ナンバー2の社員が辞める3つの心理!社長に原因があることも!
今回は業種や規模を問わず、経営者の方からよく寄せられる相談を取り上げます。
「ナンバー2の社員が辞めることになった」
こうした声は多いですし、ナンバー2に辞められると仕事にも影響が出ます。
新たな体制を構築する必要もあり、仕事に大きな影響が及ぶのです。
ですがナンバー2が辞めるのには、必ず理由があります。
この点に向き合わずにいると、同じ現象が社員を変えて繰り返されるのです。
そこで今回はナンバー2社員が辞める心理背景を解説します。
●なぜナンバー2社員が辞めるのか?
何の前触れもなくナンバー2社員が辞めることはありません。
ナンバー2社員が退職を決断するのは、大きく3つの背景があります。
どれか1つに当てはまることもあれば、複数に該当することもあります。
1、社長の言動に我慢していた
ナンバー2として働いているので、会社では評価されているわけです。
ただし社長の言動に問題があると、我慢の限界を迎えると辞めてしまいます。
「怒鳴る様な口調で指示を出されたり…」
「何かあるとすぐキレたり…」
社長についていけなくなってしまうのです。
たとえ会社で評価されていようとも、社長の言動から来るストレスに耐え切れず、別の会社で働くことを求める様になります。
2、待遇に不満を抱えていた
ナンバー2であっても、待遇に不満を抱えていることがあります。
「評価の割に給与が少ない」など、不満が限界を迎えると辞めてしまうのです。
社長が利益を総取りしようとしたり、ナンバー2社員への利益の配分を渋っていると、働く意欲をなくしてしまいます。
いざ転職市場に出てみると、今の会社よりも待遇が良いケースはよくあります。
同じ会社で働き続けないといけないことはないので、より良い待遇を求めて会社を去っていくのです。
3、やりたいことができた
ナンバー2まで登りつめれば、今の会社でやり切ったとも言えます。
ナンバー1になるのは実質不可能なので、今後の働き方を考えることもあります。
「この先に何をやりたいのか?」
「このまま今の会社に留まっていいのか?」
自問自答を繰り返す中で、新たにやりたいことができれば、会社を辞める選択肢が出てきます。
この場合はポジティブに退職するので、感謝の気持ちを述べられることも多いです。
●ナンバー2を変えても悩みは繰り返す
「まぁ辞めるのは仕方ないか…」
この様に現状を放置していれば、一時的には楽でしょう。
ですが悩みは形を変えて何度も繰り返されます。
別の社員がナンバー2になっても、突然辞めてしまうケースを繰り返すのです。
さらに深刻な場合は、ナンバー3や4や5まで辞めてしまうこともあります。
「ナンバー2が悪い」という様に、相手のせいにしても根本的な解決につながらないのです。
●ナンバー2以外の社員にも悪影響がある
そしてナンバー2社員の退職は、他の社員にも悪影響を与えます。
社長の右腕が抜けたわけですし、少なからず動揺が走ります。
仕事が傾いてしまったり、特定の社員に負担がのしかかることもあります。
あるいはナンバー2社員が、辞める前にネガティブな噂をしているかもしれません。
その他の社員も相次いで辞めてしまい、会社が大きく傾いてしまうこともあるのです。
ナンバー2社員が退職しても、良いことはないのです。
●どうすれば現状を変えられるのか?
