毎日コミュニケーションズ、「2007年度 就職戦線総括」発表
学生の大手志向が進み、中小企業は学生確保に苦戦
就職情報サイト「マイナビ」( http://job.mynavi.jp )を運営する毎日コミュニケーションズ(東京都千代田区、中川信行・社長)は、大学生を中心とした企業の新卒者採用状況と学生の就職活動状況をまとめ、「2007年度 就職戦線総括」を発表しました。
【 調査結果の概要 】
■ 内々定保有率は前年とほぼ同様の74.3%、平均保有社数は2.24社に上昇
企業側は例年より若干早めに内々定出しをスタートしたが、5月末の内々定保有率は74.3%と対前年で1.4pt減少した。一人当たりの平均保有社数は0.25社上昇して2.24社と、内々定保有率は高止まりの状況となったものの、平均保有社数が増加したことから、特定の学生に内々定が集中したことがうかがえる。
■ 学生のエントリー数は早い時期のエントリーが増え、減少傾向に歯止め
学生の平均エントリー数は早期のエントリーにより、対前年で増加。【07卒7.62件→08卒81.4件(10−5月合計)】但し、従業員5,000人以上の大手企業や有名企業にエントリーが集中する傾向が「マイナビ2008」でも見られ、従業員数の多い企業など平均エントリー数の上昇率が高いことがわかった。
■ 企業の選考基準が今年も軟化傾向。少数厳選からポテンシャル採用へ
採用基準において「徹底して質を重視」*1の回答が今年も減少し、「量よりは質を重視」*2にシフトしている。量に対するこだわりも若干ではあるが増加傾向にあり、少数厳選からポテンシャルを重視した採用に移行する企業も増えてきている。採用環境の厳しさを覚悟して後半の選考スケジュールを用意する企業や初任給を上げる企業も増加した。
*1 [理系大卒]05卒50.2%→08卒27.9%/[文系大卒]05卒51.2%→08卒29.1%
*2 [理系大卒]05卒43.6%→08卒61.1%/[文系大卒]05卒44.7%→08卒61.8%
■ 学生の選社基準で、「福利厚生」「一生続けられる会社」などが増加傾向
学生の選社基準で「自分のやりたい仕事ができる会社」【07卒41.8%→08卒38.9%】、「働きがいのある会社」【07卒24.0%→08卒22.7%】が変わらず上位にいるものの、昨年と比較してその割合を減らしている。一方で「安定性(昨年比+2.3pt)」「福利厚生(昨年比+2.1pt)」「一生続けられる会社(昨年比+2.0pt)」などの項目が上昇。その背景には安定的に長く勤めたいという現代の学生志向が見えてくる。職業価値観については「達成感」や「愛他性(人の役に立つ)」が変わらず上位となった。
※ 調査結果の詳細は採用サポネット( http://navi.mycom.co.jp/saponet/ )で公開しています。
(毎日コミュニケーションズ http://www.mycom.co.jp /同社プレスリリースより抜粋・7月13日)