企業研修、採用、評価、人材開発、労務・福利厚生のナレッジコミュニティ

【ヨミ】エイチアール テック HR Tech

“HR Tech”とは、“HR(Human Resource)× Technology”を意味する造語。クラウドやビッグデータ解析、人工知能(AI)など最先端のIT関連技術を使って、採用・育成・評価・配置などの人事関連業務を行う手法のことです。新しいテクノロジーの導入は、採用やタレントマネジメント、リーダー育成、評価、給与計算、業務改善など幅広い領域におよんでいます。現状、サービスを開発し、市場を牽引しているのはベンチャーですが、米国ではすでに企業価値が10億ドル(約1000億円)を超えるユニコーン企業が登場するなど、巨大ビジネスに成長する可能性も期待されています。
(2016/8/5掲載)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

HR Techのケーススタディ

クラウド、ビッグデータ解析、人工知能など、
最先端テクノロジーが人事・組織の課題を解決

最近、金融とテクノロジーを掛け合わせた“Fin Tech”や、教育とテクノロジーを掛け合わせた“Ed Tech”といった言葉を耳にする機会が増えてきました。HR関連領域でも同様に、高度なITと人材サービスを融合させた新ビジネス“HR Tech”が注目を集め始めています。

『日本の人事部』が2016年3月に行った調査で、人事関連のさまざまな業務におけるデータ分析の実行の有無について聞いたところ、「採用」と「労務・給与・人件費」以外の領域では「実行していない」との回答が40~50%台を占めました。日本ではまだデータによる分析が進んでいないことがわかりますが、一方で「生産性向上」「組織・人事戦略立案」「育成・キャリア支援」などの分野に関しては、テクノロジー活用が必要であるとの回答も多く、“HR Tech”への期待は高まりつつあります。(『日本の人事部 人事白書2016』より)

この流れをうけ、ベンチャー企業を中心に、新しいサービスが続々スタートアップ。従来の人事管理システムや採用ナビサイトなどとはひと味もふた味も違う付加価値の高さが評価され、導入する企業や団体が少しずつ増えてきています。

採用系のサービスで注目されているのが、ウォンテッドリー(東京・港区)が運営する国内最大のビジネスSNS「Wantedly」(ウォンテッドリー)。月間90万人以上が活用し、利用企業数も累計で15000社を超えました。求人掲載や応募のハードルなど、採用にかかわる企業側・応募者側の負担を取り除き、採用の概念を変えたともいわれるソーシャル・リクルーティングサービスです。人材紹介のネオキャリア(東京・新宿区)は、採用から勤怠、労務などを一元管理するサービス「jinjer」(ジンジャー)の提供を今年1月から始めました。勤怠実績のデータ解析により、勤務意欲が下がっている従業員を探し出し、離職を未然に防ぐこともできます。

人事領域の中でも、これまであまり効率化、システム化が進んでいなかった労務管理の分野に最新テクノロジーを活用し、業務改善を図ろうとする動きも始まっています。クフ(東京・港区)が提供する「Smart HR」(スマートエイチアール)は、入社手続きや社会保険や労働保険の手続きなど、面倒な労務をウェブ上で完結するサービスです。従業員の入退社時に扶養家族など必要な情報を入力すると、必要な書類を自動作成。ハローワークや年金事務所にウェブ申請でき、健康保険証を受け取るまでの期間は1週間と、社会保険労務士に委託する場合の3分の1に短縮できます。同サービスの導入企業数は、スタートアップから7ヵ月で1200社を超えました。

それでも、“HR Tech”がすでに高い認知度を得ているアメリカと比べると、国内のユーザーの関心や理解はまだ及びません。昨年10月、ラスベガスで開催された世界最大級のHR Techのイベント「HR Technology Conference  2015」は、セミナー受講を含むフルの入場料が24万円。展示会だけで入場料5万円がかかるにもかかわらず、4日間にわたって300以上のブースと60以上のセミナーを展開、来場者5000名以上(主催者発表)を集めるという盛況ぶりでした。

