はじめての借り上げ社宅、陥りやすいトラブル事例
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こんにちは、プレニーズの秋口です。
突然ですが、皆様は初めて賃貸物件に住んだ際、ご不安やトラブルなく入居~退去まで終えられたでしょうか?
おそらく「何も問題なかった」と気持ちよく終えられた方は稀なケースで、ほとんどの方は多かれ少なかれ何らかのお困り事が発生していたかと思います。加えて、借り上げ社宅は契約者が法人という縛りが発生するため、入居者本人だけで契約するときと注意事項が少し異なるのです。
そこで今回は『借り上げ社宅を初めて利用する人が陥りやすいトラブル』をご紹介します。借り上げ社宅を運用中の企業様におかれましては、契約時の注意項目としてぜひご参考くださいませ。
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トラブル1 契約内容を把握していない
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借り上げ社宅の契約は通常、貸主の管理会社と、借主の企業様との間で行われます。すると重要事項説明を行う相手も企業様になるので、社員様が契約の細かい内容までは把握していない状態になるのです。
借り上げ社宅を初めて利用する入居者は"金銭的負担が少ない"という利点に安心して、部屋探しの際には広さや綺麗さなど”生活のしやすさ”に関わる部分にばかり注目しがちです。そのため退去時の条件や修繕に関する責任を把握しないまま契約し、後々トラブルの原因となってしまいます。
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< 対策 >契約内容を共有しましょう
社員様への説明は法令上義務ではありませんが、やはり最低限「契約書」「重要事項説明書」の内容は共有しておくと安心です。注意事項や契約内容に変更があった際の連絡方法など、あらかじめ双方が把握しておきましょう。
- 違約金の発生条件(例:入居1年以内で賃料一ヵ月分)
- 退去時のクリーニング範囲
- ペット飼育や同居人の有無に変更があった場合、誰がどこへ連絡するのか
- 各費用は会社負担、社員負担のどちらか ……など
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トラブル2 物件に不備があっても気づけない
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内見が不十分だと、設備の故障や不具合に気づかないまま契約してしまいます。生活のストレスが生じるだけではなく、退去時の支払い費用が増える可能性もあるので注意が必要です。法人名義で契約している以上、何か問題が発生した際は法人様に不利益が生じる可能性が高いです。
例えばドアに目立った傷のある物件の場合。
その傷について指摘せず、契約時の書類にもドアの傷について記載が無ければ、後になってからは"契約時点で既にあった傷か、入居者が傷つけてしまったのか"はわかりません。
「一緒に内見行った担当者なら知ってるでしょ!?」と思っても同じ箇所を気にしていたとは限りませんし、もしかしたら退去時にはその会社に務めていないかもしれません。他に証言が得られず入居者が付けたと判断されれば、修理費用を請求されるなどの追加負担や法的トラブルが生じてしまいます。
管理会社は法人名義である以上企業様に対して請求をするので、結果会社の不利益に繋がってしまう可能性があるのです。
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< 対策 >設備の状態にも注目しましょう
内見時には設備の種類だけではなく、問題なく動作するか、目立った傷は無いかといった点にも注目しましょう。気になる点があれば部屋を案内している仲介業者(あるいは管理会社)に伝えて、契約書類に記載してもらうと修理の責任を免れることができます。
また、内見時には無かった設備が契約書に書かれている、などの違いも必ず指摘しましょう。こちらも見逃してしまうと、退去時に「設備を勝手に処分した」と判断されかねません。
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トラブル3 社宅利用の制限を見落とす
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法人契約するにあたって、各企業様では契約条件の基準となる『社宅規定』を設けています。入居者はまずこの基準に従ってお部屋探しをするので、自分の好みやニーズだけに合った住居を選ぶことができません。
しかし初めて社宅利用をする方は契約に不慣れなため、社宅規定を気にせず部屋探しをしたり、個人名義で契約して「ここを社宅にしたい」と提示してくることがあります。
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< 対策 >部屋探しの前に規定を把握してもらいましょう
そもそも社宅規定に沿った物件ではないと社内稟議が通らないため規定の把握は必須です。
- 法人契約するので、自分で契約まで進めないこと
- 規定外の物件では承認がおりないこと
こちらの2点は必ず最初に伝えましょう。
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トラブル4 貸主とのコミュニケーション不足
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問題や要望があっても、貸主との連絡がスムーズに行われないと適切な対応が得られず、なかなか問題解決されないことがあります。
基本的には困った事があれば入居者→お勤め先の社宅ご担当者様→管理会社の流れで連絡がいきますが、場合によっては入居者→管理会社で連絡が必要です。なかには「法人契約なんだし会社が連絡してくれたらいいのに……」と連絡を怠る社員様もいらっしゃいますが、重要な情報が漏れた場合、最悪貸主は信頼の破壊=契約違反と捉えかねません。
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< 対策 >定期的に状況確認をしましょう
入居者本人の対応が必要な場合、こまめに進捗確認をとるようにしましょう。
- 管理会社へ連絡したか
- 状況がどこまで進展したか
適切に対応されればサービス品質や契約の信頼性が維持されるので、不要なトラブルを避けることができます。
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注意! 通常の契約と変わらない部分も多いです
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法人名義とはいえ、住んでいるのは寮のような社有社宅ではなく通常の賃貸物件です。
そのためゴミ出しのルール、隣人トラブル、家賃変動の懸念などは個人で契約するときと同じように気をつけなければなりませんが、「社宅なんだし、ある程度融通がきくのでは?」と認識される方も稀にいらっしゃいます。
ここでもしトラブルが発生した場合、管理会社からは「○○という企業の社員が問題を起こした」と判断されてしまうので、社員様の行動が延いては企業に対する不満に繋がり、最悪今後の契約を企業単位で断られてしまう事態になりかねません。
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< 対策 >常識の範囲内で利用しましょう
どこに住むにも当然の話ですが、入居マナーや契約のルールを守ることが大切です。借り上げ社宅における入居者のメリットは、大きく言えば以下の2点です。
☆諸費用の一部を会社が負担してくれる
☆契約手続きのほとんどを会社が対応してくれる
それ以外は通常の個人契約とほぼ変わりません。
住んでいるお部屋は会社所有の部屋ではないので好き勝手に扱えるわけではないこと、家賃の値上げがあれば割合に応じて負担が増えること、などを事前に説明しておきましょう。
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初めての社宅、気持ちよくスタート!
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トラブルなく借り上げ社宅を利用するには、まず契約内容や会社の方針を十分に理解してもらうことが重要です。将来的な不都合や誤解を避けるためにも事前説明を行う場を設け、社員様がルールを理解したか確認しましょう。
★☆今回のポイント☆★
- 社宅利用の希望があったら、社宅規定について説明する
- お部屋が見つかったら契約内容を共有する
- 物件ごとの注意事項やルールを守る
何事も初めての対応はトラブルがつきもの。しかし起こり得るリスクを想定できれば事前に対策をとり、トラブルを回避することができます。今回のポイントを押さえて、ぜひ快適な借り上げ社宅の利用をスタートさせてください。
- モチベーション・組織活性化
- 福利厚生
- マネジメント
- コミュニケーション
- ビジネスマナー・基礎
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秋口 朱里(アキグチ シュリ) 株式会社プレニーズ 法人営業課 社宅コンサルタント
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