テンプスタッフ・テクノロジー
モバイルを活用した環境配慮履歴追跡システムの提供を開始
総合人材サービスのテンプグループでITソリューションサービスの提供とエンジニア・クリエイター専門の人材サービスを手掛けるテンプスタッフ・テクノロジー(東京都渋谷区、上園裕二・代表取締役社長)は、2009年5月より、商品や企業のCO2オフセット情報を見える化させる情報開示のインフラサービスとして、モバイルを活用した環境配慮履歴追跡システム「カーボンビジュアライザー」の提供を開始致します。
先進国全体でCO2の排出削減義務を定めた京都議定書や、CO2排出削減ほか環境対策を実行する政策案「緑の経済と社会の変革」(※1)の発表などを受け、環境問題解決に積極的に取り組む企業が増えており、すでに一部の企業では、CO2排出量を製品に表示するカーボンフットプリントや、企業活動や商品へのカーボン・オフセット(※2)の導入などが進んでいます。また一方で、消費者も、環境配慮など企業の取り組みを把握した上で商品購入を決定しており、今後、企業、消費者共に環境配慮への動きはますます活発化することが予測されています。
このような企業の経営課題や消費者ニーズに対応すべく、テンプスタッフ・テクノロジーでは、2009年5月に、環境関連ビジネスに特化した専門チームを立ち上げ、第一弾として、モバイルを活用した商品の環境負荷や環境配慮活動の履歴を追跡できる「カーボンビジュアライザー」を開発し、2010年3月末までに、カーボン・オフセット実施企業50社との契約を目指します。
「カーボンビジュアライザー」は、消費者が商品に記載された“QRコード”を携帯電話から読み取り、弊社が運営するモバイルサイトにアクセスすることで、商品のCO2排出量やカーボン・オフセット情報を容易に確認できるシステムです。汎用性が高く、導入・運用コストの抑制が可能なSaaS形式(※3)によるシステムを提供し、企業の要望に応じたシステムのカスタマイズにも対応致します。企業は、「カーボンビジュアライザー」の導入により、環境省が2008年10月に発表したカーボン・オフセット情報公開ガイドラインにおいて必要とされる各種根拠データの公開がより容易になり、消費者は、製品の環境配慮履歴を簡単に確認することが可能となります。
「カーボンビジュアライザー」の開発は、環境ベンチャー企業のウェイストボックス(愛知県名古屋市、鈴木修一郎・代表取締役)と協業し、弊社が開発・運用を担当、株式会社ウェイストボックスが企画を担当致します。
弊社では、地球環境課題をITソリューションにより解決するとともに、今後、280万人と期待が膨らむ環境ビジネスの雇用拡大においても、エンジニアの雇用創出を通じ、寄与してまいります。
(※1) 緑の経済と社会の変革…
2009年4月、環境省が発表した政策案。公共施設への太陽光発電設備の設置、省エネ家電・次世代自動車の普及促進など、6つのカテゴリーから変革を進め、2020年には環境ビジネス市場120兆円、雇用は280万人へと拡大を目指す。
(※2) カーボン・オフセット…
排出された二酸化炭素などの温室効果ガスを、植林・森林保護・クリーンエネルギー事業など温室効果ガスの削減活動への投資により、埋め合わせる考え方や活動。環境省によるカーボン・オフセット情報の適切な開示ルール策定が進められている一方で、情報開示のしくみを望む声も高い。
(※3) SaaS形式…
インターネットを通じてソフトウェア機能を提供するサービス。ユーザーの利点は、コンピュータ導入・構築・管理が最小限で、使用期間・量に応じた料金負担で済むため、短期間での利用開始が可能。
株式会社ウェイストボックス様より、以下のコメントをいただいています。
【株式会社ウェイストボックス 代表取締役 鈴木修一郎】
本年、政府が発表した「緑の経済と社会の変革」(日本版ニューディール政策)に見られるように、企業においても経済活動と環境課題は両立すべき事柄として位置づけられており、あらゆる業種・サービスで対応が求められています。このような環境の中で、環境配慮性能(いわゆるエコ性能)は、商品選択の際に無視できない項目の一つとなっております。今回のシステムは、これら環境配慮性能を、モバイル端末という一般消費者での普及率の高いツールを用いて、見える化するもので、ますます社会に求められる情報提供インフラとなると期待しています。
※ 本リリースの詳細はこちらをご覧ください。
テンプホールディングス http://www.temp-holdings.co.jp/ /同社プレスリリースより抜粋・5月27日