ミック経済研究所、「情報セキュリティソリューション市場の
現状と将来展望 2010【内部漏洩防止型ソリューション編】」発刊
情報・通信分野専門の市場調査機関であるミック経済研究所(東京都港区、有賀章・社長)は、情報漏洩防止型セキュリティ市場を中心に捉えたマーケティングレポート「情報セキュリティソリューション市場の現状と将来展望2010【内部漏洩防止型ソリューション編】」を2010年8月3日に発刊したと発表しました。
同マーケティングレポートは、主要セキュリティ製品ベンダー、セキュリティサービスベンダー、総合 ITベンダー123社を調査し、各社のセキュリティソフト及びアプライアンスサーバの出荷金額を捉え、情 報セキュリティソリューション市場として、2008年度から 2010年度、及び2014年度までの中期予測を含めて集計・分析を行っています。製品ジャンルは8分野・29用途に分類して、下記の各々の市場を考察しています。(調査期間:2010年1月〜2010年6月)
内部漏洩防止型情報セキュリティソリューションの 8分野・29用途別の内訳及び調査結果の概略は以下の通りです。
< 内部漏洩防止型 >
■ デスクトップ/サーバ・ネットワーク・ポリシー統制関連ソリューション
1. 暗号系パッケージ 2.監視・制御系パッケージ 3. ファイルサーバ暗号化ツール 4.システム証跡監査ツール 5. 変更コントロールパッケージ 6.フィッシング対策パッケージ 7. ソフトウェアデジタル著作権管理ツール 8. DHCP 9. セキュリティポリシー監査パッケージ 10. SSHパッケージ 11. HSM
■ データ保護関連ソリューション
12. DLPツール 13.個人情報検出パッケージ
■ システムログ管理関連ソリューション
14.統合ログ管理ツール 15.サーバアクセスログ監査パッケージ 16.サーバリモートメンテナンスログ収集パッケージ
■ 電子メール関連ソリューション
17.電子メールフィルタリングツール 18.電子メールアーカイブツール 19.電子メール暗号化ツール 20.電子メール誤送信防止パッケージ
■ データベース関連ソリューション
21.データベース監査系ツール 22.データベース暗号化ツール 23.データベース脆弱性検査パッケージ 24.データベースセキュリティ管理パッケージ
■ フォレンジック関連ソリューション
25.ネットワークフォレンジック 26.コンピュータフォレンジック
■ Web コンテンツ関連ソリューション
27. Webコンテンツセキュリティアプライアンス
■ シンクライアント関連ソリューション
28.サーバベースコンピューティング構築パッケージ 29.シンクライアント用アクセスログ生成パッケージ
【 内部漏洩防止型情報セキュリティソリューションの市場規模推移 】
内部漏洩防止型情報セキュリティソリューション市場は、PC 操作監視、暗号系パッケージなどをはじめとした社内の情報システムにおいて、不自然な行動が行われていないかを監視したり、データを暗号化し第三者にデータを読ませなくするといったことを行いデータの漏洩を防止する機能や、ログの収集・運用や電子メールアーカイブなど内部統制・コンプライアンスに役立てようとする製品群が中心となっています。
今回、調査した8分野・29用途別の総合計である内部漏洩防止型情報セキュリティソリューション市場は、2008年度が560億円弱、2009年度が前年対比2.9%増の575億円弱、2010年度が前年対比12.0%増の644 億円弱と見込まれます。
個人情報保護法の全面施行、コンプライアンスや内部統制の流れから内部漏洩防止型情報セキュリティソリューション市場は、常に二桁の伸びで成長し続けてきました。しかし、2008年9月の金融不況に端を発して経済情勢が不安定になり、市場全体では2009年度前年対比、2.9%の伸びに留まりました。
このような状況でも、本格的に市場を形成しながら、数10%以上の成長を見せている製品 分野も見られます。特に成長著しいのが、DLPツールと統合ログ管理ツールです。DLPツール市場は、2009年度前年対比36.6%増の11.2億円でした。同ツールは、データそのものを機密データか機密データでないのかを定義し、機密データのみを外部に漏洩させないソリューションです。同ツールを導入する際は、コンサルティングやワークフローの定義が必須になり、案件は大規模化する傾向があり、国内でも “DLP”が話題になってきており、今後も好調に推移すると予測されます。
統合ログ管理ツール市場は、2009年度前年対比23.5%増の42億円でした。同市場は、内 部統制やコンプライアンスの追い風需要から好調に推移しており、これに伴い参入ベンダーも増加し続けています。この結果、2010年以降も引き続き成長が予想されますが、上位ベンダーは新規参入ベンダーにシェアを奪われて、年々競争が激化し、群雄割拠の市場になっています。
尚、同マーケティングレポートの体裁は、A4版 1,366頁のバインダー製本(集計・分析 編と個別企業個票を収録)で、価格は178,500円(税込み)です。
ミック経済研究所 http://www.mic-r.co.jp /同社プレスリリースより抜粋・8月4日