ラックとエンパワー・ジャパンが
情報セキュリティサービス分野で協業
情報セキュリティソリューション分野でのリーディングカンパニー、ラック(東京都港区、三輪信雄・代表取締役社長)は、EAP(Employees Assistance Program/従業員支援制度)を中心としたヒューマン・キャピタル・リスク・マネジメント会社である、エンパワー・ジャパン(東京都千代田区、徳山涼平・代表取締役)と協業し、従業員のモラル低下やストレスが社内犯罪や事故発生の一因となるとの観点から、メンタルヘルスケアを提供することにより、企業と従業員間の関係性を健全に保ち、リスクマネジメントを実践する、『ヒューマン・リレーショナル・セキュリティ(HRS)』の開発に着手します。
昨今、個人情報保護法が施行され、また日本版SOX法の導入が予定されるなど、企業の内部統制、とくに情報資産管理において高いレベルの運用・有効性が求められている一方で、内部関係者による情報漏えいなどの事件は後を断ちません。企業が規程類の整備や物理的・技術的な対策を講じているにも係わらず問題が頻繁に発生しているのが現状であり、一方通行的な制度などによる対応では限界が見えつつあると言えます。この原因として、従業員のモラル低下やストレスによる変調を大きな事業リスクとして認識し、対策しなければならないことが見落とされがちである点が、挙げられます。
企業間の競争激化や人事労務管理の環境変化などを背景として、従業員をとりまく職場のストレスはますます悪化する傾向にあり、疲労蓄積による健康障害や心の病などの問題は増加の傾向をたどっており、企業と従業員間の関係性を健全に保つための、メンタルヘルスケアを行う重要性は、ますます高まっていると言えます。
このような背景を踏まえ、この度、ラックとエンパワーは、情報セキュリティに対する制度的対策、物理的対策、技術的対策が、効率よく成果を出すためには、従業員のメンタルヘルスケアが重要であるとの認識に立ち、協業することとしました。この協業を通じ、社内犯罪や事故の背景となる従業員のモラル低下やストレスなどへの対策を軸とした、情報セキュリティ・リスク・マネジメントサービスの開発に着手します。今後、両社にて2006年3月までパイロットユーザにてサービス開発と検証を行った後、2006年4月を目処に、『ヒューマン・リレーショナル・セキュリティ(HRS)』として、サービスインを目指します。
この新サービスの提供開始により、ラックは従来のコンピュータネットワークに関する専門技術を中心とした情報セキュリティサービスに、メンタルヘルスケアによる人的セキュリティを含めることにより、総合的なセキュリティサービスを拡充いたします。一方、エンパワーは同社が提唱する、従来のメンタルヘルス対策から一歩踏み込んだ、経営リスク管理ツールとしてのEAP活用の普及を目指します。
■ 『ヒューマン・リレーショナル・セキュリティ(HRS)』の概要(予定)
(1)メンタルヘルス状況チェック
対象とする組織のメンタルヘルス状況を把握する。各種チャートで、事故分野別(未習熟事故、不注意事故、効率性弊害、業務妨害、犯罪など)の起こりやすさを把握する。ヒアリングと問診表で実施する。
(2)メンタルヘルスケア計画立案
対象とする組織の社会的責任度合いや必要な管理レベルを分析、さらに上記診断結果を鑑みて、組織におけるEAPを基本としたメンタルヘルス計画を立案する。
(3)メンタルヘルスケア運用実施
実際のEAP運用を行い、プライバシー情報を除外したメンタルヘルス状況(統計情報)を定期的に分析することにより、リスク変化を適時把握し、予防と抑止を行い、インシデントの発生を未然に防いでいく。
(4)緊急対応サービス(「個人情報119」)
万一、ヒューマンリレーションに起因する個人情報漏えい等の不祥事が発生した場合には、ラックが提供する 「個人情報119※」のサービスにて、事故への対応から事後の再発防止までを一括してサポートします。
※「個人情報119」について
ラックの提供する個人情報漏えい緊急対策サービス「個人情報119」は、「個人情報が漏れているかもしれない」という初期段階における内部調査から、「個人情報が漏れて至急対応しなければならない」という段階における漏えい事実の確認、漏えいルートや犯人の特定作業、関係機関への届出支援、事業継続への適切な助言、再発防止策の提案から実施まで、一括してサポートするサービスです。
■ 提供価格(予定)
従業員1人当たり:1000円〜(月額)
※年間契約が基本で、対象組織の人数に応じてサービス料金を設定します。
■ 提供開始(予定)
2006年4月を目処に、サービスインを目指します。
(ラック http://www.lac.co.jp//同社プレスリリースより抜粋・11月24日)