エグジットインタビュー(退職前面談)
エグジットインタビュー(退職前面談)とは?
「エグジットインタビュー(Exit Interview)」は、従業員が退職する際に行われる面談のこと。人事部や外部機関によって実施されることが多く、退職理由や従業員エクスペリエンスについて聞くことで、自社の状況を知り、改善につなげていくことを目的としています。本音を引き出すためには、手続きが完了した退職直前など、評価に影響しないタイミングでの実施が適しています。エグジットインタビューが有益なものとなるよう、得られたフィードバックを真摯に受け止め、改善につなげる姿勢が大切です。
「損失」を「利益」につなげるための
エグジットインタビューの三つのポイント
退職の意思を上司に告げるとき、その理由が本当はチームの人間関係によるストレスや給与だったとしても、「他に挑戦したいことがある」などのポジティブな理由を挙げる人は少なくありません。退職する側としては、できるだけ円満に会社を去りたいもの。波風を立てるのは得策ではないと考えるのも、無理もないことです。
本当の退職理由には、よりよい組織になるためのヒントが満載です。経営層や人事が把握していない課題が見つかることもあります。課題を真摯に受け止めて改善につなげれば、今いる優秀な人材の流出を抑えられるかもしれません。
エグジットインタビューを実施する際は、三つのポイントを忘れてはなりません。一つ目は、匿名性を確保し、人事部や外部機関など、従業員と直接的な利害関係がない人が行うこと。直属の上司には面談内容を知らされることがなく、評価に影響しないことを伝える必要があります。二つ目は、オープンな雰囲気を作ること。自由に意見を述べやすいように、傾聴の姿勢で臨むことが大切です。昨今は、一度退職した企業に出戻るアルムナイ採用も珍しくないため、退職前に良好な関係を築くことを心がけます。三つ目は、改善策に結びつけること。退職理由を聞いただけでアクションに移さないのであれば、エグジットインタビューを行う必要はありません。
企業にとって、従業員の離職は大きな痛手です。せっかく採用・育成したからには、できるだけ長く在籍し活躍してもらいたいもの。しかし、キャリア形成において「転職が当たり前」となりつつある今、従業員の離職は避けられません。転んでもただでは起きない精神で、向き合わなければならない課題に目を向け、改善につなげることが必要です。
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