【ヨミ】シュウカツウツ 就活うつ

「就活うつ」とは、就職活動(以下、就活)を経験した学生が就活の失敗や行き詰まりに起因する強度のストレスでメンタルヘルスに不調をきたし、抑うつ状態に陥ったり、うつ病を発症したりすることをいいます。就活の激化・長期化に伴って急増し、症状が重い場合は、引きこもりや自殺にもつながりかねません。就活経験者の七人に一人が「就活うつ」を患っているとのデータもあり、事態の広がりや深刻さから社会問題になりつつあります。
(2013/4/15掲載)

就活うつのケーススタディ

「就活自殺」は5年間で3.5倍増
過度な圧迫面接もうつ発症の引き金に

企業が就活生に送る不採用通知メールは、俗に「お祈りメール」と呼ばれます。どの企業の文面も、たいてい「……今後の健闘をお祈りしております」の決まり文句が最後に添えられているからです。企業側の厳選志向が続く中、何社受けても内定をもらえない学生たちは、このお祈りメールが届くたびに不安と焦りを募らせ、追いつめられていくといいます。全国大学生活協同組合連合会が2012年10~11月に、大学1~4年生に対して実施した調査によると、「就職に不安を感じている」学生は11年に比べて1.4ポイント増え、75.3%に上りました。大学生の四人に三人は就職に不安を抱えているわけです。

長期間にわたり強度のストレスにさらされる就活では、ちょっとつまずいただけでメンタルに深刻なダメージを受けやすく、「自分は社会から必要とされていない」「存在を否定されている」「自分のやりたいことがわからなくなった」など、挫折感や自己否定感に苛まれがちです。そのため、「就活うつ」状態に陥る学生も少なくありません。若年層の雇用・労働問題に取り組むNPO法人POSSEが就活経験者を対象に実施したアンケート調査で、就活のメンタルヘルスへの影響を尋ねたところ、じつに全体の14.4%、七人に一人が「就活うつ」に陥っていることがわかりました。

就活うつ」の問題は広がりを見せているだけでなく、深刻さの度合いも増しています。学生が次代を担う貴重な人材であることを考えれば、「就活のストレスぐらいで」「いまどきの若者は打たれ弱いから」といって、軽視していられる状況では決してありません。重いうつ状態に陥ってしまうと命の危険さえあるからです。現に、警察庁の発表によると、2012年に「就職失敗」を動機とした大学生の自殺者は前年比4人増の45人に上りました。07年の13人と比べると、就活自殺は5年間で3.5倍も増えているのです。

近年、新入社員の早期離職が問題視される中で、あらかじめ採用選考時に学生のストレス耐性を見極める手段として、いわゆる「圧迫面接」を行っている企業も少なくありません。しかし、圧迫面接での過度に意地悪な質問や否定的な発言が裏目に出て、学生がうつや対人恐怖症を発症してしまうというケースが、年々増加しているともいわれます。万が一にも、それが就活自殺の引き金になったら……企業の被るダメージははかりしれません。

また先述のPOSSEの調査では、就活に要する交通費の捻出や授業日数の調整など、金銭面や時間面の負担による心労も、学生にとっては小さくないと述べています。採用する側として配慮できる余地がないか、企業も検討してみるべきでしょう。

記事のオススメ、コメント投稿は会員登録が必要です

会員登録はこちら

既に日本の人事部会員の方は、ここからログイン

この記事をおススメ

(情報未登録)さんのオススメとして、ニックネーム、業種、所在地(都道府県まで)が公開されます。
※コメント入力は任意です。

おススメ
コメント
(任意)
■コメント投稿に関するご注意
以下に定めるご注意をご承諾の上、コメントを投稿してください。

1.
記載されている記事や回答の内容に関係のないコメントは、ご遠慮ください。
2.
以下の内容を含んだコメントの投稿を禁止します。『日本の人事部』事務局が禁止行為に該当すると判断した場合には、投稿者に通知することなく、コメントを削除または修正することもございます。予めご了承ください。
・第三者の名誉または信用を毀損するもの
・第三者を誹謗・中傷するもの
・第三者の名誉、信用、プライバシーを侵害するもの
・第三者の著作権等の知的財産権を侵害するもの
・第三者の権利または利益を侵害するもの
・公序良俗に反する内容を含んだもの
・政治活動、宗教、思想に関する記載があるもの
・法令に違反する、または違反のおそれがある記載のあるもの
・差別につながるもの
・事実に反する情報を記載するもの
・営利目的の宣伝・広告を含んだもの
・その他、内容が不適切と判断されるもの
3.
氏名・住所・電話番号などの個人情報を記載すると、トラブルに繋がる可能性があります。絶対に記載することのないよう、ご注意ください。
4.
掲載されたコメントにより発生したトラブルに関しては、いかなる場合も『日本の人事部』事務局では責任を負いかねますので、ご了承ください。
5.
ご投稿いただきましたコメントは、『日本の人事部』や、当社が運営するウェブサイト、発行物(メールマガジン、印刷物)などに転載させていただく場合がございますので、ご了承下さい。

コメントを書く

(情報未登録)さんのオススメとして、ニックネーム、業種、所在地(都道府県まで)が公開されます。

コメント
■コメント投稿に関するご注意
以下に定めるご注意をご承諾の上、コメントを投稿してください。

1.
記載されている記事や回答の内容に関係のないコメントは、ご遠慮ください。
2.
以下の内容を含んだコメントの投稿を禁止します。『日本の人事部』事務局が禁止行為に該当すると判断した場合には、投稿者に通知することなく、コメントを削除または修正することもございます。予めご了承ください。
・第三者の名誉または信用を毀損するもの
・第三者を誹謗・中傷するもの
・第三者の名誉、信用、プライバシーを侵害するもの
・第三者の著作権等の知的財産権を侵害するもの
・第三者の権利または利益を侵害するもの
・公序良俗に反する内容を含んだもの
・政治活動、宗教、思想に関する記載があるもの
・法令に違反する、または違反のおそれがある記載のあるもの
・差別につながるもの
・事実に反する情報を記載するもの
・営利目的の宣伝・広告を含んだもの
・その他、内容が不適切と判断されるもの
3.
氏名・住所・電話番号などの個人情報を記載すると、トラブルに繋がる可能性があります。絶対に記載することのないよう、ご注意ください。
4.
掲載されたコメントにより発生したトラブルに関しては、いかなる場合も『日本の人事部』事務局では責任を負いかねますので、ご了承ください。
5.
ご投稿いただきましたコメントは、『日本の人事部』や、当社が運営するウェブサイト、発行物(メールマガジン、印刷物)などに転載させていただく場合がございますので、ご了承下さい。

問題を報告

ご報告ありがとうございます。
『日本の人事部』事務局にて内容を確認させていただきます。

報告内容
問題点

【ご注意】
・このご報告に、事務局から個別にご返信することはありません。
・ご報告いただいた内容が、弊社以外の第三者に伝わることはありません。
・ご報告をいただいても、対応を行わない場合もございます。

あわせて読みたい

関連する記事

関連するQ&A

関連するキーワード