企業研修、採用、評価、人材開発、労務・福利厚生のナレッジコミュニティ

【ヨミ】ジタンソクシンホウ 時短促進法

2006年3月末が期限の時限立法です。1992年、豊かでゆとりのある勤労者生活を実現するため、年間労働「1800時間」の達成を目指した政府計画とともに制定されました。
(2004/12/27掲載)

時短促進法のケーススタディ

年間労働「1800時間」の達成を目指す計画
でも正社員の労働は2016時間に増えている

正式には「労働時間の短縮の促進に関する臨時措置法」と言います。とくに労働時間の短縮を進めにくい中小企業などの支援を行うために、中小企業時短促進特別奨励金を支給するなど、労働時間に対する労使の自主的な取り組みを支援するための施策が盛り込まれています。

この時限立法が制定された当時の年間平均労働時間は1958時間でした。2003年度には1856時間にまで短縮されていますが、政府目標の「1800時間」を期限までに達成するのは困難な状況です。昨年の厚生労働省の労働政策審議会では、経営者委員から「もはや1800時間は時代に合わない」と同法の廃止を求める意見が出る一方、労働者委員からは「現状に則した目標設定は必要」と見直しをしたうえでの継続を求める声が相次ぎました。

これを受けて厚生労働省では、雇用形態が多様化しつつある実態を踏まえて「1800時間」の政府目標を廃止する方針を明らかにしました。代わって育児や介護支援、休暇、短時間勤務制度等、労働者の生活や健康に配慮した指針を呈示し、時短促進法が期限を迎える2006年4月から労働環境の改善を促す「労働時間等設定改善法」(仮称)に移行する考えのようです。

確かに労働者全般で見ると、年間平均労働時間は減っています。しかし、これは時短が進んだためというより、正社員からパートやアルバイトなど短期労働者への雇用拡大が進んだことによるもので、実際には正社員などの一般労働者の年間労働時間は2016時間(2003年度)と逆に増えているのが現状です。国際労働機関の調べによると、週に50時間以上働く割合は、先進国では日本が最も高く、4人に1人に上りました。

また、時間外労働に対して賃金が支払われない「サービス残業」もあちこちで横行しています。雇用形態が多様化しても政府が目標として掲げた「1800時間」の意義は決して失われたわけではありません。時短促進に向けた努力は後退させてはならないでしょう。

記事のオススメ、コメント投稿は会員登録が必要です

あわせて読みたい

改正パートタイム労働法
安倍総理が再チャレンジ支援策の一環として位置づけた法案で、2007年5月25日に成立し2008年4月から施行されます。今回の改正の最大のポイントは、「パート労働者と正社員の差別待遇を禁止する」という規定です。
短時間正社員制度
正社員でありながら、一週間の所定労働時間がフルタイム勤務より短い雇用形態を短時間正社員といいます。これを制度化することで、従来は育児や介護などさまざまな事情から仕事を続けられなかった人や就業の機会を得られなかった人でも、個々のライフスタイルに応じた多様な働き方が実現できると期待されています。
労働時間貯蓄制度
「労働時間貯蓄制度」とは、主にドイツなどで導入・実施されている労働時間モデルの一つで、職場で定めた契約上の労働時間と実労働時間の差、すなわち残業や休日出勤など所定外の労働時間をあたかも銀行預金のように勤務先の口座に積み立て、後日、従業員が有給休暇などに振り替えて利用できるしくみのことです。労働需要の...

関連する記事

説明できる? 「あの人の方が給料が高い」理由
「同じ仕事なのに賃金が低いのはどうして?」 勤続が長く仕事の隅々まで理解したベテランパートよりも、何も知らない・できない 新人社員の方が賃金が高い、というのはよく聞く話です。 パート・アルバイトで働く人は、正社員との賃金格差についてどのような 不満と納得感を持...
2019/02/26掲載新卒・パート/アルバイト調査
企業の時短はどこまで進んだ?休日は増えた?「労働時間」と「休日日数」の最新実態
主要企業と中堅・中小企業の2004年度の労働時間と休日について、労務行政研究所の調査結果をもとに探ってみます。
2005/03/28掲載人事・労務実態調査
2007年度労働時間総合調査――年間所定労働時間、休日日数など
労務行政研究所で毎年実施している「労働時間・休日・休暇等に関する実態調査」の2007年度の調査結果がまとまりました。本記事では2007年度の年間所定労働時間、休日日数の実態を中心に取り上げました。
2008/06/02掲載人事・労務実態調査

関連するQ&A

正社員の解雇について
営業系正社員を解雇できる要件を教えていただけますでしょうか
1年単位の変形労働制
弊社では今後、交替勤務を考えております。 労働時間を08時00分から20時20分、20時00分から08時20分その間の休憩時間を2時間20分とし実労働時間10時間とし年間労働日数201日、休日164日、年間労働時間2010時間、週労働時間37,2時間での交替勤務を考えております。 この場合、変形労働...
36協定
36協定は、時間外労働と休日労働を分けて協定するようになっていますが、休日労働の時間数は、時間外労働の時間数に算入しなくて良いのでしょうか?
新たに相談する
相談する(無料)

「人事のQ&A」で相談するには、『日本の人事部』会員への登録が必要です。

新規登録する(無料) 『日本の人事部』会員の方はこちら
業務に関するちょっとした疑問から重要な人事戦略まで、
お気軽にご相談ください。
各分野のプロフェッショナルが親切・丁寧にお答えします。

注目のキーワード解説をメールマガジンでお届け。

Withコロナ時代は社内研修をオンライン化! 「よくわかる人事労務の法改正」ガイドブック無料ダウンロード

50音・英数字で用語を探す

注目コンテンツ

【人事の日制定記念企画】
オピニオンリーダーからのメッセージ

HR領域のオピニオンリーダーの皆さまから全国の人事部門に向けてメッセージを頂戴しました。


人事メディア情報

人事メディア情報

人事・労務関連の代表的なメディアをご紹介いたします。


ITを活用した人財マネジメントが、企業の未来を切り開く<br />
HRテクノロジー「POSITIVE」がもたらす新たな知見とは?

ITを活用した人財マネジメントが、企業の未来を切り開く
HRテクノロジー「POSITIVE」がもたらす新たな知見とは?

人工知能(AI)技術をはじめとする近年のITの発達は、人事業務のあり方...


ミスなく!手間なく!リスクなく!<br />
「奉行シリーズ」で中堅・中小企業を熟知するOBCのマイナンバー対応サービスとは

ミスなく!手間なく!リスクなく!
「奉行シリーズ」で中堅・中小企業を熟知するOBCのマイナンバー対応サービスとは

マイナンバーの個人への通知開始まで、半年を切った。企業のマイナンバー対...