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【ヨミ】ナッジ

ナッジ

ナッジとは、人が自然に望ましい行動をとれるよう後押しする手法のことです。Nudgeには「そっと後押しする」という意味があり、強制や罰則ではなく、選択肢の提示や情報の提供などによって人々の自発的な行動変容を促します。行動経済学の枠組みから生まれた概念で、リチャード・セイラー教授らによって提唱されました。ナッジは、無理なく人々の行動を良い方向に導く方法として、政策やビジネスの領域で幅広く受け入れられています。

更新日:2024/01/18

ナッジとは

ナッジとは、行動経済学の枠組みから生まれた理論で、人が自然に望ましい行動をとれるよう後押しする手法のことです。英語のNudgeには「そっと後押しする」という意味があり、デザインなどの一見ささやかな手段によって、選択肢の提示や情報の提供などを行い、自発的な行動変容を促します。シカゴ大学のリチャード・セイラー教授らにより提唱され、2017年にノーベル経済学賞を受賞したことで、日本でも話題になりました。

「NUDGES」の原則

2008年に出版されたリチャード・セイラー教授とハーバード大学のキャス・サンスティーン教授の共著書『実践 行動経済学――健康、富、幸福への聡明な選択』では、六つの基本原則がまとめられています。著者は、それぞれの頭文字をとって「NUDGES」の原則としています。

インセンティブ(iNcentives)
マッピングの理解(Understanding mappings)
デフォルト(Defaults)
フィードバックの提供(Give feedback)
エラーの予期(Expect error)
複雑な選択の体系化(Structure complex choices)

iNcentives(インセンティブ)

対象者の意欲を高め行動を促すために、利益やメリットを与えることです。経済的なインセンティブだけで行動を強制することはナッジではなく、メリットやコストを適切に説明したデザインをすることが大切です。役割が異なればインセンティブは異なります。効果を発揮するためには「顕著性(見えやすさ)」が重要です。

Understand mappings(マッピングを理解する)

その選択をしたときのメリットやデメリットを理解できるように提示することです。対象者が、より自分に合った選択ができるように、選択肢を整理して見せます。例えばいくつかのアイスクリームの中から1つを選ぶ場合には、味、カロリー、栄養素などを提示することで選択の精度を高めます。

Defaults(デフォルト)

最も推奨される選択肢を初期設定として、最初から選択されている状態にしておくことです。選択が複雑で判断が難しいときには、利用者に有益で適切な選択肢が最初から提示されていると利用者の便益の向上につながります。また、「イエス」か「ノー」といった単純な選択肢を提示するケースもあります。

Give feedback(フィードバックを与える)

その行動が正しいか、間違っているかを伝えることです。行動の結果を正確にフィードバックすることで、自分の行動を振り返らせ、正しい行動をさせることができます。例えば、デジタルカメラの、写真を撮影するたびに撮影した画像を確認することができる機能は、次によりよい写真を撮るためのフィードバックと言えます。

Expect error(エラーを予期する)

ミスは起こるものであると考え、事前に起こりやすいエラーやミスを予測して、あらかじめ対応策を講じておくことです。自動車のシートベルトを締め忘れるとブザーが鳴る、メールの文面に「添付」の文字があるのに添付ファイルがない場合「添付を忘れていませんか」とアラートされるなどがその例です。

Structure complex choices(複雑な選択を体系化する)

多数で複雑化した選択肢をわかりやすく整理して、選択を体系化することです。比較検討しやすくなり、より適切な選択を促します。例えば、ペンキ会社が有する2000色のペンキの中から壁に塗る1色を選ぶときに、同系色ごとに並べた色見本を提示するなどが挙げられます。

「NUDGES」の原則を取り入れることで、人々の行動や意思決定に対して効果的に影響を与えることができます。ナッジは自由意志を尊重しながらも、デザインなどを通じて望ましい選択を促進する手段として、社会的な課題に対処するための重要なツールとなっています。

