セルフマネジメント能力を高める3つの方法とは?やり方を解説
今回はセルフマネジメントについて解説します。
セルフマネジメントを直訳すると「自己管理」になります。
目標の達成や自己実現のために、自分で感情や思考や行動を管理すること。
そして自らを管理することによって、自分自身の精神状態や健康状態を安定させ、自分の能力を最大限に発揮すること。
これがセルフマネジメントであり、年齢や性別や役職を問わず、ビジネスシーンでは強く求められる能力です。
「セルフマネジメント能力を身につけたい」
「セルフマネジメントができない」
こうした相談は定期的に寄せられますし、私も企業研修・講演会でもお伝えしています。
今回はセルフマネジメント能力を高める方法を、独自の視点からお伝えします。
また同時にセルフマネジメントができないと悩む人に、よく見られる特徴も解説していきます。
●セルフマネジメントができない人の6つの特徴
まずはセルフマネジメントができない人の特徴を紹介します。
どれか1つに当てはまることもあれば、複数に該当することもあります。
1、周りの目を気にしている
「同僚にどう思われているのか…」
「同期と比べて劣っているのでは…」
「評価が下がらない様にしないと…」
「相談しに行ったら迷惑かな…」
この様に周りの目を気にする人ほど、セルフマネジメントができなくなります。
自分よりも先に周りのことを優先して考え、気持ちが散乱してしまうのです。
これでは余計な悩みが増えるだけですし、自分の感情・思考・行動を管理できなくなります。
2、頭の中で考えがち
頭の中であれこれ考えがちな人ほど、セルフマネジメントが苦手になります。
私たち人間の脳は頭の中で考えるほど、ネガティブ思考が増大する特性があります。
一説では1日に頭の中で考える事柄の、9割がネガティブな事柄と言われています。
つまり頭の中で考えがちな人は、ネガティブ思考が発生しやすくなるので、自分の思考・感情・行動を管理できないのです。
3、失敗を怖がり続ける
「ミスをしたらどうしよう…」
「怒られない様にしないと…」
この様に失敗を怖がり続けると、セルフマネジメントができなくなります。
失敗を怖がる気持ちが増大し、仕事が手につかなくなったり、余計なプレッシャーに襲われてしまうのです。
失敗を怖がるほど、ブレーキを踏む様になります。
これでは目標達成が遠のきますし、セルフマネジメントができていない状態なのです。
4、完璧主義
「まだ十分ではない」
「もっとちゃんとやらなきゃ」
この様に完璧主義の傾向がある人は、セルフマネジメントができていません。
完璧さを求めるあまり、余計な作業が増えてしまい、結果的に自分を追い込んでしまいます。
やりすぎている状態なので、セルフマネジメントができていないと言えます。
そして食べすぎや飲みすぎと同様に、何事もやりすぎると反動が返ってきます。
5、言われたことしかできない
「上司に言われたことはできる」
「クライアントに指示されたことはできる」
この様に言われたことしかできない人は、セルフマネジメントができていないと言えます。
いわゆる「指示待ち」状態になっているのです。
相手の言動に振り回されてしまい、スケジュールを上手く自己管理できなくなります。
あるいは昇進や責任者への就任など、自分で考えなければいけない立場になった時に、セルフマネジメントができなくなります。
今までとの勝手の違いに戸惑い、ストレスを抱え込んでしまいやすいのです。
6、夜に活動しがち
これは仕事だけでなく私生活にも言えますが、夜に活動しがちな人はセルフマネジメントができていません。
私たち人間の脳は起床時が一番フレッシュで、時間の経過とともにストレスを感じます。
ストレスが蓄積するほど、ストレス発散の行動へ走りやすくなりますし、作業効率も落ちてしまいます。
結果的にセルフマネジメントができず、生活が乱れたりパフォーマンスが低下するのです。
●セルフマネジメント能力を高める方法
ここまで6つの原因を紹介しながら、セルフマネジメントができない人の特徴を解説しました。
ただし年齢や性別や役職に関係なく、誰でもセルフマネジメント能力を高めることはできます。
ここからは具体的に3つの方法を通して、セルフマネジメント能力を高める方法を紹介します。
3つの方法を実践すればするほど、自己管理ができる様になります。
1、自分で自分の気持ちを声に出す
まず最初に紹介する方法が、自分で自分の気持ちを声に出すこと。
セルフマネジメントができていない時ほど、自分の気持ちを声に出せていません。
先ほど紹介した様に、声に出さず頭の中で考え続け、ネガティブ思考が増大しているのです。
独り言をぶつぶつとつぶやく様に、頭に浮かんだ言葉を声に出すだけで、早く気持ちを整理できます。
ネガティブな気持ちも落ち着くので、冷静に目の前の仕事へ対処できる様になります。
自分で自分の気持ちを声に出すことは、セルフマネジメントができる様になる上で不可欠です。
2、「どうしたい?」と問いかける
そして2つ目の方法は、自分を主語に問いかけること。
「どうしたい?」と仕事中に問いかけ続けてください。
・今日は何から取り掛かりたい?
