクリエイティブで解決。採用担当のリアルも踏まえながらお客様の課題を解決すべく専門チームを作り提案します。

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得意分野 | 人材採用、コミュニケーション |
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対応エリア | 全国 |
所在地 | 世田谷区 |
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