ナッジの例

有名なのが、オランダのスキポール空港における男性用トイレのデザインですが、国内でもナッジを活用した例があります。

看護師のユニフォームによる超過勤務の減少

熊本地域医療センターでは、看護師の超過勤務が多く、離職率も高いことが問題となっていました。そこで「看護師ユニフォーム2色制」を導入し、日勤のユニフォームをピンク、夜勤のユニフォームを緑にしました。その結果、看護師自身が勤務時間への感度を高め、早く仕事を終わらせるようになり、残業時間の減少につながりました。

コンビニエンスストアでのレジ袋の配布

経産省や財務省の敷地内にあるコンビニエンスストアでは、レジ袋の配布に関する実証実験が行われています。

財務省では、レジ袋を配布することを前提とし、不要な場合のみ消費者に辞退の意思を示してもらう方法が採用されました。この方法では、実施前の辞退率は23.1%で、実施後は23.5%となり、実施前後で辞退率はほぼ変わりませんでした。

一方経産省では、逆にレジ袋を配布しないことを前提とし、必要な場合はその旨を示してもらう方法が採用されました。この結果、実施前の辞退率が24.5%だったのに対し、実施後の3週間目の辞退率は74.5%と倍以上に増えました。また、実証実験が終了した後の1週間でも、辞退率は62.8%で、一度習慣づけると行動が定着する効果も見られました。

この事例は、NUDGEの原則の一つ「Defaults」に沿って、レジ袋の削減を促せる好事例と言えます。

ナッジを理論として活用するためのフレームワーク

ナッジにはいくつかのフレームワークがあり、その中でも、「BASIC」と「EAST」は特に注目すべきフレームワークです。これらのフレームワークについて詳しく説明します。

「BASIC」フレームワーク

「BASIC」は、OECD(経済協力開発機構)が2019年に発表した業務プロセスの改良や改善を目指すフレームワークで、PDCA(Plan-Do-Check-Act)サイクルと同様にプロセス管理の手法ですが、ナッジのためにより精緻化・改良されています。「BASIC」の5つのステップは以下の通りです。

Behavior(行動)

このステップでは、改善を目指す特定の行動を明確に定義します。行動を観察し、なぜこう考えるのかといった定性的な気づきに注目することでフォーカスすべき課題を見つけ出します。

ex:企業が従業員の健康促進を目指す場合、具体的な行動として「毎日の歩数を増やす」ことを定義します。

Analysis(分析)

次に、行動科学の視点から標的となる行動を調査します。そして、非合理的な選択を合理的なものに近づけるためのヒントを見つけます。

ex:従業員が運動をしない理由を理解するために、アンケート調査やインタビューを行います。

Strategy(戦略)

行動分析から得られたヒントをもとに、行動を変えるための具体的な戦略を構築します。これは、新たな行動を促すための具体的な手段を計画するステップです。

ex:従業員がもっと歩くようにするの施策について、分析をもとに議論します。

Intervention(介入)

戦略に基づいてナッジで行動に対する具体的な介入をします。強制するのではなく、自発的な選択を促すようにします。

ex:歩数計を配布したり、歩数競争を開始したりします。

Change(変化)

最後に、変化の計測・見直しを行います。介入の効果を評価し、必要に応じて戦略を見直します。これは、PDCAサイクルの「Check」および「Act」に相当します。

ex:従業員の歩数が増えたかどうかを確認し、効果がなければ新たな戦略を考えます。

「EAST」フレームワーク

「EAST」は、ナッジ理論を実際の現場で使いやすいように、イギリスの政府組織「The Behavioural Insights Team(BIT)」が発表したフレームワークです。ナッジ理論において重要な4要素の頭文字から名付けられました。この4つの要素から、相手の行動変容を促す手法を考えることができます。「EAST」の4要素は以下の通りです。

Easy(簡単)

人は、簡単で手間がかからない選択肢を好む傾向があります。したがって、行動を促すためには、その行動をできるだけ簡単にすることが重要です。面倒な手順があれば取り除き、簡単に取り入れられるかたちにします。

ex:自動車の保険更新を簡単にするためには、自動更新システムを導入するといった方法があります。これにより、保険の更新を忘れるリスクを減らし、保険の継続率を向上させることができます。

