仕事探しにおいて検索する時給の動向を調査
2024年1月の検索時給の平均は1,490円。5年間で1,263円から18%上昇。
最低賃金に対して相対的に物価が高い地域において、検索時給の上昇が顕著
世界No.1求人サイト* 「Indeed (インディード)」の日本法人であるIndeed Japan株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:大八木 紘之、以下Indeed)は、国際的な調査・研究機関であるIndeed Hiring Labのエコノミスト 青木 雄介によるレポート「仕事探しにおける検索時給の動向:求職者の希望時給は1,500円近くまで上昇」(2月22日公開)の主要ポイントについてまとめました。
*出典:Comscore 2023年6月総訪問数
求職者が希望する賃金額を知ることは、労働市場の状態やインフレーションの動向を理解する上で重要です。また、将来的な消費動向やインフレーション、さらには最低賃金のあり方等、賃金政策に関する議論にも役立つ可能性があります。採用企業にとっては求職者が希望する賃金水準を把握する上でも有用であると考えられます。
求人サイト「Indeed」では、求職者は自由なキーワードを入力して仕事を検索できます。職種や雇用形態に関するキーワードで検索されることが多いですが、具体的な賃金額(時給や年収額)をキーワードとした仕事検索も行われています。これらの検索賃金のデータを分析することで、一般的に求職者が期待する賃金の水準がどの程度かを把握することができます。
そこでこのたびIndeed Hiring Labでは、検索賃金の中でも、パート・アルバイトを探す人にとって重要な要素である時給に焦点を当て、Indeedにおける検索時給(加重平均値)について分析、レポートを発表しました。
◾️「仕事探しにおける検索時給の動向」の主要ポイント
求職者の検索時給は2024年1月に平均1,490円まで上昇
Indeed上で検索される時給の平均は、2024年1月時点で1,490円。2019年1月では1,263円であったのに対し、5年間で18%上昇している。労働市場が逼迫し人手不足であることや物価高によって社会的に賃上げへの期待が高まる中で、求職者はより高い賃金を求めている傾向にある。
最低賃金に対して相対的に物価が高い地域で、検索時給の上昇率が顕著
検索時給の上昇率は、各都道府県の最低賃金に対して物価(消費者物価地域差指数)が相対的に高い地域で顕著であり、求職者は経済的なプレッシャーの中でより良い報酬を求めている傾向である。
◾️調査・分析概要
調査・分析主体:Indeed Japan株式会社
調査・分析対象期間:2019年1月〜2024年1月
調査・分析方法:
本分析では、Indeed上で検索された賃金に関連するキーワードのうち、時間給のみの検索を分析対象としており、月給や年収の検索は分析対象外である。
検索時給賃金の加重平均値の算定方法は以下の通り。
・10円刻みの値を賃金帯として、賃金帯ごとに検索数及び賃金検索数全体に占めるしめるシェアを計算。
・各賃金帯と上記シェアの掛け合わせで算出。
各都道府県が相対的に生計が圧迫されやすい地域どうかの区分方法については以下の通り。
・消費者物価地域差数と最低賃金(時給)との線形関係から導出される信頼区間を算出(ロバスト標準誤差を適用)
・信頼区間と実際の最低賃金との差で区分判定
-信頼区間の下限より実際の最低賃金の値が下回る場合、相対的に生計が圧迫されやすい(コストパフォーマンスが悪い)地域と区分
-信頼区間の上限より実際の最低賃金の値が上回る場合、相対的に生計が圧迫されにくい(コストパフォーマンスが良い)地域と区分
-実際の最低賃金が信頼区間内である場合、どちらでもない地域と区分
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(Indeed Japan株式会社/ 2月22日発表・同社プレスリリースより転載)