アフターコロナ時代のオフィスに関する意識実態調査
従業員の52.5%、オフィス整備担当者の76.0%がスペースに対して得られる価値や成果を意識すべきと回答
これからのオフィスには「コストパフォーマンス」に次いで 空間対効果「スペースパフォーマンス」を求める実態が判明 除菌脱臭機、空気清浄機などの感染対策製品設置によるスペース圧迫が一つの背景に
ヘルスケアの観点から空間除菌消臭装置などを提供する日機装株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長 甲斐 敏彦)は、全国8大都市の企業で働く従業員200名及び、企業でオフィスの整備に携わる方200名を対象に「オフィスに関する意識実態調査」を実施しました。
オフィス回帰傾向と求められる“コミュニケーション機能”
- 現在、オフィスに出社している従業員は93.0%(完全出社: 61.5%、ハイブリッドワーク:31.5%)、従業員の72.0%が会社に勤める上でオフィスが必要と回答。
- 「今後オフィスに期待する役割」の第1位は「社員同士のリアルなコミュニケーションの場」
感染対策に伴う“圧迫”に課題感
- 一方、従業員の約4割が現状のオフィスの感染対策にストレスを感じており、その要因として最も多く挙げられたのが「アクリル板等仕切りによる圧迫感」31.8%。
- オフィス整備担当者も「感染対策の手間が増えた」37.7%「有効に使えるスペースが少なくなった」31.6%と時間とスペースの圧迫を感じている。
オフィスへ求めることの変化と“スペースパフォーマンス”への意識
- 「新型コロナウイルス感染症流行後の出社スタイルの変化に伴いワークスペースの在り方も変えるべき」と従業員の60.5%、オフィス整備担当者の72.5%が回答。
- 従業員の52.5%、オフィス整備担当者の76.0%が「スペースに対して得られる価値や成果を今後意識すべき」と考えていることが判明。
ヘルスケアの観点から空間除菌消臭装置などを提供する日機装株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長 甲斐 敏彦)は、全国8大都市の企業で働く従業員200名及び、企業でオフィスの整備に携わる方200名を対象に「オフィスに関する意識実態調査」を実施しました。
新型コロナウイルス感染症の流行により従来のあたり前が一変し、オフィスと働く人々の関係は大きく変化しました。改めてオフィスの役割や意義が問い直されているように思われます。そこで、多角的な観点からオフィスに対する意識・実態を把握するため、企業の従業員と、オフィス整備担当者にアンケート調査を実施。オフィスの現状や今後の在り方を探りました。
Topic 01. オフィス回帰傾向と求められる“コミュニケーション機能”
- 現在、オフィスに出社している従業員は93.0%(完全出社: 61.5%、ハイブリッドワーク:31.5%)、従業員の72.0%が会社に勤める上でオフィスが必要と回答。
- 「今後オフィスに期待する役割」の第1位は「社員同士のリアルなコミュニケーションの場」で従業員(42.5%)、オフィス整備担当者(44.5%)の最上位回答が一致。
はじめに現在の出社スタイルと、オフィスの必要性について調査を行いました。その結果、アフターコロナと言える社会情勢の中で、従業員の9割以上(93.0% ※完全出社: 61.5%、ハイブリッドワーク:31.5%)が現在何らかの形でオフィスに出社していることが判明。オフィス回帰の傾向が見られました。また、7割以上(72.0%)が会社に勤務するうえでオフィスが必要と回答。今後もオフィス回帰の傾向が続くことが予想されます。
従業員がリモートワークで感じた課題で最も多いのは「見たい資料が手元にない」こと。続いて、社内コミュニケーションの「量が減る」、「質が低下する」といった、コミュニケーションの課題を挙げています。こうした傾向を反映するように、従業員、オフィス整備担当者ともに、「今後のオフィスに期待する役割」の第1位は「社員同士のリアルなコミュニケーションの場」。リモートワークの経験と課題から、より質の高いコミュニケーションを求めている傾向が伺えます。
Topic 02. 感染対策に伴う“圧迫”に課題感
- 従業員の約4割が現状のオフィスの感染対策にストレスを感じており、その要因として最も多く挙げられたのが「アクリル板等仕切りによる圧迫感」31.8%。
- 一方、オフィス整備担当者は、「感染対策の手間が増えた」37.7%「有効に使えるスペースが少なくなった」31.6%と時間とスペースの圧迫を感じている。
続いて、改めてオフィス勤務をする中で感じた課題感について調査を行いました。その結果、従業員とオフィス整備担当者はそれぞれ異なる課題感を回答しましたが、その回答からは“圧迫”という共通のキーワードが浮かび上がってきました。
従業員の4割近く(38.1%)がオフィスの感染対策にストレスを感じており、中でも「アクリル板等仕切りによる圧迫感」(31.8%)を挙げる声が最も多いという結果に。一方、オフィス整備担当者は、「感染対策の手間が増えた」「有効に使えるスペースが少なくなった」といった課題感を挙げており、時間やスペースの面で圧迫を感じていることが明らかとなりました。
Topic 03. オフィスへ求めることの変化と“スペースパフォーマンス”への意識
- 「新型コロナウイルス感染症流行後の出社スタイルの変化に伴いワークスペースの在り方も変えるべき」と従業員の60.5%、オフィス整備担当者の72.5%が回答。