もちろん退職者が一人も出ない職場はないです。
ただしナンバー2社員の退職理由がネガティブなものだと思われる場合は、今すぐにでも対策が必要です。
・退職者(ナンバー2社員)に原因がある
・組織体制に原因がある
・社長(トップ)に原因がある
ナンバー2社員が退職する原因は、大きく分けると3つです。
割合は状況によって異なるものの、この3つが複合的に絡んでいることが多いのです。
「ナンバー2社員の退職の原因が、本人にあるとしたら何だろう?」
「ナンバー2社員の退職の原因が、組織体制にあるとしたら何だろう?」
「ナンバー2社員の退職の原因が、社長(自分自身)にあるとしたら何だろう?」
私がお客様から相談を受けた際は、この3つの視点すべてを一緒に振り返ります。
どれか1つの視点だけで振り返ったり、全く振り返らない視点があると、問題はいつまでも解決しないのです。
3つの視点で振り返ることで、客観的に現状を捉えることができます。
また私は仕事の悩みの根本原因は、自分の自信のなさだとお伝えしています。
社長の自信のなさが影響して、ナンバー2社員の退職へつながることも多いのです。
普段は自信ありげに仕事をしていても、自信のなさに直面した時の言動を見て、社員が離れていってしまうのです。
●改善策1「どうしたい?」と問いかける
現状を変えるために今すぐ問いかけて欲しいのが、「どうしたい?」という言葉。
「どうしたい?」の主語は自分自身。
著書の中でも詳しく解説していますが、仕事で悩みに直面した時ほど、自分を主語に問いかけるのを忘れています。
「私はどうすればいいのか?」という様に、答えを周りに求め続けてしまいます。
これでは自分の中で結論を出せませんしさらに問題が発生する可能性もあります。
「どんな会社にしたいですか?」
「どんな組織にしたいですか?」
「社員とどう接したいですか?」
「では具体的に、どうしたいですか?」
この様に語尾を「〜したい」で問いかけることを、私はお客様に徹底して意識しています。
先ほど紹介した3つの視点を振り返ったあとは、必ず「どうしたいですか?」と問いかけています。
「どうしたい?」と問いかけることで、今後に取り組む行動が明確になり、着実に現状を変えていけます。
●改善策2:感謝の気持ちを伝える
感謝の気持ちを言われて嫌な気分になる人は、基本的にいません。
「いつもありがとう」でも良いのです。
ナンバー2社員に対してはもちろん、普段から感謝の気持ちを周りに伝える様に意識してください。
感謝の気持ちを忘れていたり、感謝を伝えていないケースは意外と多いです。
また感謝の反対語は「当たり前」ですが、当たり前だと思うほどダメ出しや指摘が増え、結果的に社員のモチベーションも低下してしまいます。
口癖の様に感謝の言葉を伝えることは、社員が居心地よく働くうえでも不可欠です。
●大事なのは「習慣」です
ここまで紹介した方法を使えば、現状を好転させることができます。
ですが大事なのは習慣化。
1日や2日実践しただけでは、根本的な変化にはつながりません。
そもそもナンバー2社員が退職したのは、今までの仕事の日々で積み重ねられたもの。
方法を繰り返し実践し習慣化することで、現状が好転します。
三日坊主という言葉がありますが、三日坊主では過去の自分に逆戻りしてしまいます。
私は経営者の方を対象にエグゼクティブメンタルコーチングでサポートしていますが、本当の意味で自信が持てる様になるほど、仕事の悩みが解決し穏やかな気持ちで毎日を過ごせます。
今まで数多くのことを学んだものの解決しなかったことが、根本から解決へ向かった事例も多いです。
また仕事だけでなく、私生活でも良い変化が起きるケースは数多くあります。
「すべての悩みの根本原因は自信のなさ」
この点に気づくことが、現状を変えるための重要なポイントです。
本日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
このコラムを書いたプロフェッショナル
伊庭 和高
株式会社マイルートプラス代表取締役
「若手社員の休職・離職」「管理職のメンタル不調」「自律社員の育成」「カスハラ・クレーム対策」「パワハラ対策」…これらすべて、7,000名以上のお客様をサポートする中で導き出した自力でメンタルを立て直す3ステップで解決できます。
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得意分野 | モチベーション・組織活性化、安全衛生・メンタルヘルス、マネジメント、コーチング・ファシリテーション、コミュニケーション |
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対応エリア | 全国 |
所在地 | 品川区 |
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