Withコロナ時代のテレワークに関する意識調査
公益財団法人日本漢字能力検定協会(本部:京都市東山区/代表理事:髙坂節三/以下、当協会)では、テレワークを経験したことがある全国のオフィスワーカー534名を対象に、インターネットで意識調査を実施しました。
その結果、文章によるコミュニケーションを得意とする人は苦手とする人に比べて、テレワークによる生産性が高まったと感じていることが分かりました。また、日常業務全般での生産性向上のために文章力を高めたいと回答した人が91.4%に上るのに対し、文章力向上のために何らかの研修を行っている企業は44.0%に留まっており、社員のニーズと企業の研修内容のギャップが明らかになりました。
<テレワークによる生産性の変化>
■テレワークにより「生産性が高まった」と思う人は半数を下回る結果に。
全国のテレワークを経験したことがあるオフィスワーカー534名にインターネットでアンケートを行ったところ、テレワークにより「生産性が高まった」と思う人は46.8%、思わない人は53.2%となった。この一年で急速に広がったテレワークだが、生産性が変わらない・または下がったと感じる人がやや優勢であることが分かった。
テレワークで生産性を下げると思う要素を尋ねたところ、1位が「コミュニケーション力がない」(42.3%)、2位が「デジタルツールを使いこなすことができない」(34.3%)、3位が「セルフマネジメント力がない」(33.9%)という結果になった。
■文章によるコミュニケーションが得意な人はテレワークによって生産性が高まったと回答。
テレワークではメールやチャットなど文章によるコミュニケーションの機会が増加することに着目し、「文章によるコミュニケーション力」と生産性について尋ねてみた。文章によるコミュニケーションが得意か苦手かを聞く質問では、「得意・やや得意」と答えた人が6割に上った。「得意・やや得意」と回答した群と「苦手・やや苦手」と回答した群を比較したところ、「得意・やや得意」と回答した群では55.8%の人が「生産性が高まった」と感じているのに対し、「苦手・やや苦手」と回答した群で「生産性が高まった」と感じる人は33.6%に留まることが分かった。この結果からは、文章によるコミュニケーション力が生産性の向上あるいは低下に影響している可能性がうかがえる。
<各コミュニケーション方法に対する意識>
■メールを得意とする人は76.6%と高い結果に。しかしコミュニケーションの相手に不快を感じやすいのもメール。
コミュニケーションの方法別に得意か苦手かを尋ねたところ、「得意・やや得意」と回答する人が最も多い方法は「対面での会話」ではなく「メール」という結果になった。
一方で、コミュニケーションの中で不快に感じたことがある方法を部署内外の上司・先輩・同期同僚・後輩・役員・顧客などの相手別に尋ねたところ、すべての対象において「メール」が最も多くなった(「不快に感じたことはない」、「該当するメンバーがいない」を除く)
<文章力養成に対する意識と研修環境>
■95.9%がビジネスにおいて文章力が必要と回答。なお、生産性向上のために文章力を高めることが必要だと91.4%が答えている。
ビジネスにおいて文章力が必要であると95.9%が回答した。文章力が必要であると思う理由については、1位「生産性向上(情報流通のスピード向上・情報流通の質向上)」、2位「暗黙知の形式知化(マニュアル作成など)」、3位「異業種・組織間連携(合意形成)」という結果に。
■91.4%は日常業務全般での生産性向上のために文章力を高めたいと考えるが、研修を行っている企業は半数以下の44.0%に留まる。
日常業務全般での生産性向上のために文章力を高めたいと回答した人は91.4%に上った。一方で、勤務する会社では、文章力向上のための研修を行っていないと答えた人が299名(56.0%)と最も多く、研修を受けたいと考える社員に対して、企業がその要望に応えられていないことが分かった。
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(公益財団法人日本漢字能力検定協会 / 2月2日発表・同社プレスリリースより転載