パソナキャリア、『キャリアパスに関する調査』を実施
パソナキャリア(東京都千代田区)では、『キャリアパスに関する調査』を実施しましたので、その結果をご案内いたします。
【 調査結果概要 】
■ 89.0%の方がキャリアパスについて考えたことがあり、71.4%がキャリアパスについて不安を感じたことがある。
■ 「キャリアパスを会社は提示すべき」と考えている方は51.7%にのぼるのに対し、「会社からキャリアパスが提示されていて機能している」と感じている方はわずか8.1%に。
■ キャリアパスに関する制度の状況については、「制度は何もない」と回答した方は29.7%。業界別にみると医療業界、IT業界で「制度は何もない」という割合が高く見られた。
【 調査結果詳細 】
キャリアパスについて、「しっかり考えている」と回答した方は全体の31.6%でした。「たまに考える」(57.4%)と合計すると、89.0%の方がキャリアパスについて日ごろ考えたことがあるという結果となりました。年代別にみると年代が高くなるほど、また、年収も高くなるほど、キャリアパスについてしっかり考えているという傾向が見られ、年収の700万円を超えると、「しっかり考えている」が56.0%と過半数を超える結果となりました。
キャリアパスに対する不安についてたずねたところ、「とても不安を感じる」(25.3%)と「たまに不安を感じる」(46.1%)の合計で、71.4%がなんらかで不安を感じたことがあるという結果となりました。キャリアパスに不安を感じている層は、年代別では20代後半、業界別ではIT系、金融系、年収別では400万円台が多いという傾向が見られました。
自由記述で不安を感じている理由を聞いたところ、“会社でどのようなキャリアパスが描けるかが明確ではない”、“異動の基準や評価があいまい”といった会社の環境に対するもの、“どういったスキルを積めばよいのか”、“新しい技術を習得できるか”といったスキルアップに関するもの、“目的や目指すものが漠然としている”、“明確なゴールがわからない”といったキャリアパス自体が不明瞭だという点に関するものがあげられています。また、不安を感じていない方の理由としては、“会社から与えられたキャリアパスだけではなく、自分で考えている”という意見が多く見られました。
キャリアパスを会社側から提示すべきかどうかたずねたところ、「提示すべきである」(51.7%)、「提示されていなくてもかまわない」(23.7%)、「どちらともいえない」(23.1%」となり、半数以上が会社が提示すべきであると考えているという結果になりました。その理由について自由記述でたずねたところ、提示すべきであると感じている方は“社員のモチベーションが向上する”、“会社側も提示することで業務効率が上がる”という意見が、提示されていなくてもかまわない方からは“キャリアパスは自分で考えるべき”、“キャリアパスは型にはまったパターンだけではない”という意見が多く見られました。
その一方で、会社からキャリアパスが提示されているかを聞いたところ、「提示されており機能している」(8.1%)、「提示されているがあまり機能していない」(38.8%)、「提示されていない」(49.4%)という結果になり、会社が提示したキャリアパスがきちんと機能していると感じている方の割合は10%以下という結果になりました。
また、キャリアパスに関する制度についてたずねたところ、社内で整備されている制度は「職能レベル制度・社員等級制度」(54.0%)、「社内で希望する部署に異動できる制度」(24.1%)、「専門職・マネジメント職等、自分の目指したい道を選べる制度」(18.2%」の順となり、「キャリアパスに関する制度は何もない」と答えた方は29.7%となりました。「キャリアパスに関する制度が何もない」という点に着目すると、業界別では医療系が41.0%、IT系が34.8%の順で多い結果となりました。
キャリアパスに関しては、不安を感じている方が多いものの、それに対して会社側がなんらかの回答を用意できているケースはまだ少ないようです。会社側にとっては、長く社員に定着してもらうにあたっての課題といえるのかもしれません。
【 調査の概要 】
調査方法: パソナキャリアにご来社いただいた転職希望者に対してアンケート用紙にて回答を回収
調査期間: 2009年11月1日〜2009年11月30日
回答件数: 478件
◆ 調査結果に関する詳細はこちらをご覧下さい。
パソナキャリア http://www.pasonacareer.jp/ /同社プレスリリースより抜粋・1月12日