月例給与の引き下げが難しい日本企業では、夏冬賞与が人件費の調整弁として機能してきました。それもそもそもは、解雇の金銭的解決ができないからだ、という意見もあります。
かつては「夏冬賞与の多さ」が企業の魅力でもありました。バブル期の証券会社の賞与は10か月以上だったらしい、とかのように〇〇か月分の賞与、ということがメリットのように喧伝されてもいました。
けれども、育児休業や介護休暇が増える中で、年収に占める賞与割合が多いことは、デメリットの方が大きいことがわかっています。
であれば、企業にとって、より優秀な社員の採用し、継続的に活躍してもらうために、賞与なしでの完全年俸制＝月給×12か月分が年収、という仕組みのほうが有効に機能します。
とはいえ、これまで賞与ありの会社が、いきなり賞与ゼロの会社になることは難しいでしょう。たとえば残業が多い状態だと、残業代算定基礎額が増えすぎて、人件費の激増にもつながるからです。
であれば実践的な解決の仕組みはどういうものなのか。あらためて実例を踏まえながら解説します。
セレクションアンドバリエーションの夕学セミナーでは、ちょっと極端に思えるかもしれない「新しい人事の常識」をお示しします。

「夏冬賞与よりも月給増やしてください」

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