【関連サイト】 『日本の人事部 HRテクノロジー
【関連イベント】 日本の人事部「HR Technologyカンファレンス」

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

あわせて読みたい

HRビジネスパートナー
「HRビジネスパートナー」は、企業の経営層や事業部門の責任者に対し、ビジネスのパートナーあるいはアドバイザーとして、人と組織の面から働きかけやサポートを行い、成果・実績を創出する人事のプロフェッショナルのことです。ここでは、HRビジネスパートナーが求められるようになった背景と、具体的にどのような役割...
戦略人事
「戦略人事」とは、企業経営において、経営戦略と人材マネジメントを連携・連動させることで競争優位を目指そうとする考え方、およびそれを実現するための人事部門の機能や役割などを包括的に示す用語です。今までも人事部門には、事務処理や労務管理などの定型的なオペレーション業務だけでなく、人的リソースの適正配置や...
通年採用
「通年採用」とは、企業が年間を通し、そのときの必要性に応じて自由に採用活動を行うことをいいます。欧米企業では当り前のことですが、日本の多くの企業の多くは、長年にわたって毎年春に新規学卒一括採用を行ってきました。変化が現れたのは、1990年代なかば頃。一部の企業が海外の大学を卒業した者や帰国子女の秋採...

関連する記事

「HRテクノロジーを活用しようという意識」がある割合は、経営層39.0%、人事部門59.5%、現場26.9%
HRテクノロジーを活用しようという意識が経営層にあるのかを聞いたところ、「当てはまる」(9.1%)、「どちらかといえば当てはまる」(29.9%)を合わせた割合は39.0%にとどまっている。人事部門は、「当てはまる」(16.0%)、「どちらかといえば当てはまる」...
2018/08/07掲載人事白書 調査レポート
「新卒採用コンサルティング」とは
採用コンサルティングは、テクニカルな業務レベルでのサポートだけでは不十分だ。クライアントの企業理念や経営戦略などを十分に踏まえた、「戦略的な採用の提案」を行うことが求められる。
2011/01/31掲載人事支援サービスの傾向と選び方
「採用」「労務・給与・人件費」以外の分野では、人事部門はデータ分析に取り組めていない
全国4,036社の人事実態調査『人事白書2016』レポート。近年、HRテクノロジー、とりわけデータによる分析(アナリティクス)の重要性が高まっている。そうした中、人事におけるさまざまな領域で、データがどのように分析・活用されているのかを聞いたところ、「採用」と...
2016/07/20掲載人事白書 調査レポート

関連するキーワード

分類:[ 採用 ]
分類:[ 戦略人事 ]
注目のHR Technology特集

会員として登録すると、多くの便利なサービスを利用することができます。

学びを可視化する ビジログ 高尾の森わくわくビレッジ
<アンケートのお願い>人事コンサルティングに関する活用実態調査

50音・英数字で用語を探す

新着用語 一覧

注目コンテンツ


注目のHR Technology特集

【採用・退職率予測・エンゲージメント推進】
人事・経営者として知っておきたいHR Technologyサービス、セミナー、資料をピックアップ!


【人事の日制定記念企画】
オピニオンリーダーからのメッセージ

HR領域のオピニオンリーダーの皆さまから全国の人事部門に向けてメッセージを頂戴しました。


人事メディア情報

人事メディア情報

人事・労務関連の代表的なメディアをご紹介いたします。


人手不足と多様化の時代<br />
「給与前払い」は人材採用のフックとなるか?
new

人手不足と多様化の時代
「給与前払い」は人材採用のフックとなるか?

人材獲得施策にはさまざまなものがありますが、最近注目されているツールが...


グローバル時代を勝ち抜くために必要な“人材育成とマネジメント”

グローバル時代を勝ち抜くために必要な“人材育成とマネジメント”

日本企業はグローバル化を進めるにあたり、長年解決できない課題を持ち続け...