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【ヨミ】アキニュウガク

秋入学

大学などで入学時期を通例の春季ではなく、秋季とする制度を「秋入学制」といいます。従来、大学の入学時期(学年始期)は文部科学省令で原則4月と規定されていましたが、法改正により2008年度から各大学の学長判断で決められるようになりました。秋入学を導入する大学が増えれば、企業の採用活動にも大きな影響を及ぼすと見られています。
(2011/8/12掲載)

ケーススタディ

“世界基準”導入へ東大が踏み出す
グローバル人材の素養育成にも期待

2011年7月、東京大学が入学時期を春から秋へ移行させる検討作業に入ったことが明らかになりました。これを受けて「秋入学」をめぐる論議がにわかに高まっています。同大では今春発足したワーキンググループが、入試は従来どおりの日程で実施すると前提した上で、秋入学に伴う影響や課題を検討。メリット・デメリットを整理して、年内にも結論を出すとしています。

秋入学導入の最大のねらいは、国境を超えて優秀な留学生や研究者などの人材の交流を促し、大学の国際化を加速させることにあります。世界的に見ると、秋入学グローバルスタンダードだからです。明治以降、春入学・春卒業は日本人の生活様式として完全に定着していますが、欧米諸国では約8割が9月入学で、春入学はごく一部。海外との留学生交換を行う際も学期のズレなど弊害が多く、以前から、日本人学生の留学離れや大学の国際化の遅れを招いた一因と指摘されていました。東京大学の09年度の外国人留学生比率は2.7%。20%台が並ぶ欧米などの一流大学と比較するとかなり低く、英語圏外というハンディがあったとしても、憂慮すべき実情といわざるを得ません。

もっとも、秋入学への移行はいまに始まった議論ではなく、国際化への対応として80年代からたびたび教育改革の俎上に載せられてきました。08年からは上述したとおり、入学時期を各校の判断で決められるよう規制緩和が行われ、学部単位など部分的に秋入学枠を設けるケースも増えてきましたが、それでも本格的に動き出す大学は現れませんでした。だからこそ今回、日本の高等教育の頂点に立つ東京大学が抜本的な制度改革へ向けて先陣を切った意味は大きく、他大学の追随や大学界全体への波及も必至といわれています。

ただし入試のあり方は検討の対象外で、同大では仮に秋入学を導入しても、小中高校が春入学・春卒業であるため、入試は現行日程を維持するとしています。合格者には、春の高校卒業から秋の入学までの約半年間を「ギャップイヤー」(入学資格を得てから実際に入学するまでに与えられる猶予期間のこと)として、留学やボランティア活動など多様な体験を積ませる方針とのことです。濱田純一総長は「いまの春入学制度は10年もっても50年はもたない。可能な限り早くグローバルスタンダードに合わせるべきだ。秋へ移るなら完全に移ったほうがいい」と述べ、全面移行への強い意欲を示しています。

人材のグローバル化を下支えし、企業の国際競争力の強化にも資すると期待される改革だけに、論議の深まりが求められます。

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