Attractive(魅力的)

人は、魅力的な選択肢に引き寄せられます。したがって、行動を促すためには、その行動を魅力的に見せることが重要です。

ex:健康的な食生活を促すためには、健康食品を美味しく見せるパッケージデザインや、健康に良い食事の利点を強調するマーケティング戦略を用いるといった方法があります。

Social(社会的)

人間は社会性のある生き物なので、ほかの人がとっている行動に合わせやすいという特徴を持ちます。したがって、行動を促すためには、その行動が社会的に受け入れられていることを示すことが重要です。

ex:エネルギーの節約を促すためには、近隣の家庭がどれだけエネルギーを節約しているかを示すといった方法があります。これにより、人々は自分たちが社会的な基準から逸脱していないかを確認し、必要に応じて行動を修正します。

Timely(時宜にかなった)

人々の行動は、タイミングによって大きく影響を受けます。したがって、行動を促すためには、実施するタイミングが適切であることが重要です。

ex:健康診断を受けることを促すためには、人々が健康について考えるタイミング、例えば新年や誕生日などにリマインダーを送るといった方法があります。

ナッジを企業で活用するには?

人事部門において、従業員の行動を理解し、それに対応する戦略を立てることは、企業の成長と従業員の満足度向上にとって不可欠です。ここでは「健康経営」と「人材育成」にしぼって、ナッジを活用する際の具体的なヒントを紹介します。

健康経営

健康診断の受診率を向上させるためのナッジ

千葉市では、特定健康診査の受診案内のハガキに「医療機関を選ぶ」→「医療機関へ電話(予約)する」と目立つように記載することで受診率の向上を図りました。企業においては、健康診断の予約を自動的に設定し、社員が自分でキャンセルする形にすることで受診率の向上が期待できます。健康診断結果を個人にフィードバックする、健康診断の受診を社内SNSなどで共有するなどの取り組みにより、従業員の受診意欲の向上も期待できます。

健康意識を高め、運動習慣を定着させるためのナッジ

運動習慣を定着させるためには、従業員が継続的に運動しやすい環境を整えることが重要です。例えば、社内にフィットネスジムやウォーキングコースを設置する、健康増進のための社内イベントを開催する、運動習慣を記録・管理できるアプリを導入するなどの取り組みが考えられます。また、健康的な食事を選びやすいように社員食堂のメニューの掲載順を工夫したり、社内の自動販売機に特定保健用食品や低カロリー食品を配置することで、社員の健康意識を高めることが期待できます。

人材育成

研修の受講率を向上させるためのナッジ

研修の受講後に社内SNSなどで研修の感想や学んだことを共有することで、受講率を向上させる効果が期待できます。研修受講の経験談や学びを社内SNSで共有することで、研修の魅力やメリットを周囲の人々に伝えることができると同時に、研修を受講した人とそうでない人との間に意識の差を生み出すことで、受講を促す効果が期待できます。研修の受講後に、研修で学んだことを実践したかどうかを評価する仕組みを導入することで、受講した人に成果を意識させ、受講率向上にもつながるでしょう。

研修で学んだことを生かすためのナッジ

研修で学んだことを実践できるプロジェクトや業務を任せるなど、研修で学んだことを実践する機会を提供することで、研修内容を実際に生かすようになる効果が期待できます。また、研修で学んだことを社内研修などで共有する機会を提供してもよいでしょう。研修内容を周囲の人々と共有し、互いに学び合うようになる効果だけでなく、社員同士のコミュニケーションを活性化させる効果も期待できます。研修後に上司や同僚などからフィードバックを受けられる仕組みを整えることも、研修で学んだことを生かすためのナッジとして有効です。フィードバックは、研修内容の理解度を高め、モチベーションを維持することにもつながります。

企画・編集:『日本の人事部』編集部

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