若手社員の育成を支える“もう一つの視点”
本メルマガでは、産業保健師が相談を受けることが増えてきた若手社員(とその上司)の困りごとと、それらの解決法をご紹介します。
新入社員が入社後各部署に配属され、そろそろ本格的に仕事を任せようかなという段階に入ってくる頃、上司から保健師へ若手社員についての相談が入ります。
- 突発的な休みや遅刻があって…。仕事任せたいけど、体調が悪いのかな
- 居眠りしていることも多くて…。ちゃんと眠れているのかな
- なんだかいまいち覇気がなくて…。お昼に食べているものを見ると、きちんとした食事を摂っているのか気になる
勤怠不良やパフォーマンス低下の背景に生活習慣を含むプライベート面の影響がありそうだなと感じたり、そもそも体調がいいのかどうか気になったりするものの、どこまで踏み込んで良いのか線引きが難しいため、本当に気になることをつかみきれない様子がうかがえます。
そこで、若手社員と面談をして話を伺ってみると、以下のような悩みや問題点があることが分かりました。
- サポートが徐々に離れることに不安がある
- 自炊は面倒で、食事は外食かお弁当などで済ませている
- お腹が膨れれば良いと思い、食事を選ぶときには特に内容は気にしていない
- 夜更かしの癖が抜けず睡眠時間が足りていない
- 休みの日は体力温存のため、外出はせずに家でゴロゴロしている
若手社員と話をすると、仕事面の不安もないわけではありませんが、上司も感じているように、まずは生活習慣や休日の過ごし方を見直す必要がありそうだなと感じる点が多いのです。
無論、生活習慣の管理が不十分=ビジネススキルが育たないということではありません。しかし、勤怠不良やパフォーマンス不良の背景には生活習慣も絡んでくるため、この部分に触れずに問題を解消することは困難です。体調がいい時も悪い時も自分で体調を整える(コンディショニング)スキルを備えることは、社会人として負荷のかかる時期を迎えても、乗り越えていける力になります。
とはいえ、先程お伝えしたように、そもそもプライベートな面をサポートすることは、上司にとっても難しく、負担感があるものです。ですので、プライベートな面である健康管理については専門家に任せることができると、より心強いのではないでしょうか。
仕事面での成長にも違いがあるように、体調管理に関しても考え方や能力、また体質なども人それぞれ違いがあります。健康管理に関する情報を提供すれば、それをうまく生活の中に取り入れていける社員がいる一方、健康管理が自立して行えるようになるためにそれを見届けるサポーターが必要な社員もいます。このように、仕事や健康管理でなかなか独り立ちできない若手社員を、仕事面は上司が、生活面や体調管理面については保健師が両輪となってサポートしてみてはいかがでしょうか。若手社員がコンディショニングできるようになると、生活習慣病やメンタル不調の予防にもつながるため、将来的に安定した人材確保にも貢献します。
勉強会では、社員の体調管理の自立に向けた保健師のサポートについてご紹介いたします。そもそも保健師とは何か、どのようなことを依頼できるのか等も解説いたしますので、ご興味のある方はぜひご参加ください。
このコラムを書いたプロフェッショナル
田口 朋子
シニアコラボレーター
病棟看護師や教職に従事した後、保健師として特定保健指導受託企業に転職。現在は産業保健師として企業の健康経営と社員の健康管理支援を行っている。

田口 朋子
シニアコラボレーター
病棟看護師や教職に従事した後、保健師として特定保健指導受託企業に転職。現在は産業保健師として企業の健康経営と社員の健康管理支援を行っている。
病棟看護師や教職に従事した後、保健師として特定保健指導受託企業に転職。現在は産業保健師として企業の健康経営と社員の健康管理支援を行っている。
得意分野 | 安全衛生・メンタルヘルス、その他 |
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対応エリア | 関東(茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、山梨県) |
所在地 | 渋谷区 |
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