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【ヨミ】コウドプロフェッショナルセイド 高度プロフェッショナル制度

「高度プロフェッショナル制度(高プロ)」とは、高度な専門知識を持ち、一定の年収がある一部の専門職を労働時間の規制対象から外す制度です。第1次安倍政権が導入を目指した「ホワイトカラー・エグゼンプション」と同様の制度で、労働者は決められた定時が無くなり、自由な時間に働くことが認められます。その反面、残業や休日出勤をしても賃金が支払われなくなり、働きすぎを助長する可能性があるといった批判の声も上がっています。
(2018/6/11掲載)

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高度プロフェッショナル制度のケーススタディ

批判が集中する「高プロ」
脱時間給のメリットとは?

2018年5月31日、かねてから議論されてきた働き方改革関連法案が衆議院で可決されました。第3次安倍政権が「今期の最重要課題」と位置付けていたのが、この高度プロフェッショナル制度。2007年の第1次政権時代の「ホワイトカラー・エグゼンプション」と、2015年の第2次政権時代の労働基準法改正案では、野党からの猛反発があり見送られ続けてきました。政府としては、10年越しの念願の法案ということになります。

今回可決された法案の主な内容は、次の通りです。対象は年収1075万円以上の為替ディーラーやコンサルタント、研究開発職など「働いた時間と成果の関連度が高くない仕事」を想定。書面による本人の同意と、労使委員会での決議が条件となっています。健康保護対策として、年104日の休日取得を義務化した上で、以下の四つの中からいずれかを選びます。(1)働く時間の上限設定、(2)終業から翌始業まで一定の休息時間を確保する「勤務間インターバル」、(3)連続2週間の休日取得、(4)残業80時間以上で健康診断。そして、すでに同意した人でも、自らの意思で撤回できる規定が加えられました。

この内容には野党だけではなく、過労死の遺族たちからも抗議の声が上がっています。長時間労働で身体をこわして亡くなったとしても、自己責任とされかねない仕組みが含まれているからです。また、一度可決されると「年収1075万円」や「職種」といった縛りがマイナーチェンジにより緩和され、将来的に対象者が多くなるのではないかと懸念されています。

なぜ政府は批判の声を浴びつつも、この制度を導入させたかったのでしょうか。メリットとして、仕事の効率化が労働者の利益となることをあげています。これまでは、高プロの対象者になるような高度な専門性を持った人でも、基本給+残業代という時間給で収入が決まっていました。企業側は、残業代を鑑みて基本給を設定するため、予算をオーバーしないよう基本給を低く見積もります。すると、それを取り戻すために残業が慢性化するという悪循環が発生していました。効率性を追求することで、かえって手取り額が目減りするといったねじれの関係が無くなるのです。

対象者の長時間労働による健康被害を抑えるためには、業務範囲の明確化と労働者自身の自己管理が欠かせません。「働きすぎている」ことを自覚していれば対策の打ちようがありますが、時間管理ではなく成果主義になることで、「働きすぎ」の指標が一つ減ってしまいます。その道のプロである専門職の人たちは、うまく休みながら仕事をする「休み方のプロ」にもなる必要があるのかもしれません。

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