- 従業員の52.5%、オフィス整備担当者の76.0%が「スペースに対して得られる価値や成果を今後意識すべきと思う」と考えていることが判明
最後に、これまでに明らかになった課題を踏まえ、今後のオフィスに対する意向を調査しました。両者ともに、アフターコロナのオフィス回帰という大きな変化に伴い、ワークスペースの在り方を変えるべきと考えていることが分かりました。オフィスで改善したいことの上位には、従業員で「人が動きやすいレイアウト」「常に快適な空気の維持」「圧迫感を感じさせない空間づくり」。オフィス整備担当者においては「人が動きやすいレイアウト」「スペースの効率的な活用」「オフィスの整備、管理の低コスト化」という結果が挙がりました。従業員においては、リモートワークで感じた課題を踏まえてか、コミュニケーションの促進につながる環境整備を求めていることが伺えます。一方のオフィス整備担当者は、そうした環境を実現するだけではなく、スペースの効率活用・コスト削減と両立させていくことを重視しているという傾向が見えてきました。
また、従業員の半数以上(52.5%)オフィス整備担当者の7割以上(76.0%)が「スペースに対して得られる価値や成果を今後意識すべきと思う」と回答。オフィス空間から得られる効果やその空間で生み出す成果に対する関心が高まっています。ビジネス現場では「コストパフォーマンス(コスパ)」があたり前に意識されていますが、アフターコロナ時代を迎え、スペースそのものや、空間づくりに関わるコストに対して得られる価値や成果、すなわち「スペースパフォーマンス(スペパ)」を重視する傾向が明らかになったと言えるのではないでしょうか。
<専門家コメント>
岡田 大士郎氏
(一般社団法人ファシリティ・オフィスサービスコンソーシアム シニアアドバイザー)
(一般社団法人ファシリティ・オフィスサービスコンソーシアム シニアアドバイザー)
これからのオフィスに求められる「スペースパフォーマンス」を向上させる「場」つくり
日機装が行った調査では、従業員とオフィス整備担当者の両者が、「働く空間が生み出す効果を意識する」と回答しています。オフィスに対して求めるものが、単なる作業の場ではなく、より良質なコミュニケーション、ひいては、パフォーマンスを生み出す場所という認識に変質したのでしょう。
こうした中で、これからの時代のオフィス整備担当者には、従業員のワークスタイルやワークモードを実践的に演出してゆくクリエイティブデザイナーとしての役割が求められます。オフィスにおける「価値創造」をプロデュースすべく、機能的且つ効果的で、働く人々が「心理的安全性」や「居心地の良さ」を感じられるオフィス空間を設計していくのです。また、調査の結果から「スペースに対して得られる価値や成果」に対する意識の高まりが見て取れるように、オフィススペースの効率性を追求することも重要です。まさに「スペースパフォーマンス(空間対効果)」とでも表現すべき考え方を追求する必要があるのです。
この「スペースパフォーマンス」を最大化するには、働く人々の「感性」を刺激し偶発的なものまで含めた価値創造を誘発させるアフォーダンス(※)を最適化すること。そして、クリエイティブな思考を高めるようなウェル・ビーイングな仕掛けを構築する必要があります。“最適化”や“仕掛け”の具体例としては、外光の取り入れ方や時間帯に合わせたオフィス内の「照明・照度マネジメント」、不快音の除去と適度なホワイトノイズやハイレゾサウンドBGMによる「空間音マネジメント」、オフィス空間の「クリーンエアマネジメント」といったものが挙げられます。
クリーンエア対応は、床置きの「空気清浄器」「除菌脱臭機」が一般的ですが、「スペースパフォーマンスを高める」という観点ではオフィス空間の効率化に繋がる天井対応型やダクト組込型の製品なども注目すべきアイテムです。また、フィルター交換有無やメンテナンスの簡単さなども製品選びにおいて重要なポイントになります。交換費用や手間も空間づくりのコストとなりますので、フィルター交換の必要がなく、メンテナンスの簡単なものを選ぶことが重要になると考えます。
コミュニケーションと躍動感に溢れ、安心安全の「居心地」を提供してゆく「場」としての「リアルオフィス」プロデュースする。オフィス整備担当者が意識すべき「戦略総務」の視点と言えます。
※環境がそこに生活する動物に対して提供(アフォード)する「価値」や「意味」
<調査概要>
調査手法 インターネット調査
調査主体 日機装株式会社
調査会社 株式会社ディーアンドエム(クロス・マーケティンググループ)
調査期間 2022年9月27日~30日
調査対象 全国8大都市(東京都区部・大阪市・名古屋市・福岡市・静岡市・札幌市・仙台市・広島市)の企業で勤務する20~60代の
①企業で働く従業員200名※オフィスの整備などを担当する方200名※
②オフィスの整備などを担当する方200名※
※職業を「会社勤務」又は「専門職」と回答した上記全国8大都市の企業・事務所で勤務する人のうち、「あなたご自身は「オフィスの環境整備」に関わる意思決定に、どの程度関与していますか。」という設問に対して「決裁権があり意思決定に関与している」または「決裁権はないが意思決定に関与している」のどちからかに該当する人を「オフィス整備担当者」とし、どちらも該当しない人を企業で働く「従業員」として調査。
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(日機装株式会社/ 10月26日発表・同社プレスリリースより転載)
この記事ジャンル
働き方改革