企業研修、採用、評価、人材開発、労務・福利厚生のナレッジコミュニティ

人事キーワード 掲載日:2018/11/30

【ヨミ】セルフエフィカシー セルフエフィカシー

「セルフエフィカシー(self-efficacy)」は、日本語で自己効力感と訳されます。自分がある状況において適切な行動を遂行できるかどうかの認知のことを指し、カナダ人心理学者のアルバート・バンデューラが提唱しました。「求められる行動を遂行する能力を持ち合わせていることへの自信」とも言い換えることができ、人はセルフエフィカシーを強く感じているとき、その行動を行う可能性が高まり、失敗や困難があっても諦めにくいと考えられています。

セルフエフィカシーのケーススタディ

セルフエフィカシーを高めるために有効な
成功体験と代理体験

セルフエフィカシーの高い人は、会社でもポジティブな発言をし、自ら進んで新しいプロジェクトに挑戦する傾向があります。それによって周囲にも良い影響を与えるため、組織にとっても重要な存在です。では、ビジネスシーンにおける重要な要素であるセルフエフィカシーは、どうすれば高められるのでしょうか。

最も強力な加速装置となるのが「成功体験」です。人は設定した目標を達成すると、自分自身の遂行能力に対して少し高い評価ができるようになります。その自己評価が自信につながるのです。成功体験を増やすためのポイントは、今のその人が持つ通常運転時の能力より少し上の「少し頑張れば達成できそうな目標」を立てること。いきなり高すぎる目標を立てると、初めのうちは頑張れたとしても長続きしません。小さな目標をクリアし、目標をまた少しずつ上げていくことで、セルフエフィカシーを高めることができます。

もう一つは「代理体験(モデリング)」と呼ばれる方法です。代理体験とは、性別や年齢、生活状況といった属性において自分と似ていると思われるモデルとなる人が、特定の行動において成功していることを見聞きすることで、「自分でもできそうだ」と肯定感を高めること。モデルとなる人の状況が自分自身に近似しているほど、代理体験が自身にもたらす影響力は大きくなると考えられています。

しかし気を付けなければならないのが、本人の捉え方によっては働きかけがマイナスになってしまうことです。例えば、単に成功体験を聞いただけでは、本人が「自分とは違う」「自分にはできそうにない」と逆に劣等感を高めてしまうこともあります。重要なのは、成功の瞬間だけを切り取って示すのではなく、モデルの行動を連続的に観察させること。それによって、成功へのヒントを複数得ることができ、セルフエフィカシーを高める貴重な情報源へと変わっていくのです。

記事のオススメ、コメント投稿は会員登録が必要です

あわせて読みたい

自己効力感
「自己効力感」(self-efficacy)は心理学用語の一つで、何らかの課題に取り組むときに困難な状況であっても、「自分は対処できる」と自分に対して確信、自信といったイメージが持てることをいいます。カナダの心理学者アルバート・バンデューラが提唱した言葉で、「自己効力感」があることによって人は物事に...
メタ認知
「メタ認知」とは、認知心理学の用語で、自分の考えについて考えること、認知に対する認知のことです。メタ認知の“メタ”とは「高次の」という意味で、自分自身の認知活動(知覚、記憶、学習、言語、思考など)を、より高い視点から、あたかも第三者のように客観視して、これらを理解したり、振り返ったり、ときにはコント...
セルフ・コンパッション
「セルフ・コンパッション」とは、あるがままの自分を受け入れること。コンパッションとは英語で思いやりのことで、直訳すると「自分に対する思いやり」という意味になります。2011年に米国テキサス大学のクリスティーン・ネフ氏によって『セルフ・コンパッション―あるがままの自分を受け入れる』が出版され、ネガティ...

関連する記事

人事評価への納得性を高めるための 目標設定・フィードバック面接と運用法
目標管理制度を導入する企業で、上司の評価と自己の評価の間にギャップを生じ、フィードバック面接などで不満を示す社員が増えているようです。本記事では、こうした問題を解消するための対策について、具体的な事例とともに、紹介します。
2012/03/19掲載人事・労務関連コラム
「処遇」から「目標達成」へ ~人事考課における「目標管理」の重要性とは?
人は、周囲から評価されて「有用感」を持つことで、働く意欲が高まっていく。何より、活躍する場が与えられるからこそ、成長していくのである。
2010/05/10掲載注目の記事
4. コーチング研修のプログラム例
コーチング研修の中で、「目標管理面談」「同行営業」「マネジャー層向け」「グループコーチング」など、課題別(目的別)に行われているいくつかのプログラムを紹介していく。
2012/12/03掲載よくわかる講座

関連するQ&A

成績評価について
 当社では、成績評価をするにあたり目標管理を取り入れております。  毎年4月には組織の変更と年度方針が発表され部門目標、課目標、上司より個人目標が与えられます。  今年度の組織はそのままでまだ年度方針が発表されていません。もちろん部門目標、課目標、個人目標も設定されていません。  10月には上期の成...
総務部門の目標管理
小さな(社員数70名)電子部品メーカーです。目標管理を導入しようとしています。目標の立て方として「できるだけ評価しやすい目標」を立てるように指導しています。営業部(12名)は「売り上げxxx億、や開発部(10名)は新製品xxx点等、定量的な目標を立てやすいのですが、総務(2名)や経理(2名)は定量的...
人材育成の目標について
中期計画で人材育成に取り組むことになりました。 人材育成では、何を目標にしたらいいのでしょうか。 数値目標は可能でしょうか。 本来、人材育成は短期で成果が得られるものではないと思っていたので、担当として戸惑っています。 が、取り組む以上、目標設定が必要という状況です。 ご教授をお願いいたします。...
新たに相談する
相談する(無料)

「人事のQ&A」で相談するには、『日本の人事部』会員への登録が必要です。

新規登録する(無料) 『日本の人事部』会員の方はこちら
業務に関するちょっとした疑問から重要な人事戦略まで、
お気軽にご相談ください。
各分野のプロフェッショナルが親切・丁寧にお答えします。

関連するキーワード

分類:[ 人材開発 ]

注目のキーワード解説をメールマガジンでお届け。

「よくわかる人事労務の法改正」ガイドブック無料ダウンロード

50音・英数字で用語を探す

注目コンテンツ

【人事の日制定記念企画】
オピニオンリーダーからのメッセージ

HR領域のオピニオンリーダーの皆さまから全国の人事部門に向けてメッセージを頂戴しました。


人事メディア情報

人事メディア情報

人事・労務関連の代表的なメディアをご紹介いたします。