大学生の就職活動をICTでサポート!ICTの活用によって、面接の場における自己プレゼンテーション力の向上へ~関西大学×NTT西日本の産学連携プロジェクト共同トライアル“ICT面接トレーニング”開始:NTT西日本
今年創立130周年を迎えた関西大学(学長:芝井敬司)は、システム理工学部においてプレゼンテーションや面接に関する研究の一つとして、「就職面接時におけるバイタル/行動観察による面接評価分析」の研究(以下、本研究)を進めており、西日本電信電話株式会社(代表取締役社長:村尾和俊、以下、NTT西日本)は、本研究に対して、バイタルデータの収集、分析等に関するICT環境やノウハウを提供するなど、全面的な協力を行っています。
このたび、本研究が進展したことから、学生向けにその研究成果を用いた共同トライアル「ICT面接トレーニング(以下、本トレーニング)」を開始します。
1.共同トライアルに至った経緯
関西大学システム理工学部・知識情報システム研究室(小尻智子准教授)は、かねてからプレゼンテーションを対象として、論理的思考やコミュニケーションスキルを支援する研究に取り組んでいました。就職活動の面接に対する研究もそのひとつで、人の心理的要素を調査する上でのバイタルデータの活用可能性に着目していました。
一方、NTT西日本は、かねてよりバイタルデータの収集、分析に関する取り組みを行っており、関西大学の研究に協力することで、教育現場への展開につながることから、共同トライアルに至りました。
2.本研究概要・成果
(1)本研究概要
関西大学システム理工学部・知識情報システム研究室(小尻智子准教授)では、就職面接における模擬面接トレーニングを想定した環境において、<1>リストバンド型デバイスによる「脈拍数」の抽出および<2>行動観察による「間投詞/笑顔/目線」などの表出行動と、面接官からの評価の関係性を分析しました。
(2)本研究成果
上記の実験/分析結果から以下の項目の面接評価への影響が示唆されました。
間投詞(言葉のひげ):面接環境によらず、少ない方が面接官からの評価が良くなる傾向があります。
ジェスチャー:自己の想定内の質問の際に、ジェスチャーが多いと高評価となる傾向があります。
笑顔:自己の想定内の質問の際に、少ないと高評価となる傾向があります。
目線:自己の想定内の質問の際に、面接官の方向を向いていると高評価となる傾向があります。
(笑顔/目線からは「真剣な面接態度」が面接官からの高評価につながると推測されます。)
3.本トレーニングの概要
本トレーニングは、本研究成果とICTの活用によって、面接の場における自己プレゼンテーション力の向上を目的とした、大学生の就職活動サポートプロジェクトです。
ICTを活用して、バイタルや行動、音声データを収集、分析し、客観的にデータ化することで、自分自身のバイタルタイプやチャームポイントを知ることができ、今後の就職面接やプレゼンテーションなどセルフコントロールが必要な場面に役立てることが期待できます。
(1)本トレーニングの機能
<1>脈拍数の可視化
被面接者の脈拍数を可視化してタイプ分けを行います。どういったタイミングで脈拍数が変動するのか、自分のタイプを可視化することで、自身の特徴を知ることができます。
<2>間投詞・挙動量の可視化
被面接者の間投詞(言葉のひげ)やジェスチャー、笑顔、目線などをデータ化し可視化することで、自身の特徴を知ることができます。
<3>チャームポイントの発見
面接官の評価にプラスの影響を与える挙動を、チャームポイントとして総合的に判断し、表示します。また、各質問に対する被面接者の回答と、面接官が感じた印象の評価をマッチングさせることで、被面接者自身が自覚していなかったチャームポイントの発見をフォローします。
(2)被面接者の負荷が少ないデバイス等の採用
<1>リストバンド型デバイス
被面接者に負荷の少ないリストバンド型デバイスをバイタルデータの取得デバイスとして採用しています。
<2>顔認識と音声テキスト化技術(採用予定)
被面接者の表情(笑顔など)や、目線の方向などを、顔認識カメラによって推定する予定です。また、被面接者が発する音声情報に対して、NTTグループの音声テキスト化技術により、間投詞(言葉のひげ)を自動抽出する予定です。
(3)本トレーニングの今後の展開
2017年2月に関西大学内で実施予定の2018年卒就職活動生に向けたイベントで、より実際の面接に近い環境を整え、本トレーニングを導入する予定です。
4.各社の役割
関西大学
就職面接時におけるバイタル/行動観察による面接評価分析
3軸加速度によるジェスチャー推定
面接評価に影響のある数値の指標化
NTT西日本
トライアルにおけるネットワーク、デバイス等ICT環境の提供
バイタルデータの取得、分析に関するノウハウ提供
5.今後の展望
関西大学システム理工学部では、面接内容に着目した面接データの解析機能や、システムによる自動フィードバック機能など、面接支援に関する研究をさらに進めていく予定です。
NTT西日本では、今後も本研究に全面的な協力を行うことで、バイタルデータの収集、分析に関する取り組みの更なる拡大を図っていく予定です。
<本件に関するお問い合わせ先>
本件に関する関西大学へのお問い合わせ先
関西大学
総合企画室 広報課
石田、寺崎
TEL:06-6368-0201
本件に関するNTT西日本へのお問い合わせ先
お客さまからのお問い合わせ先
NTT西日本
ビジネス営業本部 クラウドソリューション部
石原、延澤
TEL:06-6469-4129
報道機関からのお問い合わせ先
NTT西日本
広報室 宣伝担当
神本、藤中
TEL:06-4793-2321
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(西日本電信電話株式会社 https://www.ntt-west.co.jp/ / 12月7日発表・同社プレスリリースより転載)