社長が信頼していた社員に裏切られたのはなぜ?
今回は業界や規模を問わず、経営者の方からよく寄せられる相談です。
大事な場面で反対意見を述べられたり、急に退職を申し出たりと、信頼していた社員に裏切られるのは辛いです。
仕事のパフォーマンスにも影響が出ますし、メンタル的なショックも大きいでしょう。
そこで今回は信頼していた社員に裏切られた原因を解説します。
●信頼していた社員に裏切られたのはなぜ?
信頼していた社員が裏切るのは、3つの原因があります。
どれか1つに該当することもあれば、複数に当てはまることもあります。
1、会社や職場を見限った
「この会社にいても未来はない」
「この会社では成長できない」
「この職場にいては自分がダメになってしまう」
この様に会社や職場を見限って、今までと違う言動を取る社員は意外といます。
大事な場面で反対意見を述べられたり、急に退職を申し出る様になるのです。
あるいは会社の掲げるビジョンと、自身のビジョンが合致しなくなることもあります。
入社当時は共感できていたものの、次第にズレを感じる様になると、態度が変わり始めるのです。
2、社長が尊敬できない
「すべての悩みの原因は人間関係である」
これは『嫌われる勇気』で有名な、心理学者のアドラーの言葉です。
この言葉には私も共感していますが、つまり仕事の悩みも人間関係が根本的な原因です。
社長を信頼できないと感じてしまえば、社員の言動にも変化が生まれます。
普段から密接に関わっているからこそ、社長の言動は社員に見られているのです。
3、過去にされたことの仕返し
過去にキツく怒られたり、手柄を横取りされたことがあれば、いざという時に仕返しをしようと思います。
当時の苦しみや恨みを引きずり、何かの拍子に爆発してしまうことがあるのです。
結果として社員の言動が変わり、裏切られたと感じることがあります。
社長自身は気づいていないかもしれませんが、裏切られるキッカケを過去に作っていたのです。
●もう手遅れです
実際に社員に裏切られてしまえば、状況としては手遅れであることが多いです。
裏切りという形で行動に移しているので、今から社員の心変わりを願うのは難しいです。
だからこそ大事なのは、社員に裏切られた状況を繰り返さないこと。
会社として課題に向き合えていないと、一定周期で社員の裏切りが繰り返されてしまいます。
また社員の裏切りは職場にネガティブな影響を与えます。
「会社を見限ったのでは?」
「何か不満があったのでは?」
あることないこと想像をかき立ててしまいます。
結果的に会社の雰囲気が悪くなったり、退職を決断する社員が出てきたりと、負のスパイラルに陥ってしまうのです。
そして社員が裏切る会社には、共通点があります。
●社長が頼りない
社員が裏切る会社は、社長が頼りないことが多いです。
部下の顔色を伺ったり、決断力がなかったり、堂々と話ができないのです。
頼りない姿は、社員にも伝わります。
「このトップで大丈夫かな?」
「この会社にいない方がいいのかな?」
こうした気持ちを抱かれてしまうのです。
●社長がワンマン
一方でワンマンな社長でも、社員が裏切る事態が発生します。
高圧的な言動を取ったり、社員の意見を聞こうとしなかったり、マウントを取るトップもいます。
トップダウンで物事を決め続けたり、できない点ばかり指摘する社長がいては、社員も嫌になってしまうのです。
「この人にはついていけない」
「理不尽だ」
この様に感じるほど、どこかで裏切ってしまうのです。
●根本原因は自信のなさ
私は相談に来られる方に対して、仕事の悩みの原因は自信のなさだとお伝えしています。
社員の裏切りが発生するのも、社長の自信のなさが根本原因です。
頼りなさを見せてしまうのも、ワンマンに振る舞ってしまうのも、自分の自信のなさが背景にあります。
常に自信なさげな人もいれば、特定の場面で自信がなくなる人もいます。
いずれにせよ自信のなさと向き合わないと、悩みは形を変えて繰り返されます。
社員が裏切る現象が、この先も繰り返されてしまうのです。
●多くの問題が発生していることも!
そして社長の自信のなさが影響し、社員の裏切り以外の問題が発生しているケースもあります。
たとえば急に売上がダウンしたり、取引先との間でもめることもあります。
また仕事が順調でも、プライベートで問題が発生することもあります。
夫婦関係で問題が起き、別居や離婚につながる事例もあります。
自信のなさに向き合わなければ、社員の裏切りだけでなく、日常のさまざまな場面で問題が発生するのです。
時間が解決してくれることはなく、社長自身が向き合う必要があります。
●どうすれば現状を変えられるのか?
ここまでお伝えした通り、社員が裏切る根本原因は社長の自信のなさです。
自信のなさに向き合うことが、現状を好転するポイントです。
そしてそのための方法が、「どうしたいのか?」と問いかけること。
普段から「どうしたいのか?」と問いかけていきましょう。
「どうしたいのか?」の主語は自分自身。
自分を主語にして問いかけないと、自信が持てなくなってしまいます。
社員の反応を気にしたり、つい高圧的に振る舞うこともあります。
頼りなさを見せてしまったり、ワンマンに振る舞ってしまうのです。
「した方がいい」
「しなければいけない」
「するべきだ」
「してあげる」
たとえばこれらの言葉は、自分を主語にできていない時に浮かびます。
自分以外の誰かのことを気にしているのです。
「どうしたいのか?」という問いかけは、現状を変えるために不可欠です。
●大事なのは「習慣」です
ここまで紹介した方法を使えば、現状を好転させることができます。
ですが大事なのは習慣化。
1日や2日実践しただけでは、根本的な変化にはつながりません。
そもそも社員が裏切ってしまうのは、今までの仕事の日々で積み重ねられたもの。
自信のなさと向き合いながら、方法を繰り返し実践することで、現状が好転します。
三日坊主という言葉がありますが、三日坊主では過去の自分に逆戻りしてしまいます。
私は経営者の方を対象にエグゼクティブメンタルコーチングでサポートしていますが、本当の意味で自信が持てる様になるほど、仕事の悩みが解決し穏やかな気持ちで毎日を過ごせます。
今まで数多くのことを学んだものの解決しなかったことが、根本から解決へ向かった事例も多いです。
また仕事だけでなく、私生活でも良い変化が起きるケースは数多くあります。
「すべての悩みの根本原因は自信のなさ」
この点に気づくことが、現状を変えるための重要なポイントです。
本日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
このコラムを書いたプロフェッショナル
伊庭 和高
株式会社マイルートプラス代表取締役
「若手社員の休職・離職」「管理職のメンタル不調」「自律社員の育成」「カスハラ・クレーム対策」「パワハラ対策」…これらすべて、7,000名以上のお客様をサポートする中で導き出した自力でメンタルを立て直す3ステップで解決できます。
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得意分野 | モチベーション・組織活性化、安全衛生・メンタルヘルス、マネジメント、コーチング・ファシリテーション、コミュニケーション |
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対応エリア | 全国 |
所在地 | 品川区 |
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