・どんなプレゼンをしたい?
・上司にどうやって報告したい?
この様に語尾を「〜したい」の形にしてください。
自分軸と他人軸という言葉がありますが、「どうしたい?」は自分軸の問いかけです。
自分の気持ちを即座に明確にできるので、次の行動へ取り掛かるスピードが早くなります。
結果的に仕事のパフォーマンスも上がり、効率良く取り組める様になるので、セルフマネジメント能力も高まるのです。
3、期限を決める
そして3つ目の方法は、期限を決めることです。
「いつまでに提出したい?」
「いつまでに資料を作成したい?」
「いつまでにメールの返信をしたい?」
この様に些細なことから大事なことまで、期限を決めて取り組んでみてください。
期限を決めずに取り組めば、だらだらと時間を浪費してしまうので、セルフマネジメントができなくなるのです。
人は締切を決めると、それに間に合わせようとします。
これは心理学では「締切効果」とも呼ばれています。
締切を決めるかどうかが、セルフマネジメント能力に直結するのです。
●大事なのは習慣化です
ここまで紹介した3つの方法を実践することで、誰でも今からセルフマネジメント能力を高めることができます。
ただし大事なのは習慣化です。
一度や二度だけ意識して実践しても、今までの習慣に影響を受けてしまうので、気づけば元の状態へ引き戻されてしまいます。
何度も意識して繰り返し実践することで、セルフマネジメントができる自分の習慣が形成されます。
即効性のある効果も見込めますが、セルフマネジメントとは個々の社員や職場の今までの積み重ねが影響しています。
一定の期間をかけて取り組みを継続しないと、効果は持続しません。
だからこそ習慣になるまで続ける必要がありますし、そのために大切なポイントを弊社では研修や講演会を通してお伝えしています。
本日の話が1つでも役立てば幸いです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
このコラムを書いたプロフェッショナル
伊庭 和高(イバ カズタカ)
株式会社マイルートプラス代表取締役
高校教員を経て、独立した2017年から7,000名以上のお客様を支援。自身もカスハラを受けた経験があることから、企業におけるカスハラ対策をサポート。カスハラやクレームを受けても現場の社員や管理職が自力でメンタルを立て直せる3ステップを開発。
伊庭 和高(イバ カズタカ)
株式会社マイルートプラス代表取締役
高校教員を経て、独立した2017年から7,000名以上のお客様を支援。自身もカスハラを受けた経験があることから、企業におけるカスハラ対策をサポート。カスハラやクレームを受けても現場の社員や管理職が自力でメンタルを立て直せる3ステップを開発。
高校教員を経て、独立した2017年から7,000名以上のお客様を支援。自身もカスハラを受けた経験があることから、企業におけるカスハラ対策をサポート。カスハラやクレームを受けても現場の社員や管理職が自力でメンタルを立て直せる3ステップを開発。
得意分野 | モチベーション・組織活性化、安全衛生・メンタルヘルス、マネジメント、コーチング・ファシリテーション、コミュニケーション |
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対応エリア | 全国 |
所在地 | 品川区 |
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