新型コロナウィルスに対する企業対応のスナップショットサーベイ結果を発表
世界最大級の組織・人事コンサルティング会社マーサーの日本法人であるマーサージャパン株式会社(本社:東京都港区、代表取締役・島田圭子)は、世界的に拡大を続ける新型コロナウィルス感染症に対する各企業対応状況や取組み、今後の施策などに関するスナップショットサーベイを実施した。
日本国内においても、2月25日に新型コロナウィルス感染症対策の基本方針が公表されて間もなく安倍首相による小中高の3月2日からの一斉休校要請の他、様々なイベント・集会の中止・延期要請などがなされている。適切な感染拡大防止策や従業員支援策の検討、業務運営の基準作りの一助となるべく行われた本調査には計579社の企業が参加した(募集期間:2月27日~3月4日)。
対策方針の意思決定については、経営陣による意思決定が過半を占め(54%)、次いで人事(20%)、BCP統括部門(17%)となり、事業部門に委ねるケースは極めて少数(1%)だった。全社共通の対応としては、総じて不要・不急な出張の中止・延期やテレワークへの切替など、感染拡大防止にあたり必要な施策を実行する一方、ビジネス面の影響や4月以降の業務計画の見直しについては慎重に見極める姿勢が大半であり、悲観的なトーンが比較的強いメディア報道に比べ、企業の現場では比較的冷静な対応が多く見受けられる。一方で、感染拡大防止に向けた対応・施策が十分に整備されていない企業も散見され、個別企業毎の危機管理や業務・ITインフラ、リーダーシップのあり方の違いが浮き彫りになった。
在宅勤務・テレワークについては、全体の約8割(82%)の企業が何らかの形で全社、または一部の部門で実施をしており、働き方改革の中で近年徐々に整備してきた仕組み・インフラを活用し、今回の危機に対処している状況がみられる。一方で全体の約2割(18%)の企業では、実施のインフラが整っていない(78%)、関連規程・ルールが整備されていない(66%)、業務特性がテレワークに適していない(62%)ことがテレワーク導入にあたってのネックになっている。
新型コロナウィルスがもたらす今後のビジネスへの影響については、全体の約3割の企業がネガティブな影響を与える可能性が高い(29%)と懸念する一方、多くの企業では現時点での具体的な影響は不明(61%)と回答。すでに2020年度の予算や業務計画の見直しに着手している企業は1割(10%)、今後予算や計画見直しの可能性が高い企業(16%)と、現時点で計画見直しの可能性が高い企業は1/4にとどまり、現状では影響を見通しきれない企業が多い様子がうかがえる。各企業内においては、より感染拡大防止・従業員支援に資する人事管理ルール、業務運営ルールやガイドラインを早急に整備していくことが求められている。
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(マーサージャパン株式会社 / 3月6日発表・同社プレスリリースより転載)