ミック経済研究所、震災がコンタクトセンター市場に与える影響を探る、
「CRMアウトソーシング(コンタクトセンターサービス)市場の現状と展望2010年度版」発刊
■ 2010年度、コンタクトセンターサービスの市場であるCRMアウトソーシング市場規模は、5,884億円(前年度比101.7%)と微増で推移、2011年度も前年比102.4%の6,027億円で推移する見込み
■ 3.11東日本大震災の影響は、3月までは殆どの企業で影響が出ており、4月以降も計画の見直しをした企業もあり、不透明さは残るものの、2011年度以降市場は平均成長率2.3%で緩やかに推移し、2015年度には6,590億円の市場規模になると予測
情報・通信分野およびアウトソーシング分野の市場調査機関である株式会社ミック経済研究所(本社:東京港区、社長:有賀 章)は、CRMアウトソーシング市場とフルフィルメントアウトソーシング市場の実態と中期予測を捉えたマーケティング資料「CRMアウトソーシング(コンタクトセンターサービス)市場の現状と展望2011年度版」を、2011年6月30日に発刊した、と発表しました。
この調査は、国内法人のCRMアウトソーサー(テレマーケティングエージェンシー)43社に対し面接取材を中心に調査を実施、国内のCRMアウトソーサー(テレマーケティングエージェンシー)の動向を拡大推計し総市場とした資料となっています。
調査結果の概要は、以下のとおりです。
<CRMアウトソーシング(コンタクトセンターサービス)市場の調査範囲>
コンタクトセンターとは、企業の中で、顧客への電話対応を専門に行なう部署のことをいい、近年では電話に限らずeメールやWebにも対応して顧客の対応をできるようになっている。
本資料では、CRMアウトソーシングを、コンタクトセンターを通じてCRMを実現しようとするクライアント企業がそのファシリティまたは人材、或いは両方を外部に委託することと定義づける。クライアントからの委託あるいは人材派遣の要請を受け、コンタクトセンターの運営・運用を提供しているアウトソーサー企業の売上を「CRMアウトソーシング市場」としている。
<CRMアウトソーシング(コンタクトセンターサービス)市場の市場トレンド>
調査の結果、国内の主要CRMアウトソーサー43社にその他企業の推定値を加えたCRMアウトソーシング(コンタクトセンターサービス)の2010年度の総市場規模は、前年度比101.7%の588,400百万円であった。
2008年9月のリーマンショックに端を発した世界不況の影響を受け、初めてのマイナス成長となった2009年度のコンタクトセンター市場であったが、各テレマエージェンシーの営業努力や一部の好調な業態の設備投資意欲の回復にも助けられ、僅かながらプラスに転じることができた。
しかしながら、3月11日に起きた東日本大震災がなければ、市場はもっとプラス側に振れていたであろう。
2011年の4月以降、つまり2011年度の市場はどうなるのか。東日本大震災は2011年度のコンタクトセンター市場にどのような影響を及ぼすのであろうか。当社の見解は資料で詳述しているが、結果のみをいうと2011年度はプラス成長が可能であると予測している。また、過去にあった、マイラインやそのたの規制緩和に伴う特需派見込めないため、急激な市場の拡大は見込めないものの、2011年度以降市場は、年平均成長率2.3%で推移し、2015年度には659,000百万円の市場規模となるものと予測される。
株式会社ミック経済研究所 http://www.mic-r.co.jp/ /7月7日発表・同社プレスリリースより転載