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【ヨミ】ナラティブアプローチ ナラティブ・アプローチ

「ナラティブ(narrative)」とは、日本語で「物語」や「語り」のこと。「ナラティブ・アプローチ」は、相談相手や患者などを支援する際に、相手の語る「物語」を通して、その人らしい解決法を見出していくアプローチ方法です。1990年代に臨床心理学の領域から生まれましたが、現在では医療やソーシャルワークなどの分野でも実践されています。ナラティブ・アプローチの中でも、特に相談者の自主的な語りを重視する実践的な心理療法は「ナラティブ・セラピー」と呼ばれます。
(2018/4/25掲載)

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ナラティブ・アプローチのケーススタディ

相談者と聞き手、支援者と被支援者
専門性や関係性を放棄した、新しい課題解決の形

悩みをざっくばらんに話しているうちに、だんだん進むべき道が見えてきた、という経験はないでしょうか。カウンセリングやセラピーといった本格的な心のケアのシーンだけでなく、友人や同僚との気軽な会話でも少なからず起こるこの現象。ポイントは「自分が話しているうちに」というところです。誰かに的確なアドバイスをされたり、問題点を指摘されたりするよりも、自分の言葉で考えを紡いでいった先に見つけた答えのほうが納得感を感じられるもの。それはもしかしたら、ナラティブ・アプローチによるものかもしれません。

例えば「部下への接し方が分からない」と悩んでいる人がいたら、「性格診断をやってみたら?」などと具体的なアドバイスをするのではなく、「悩んでいるんだね。メンバーはどんな様子なの?」とたずねてみる。「実は部下からよく相談されている」ことがわかったら、「部下はきちんと信頼してくれている」ことをその人の物語に付与します。すると新たな気付きが生まれ、悩みの解決へと導かれていく。相手の言葉を注意深く聞いていると、全体から見て例外と思えるユニークな点が出てくることがありますが、そこを補強するのです。

ナラティブ・アプローチが生まれたのは、聞き手がアドバイスをするカウンセリングのあり方に、専門家たちが限界を感じていたから。困難に陥り弱っている相談者と、情報や知見をもった支援者。両者の間には、大きな力の差があります。そのことを考慮せず、支援者が持論をぶつけてしまうと、相談者の気持ちが押さえこまれてしまう事態も起こりかねません。そのため、ナラティブ・アプローチでは、支援者が相談者の問題点をあえて見ないようにすることが重要です。ただでさえ価値観が多様化している現代。何がその人にとって最良なのかは、その人にしか分かりません。支援者が専門性を手放すことで、相談者にとっての最良を引き出すことができる「ナラティブ・アプローチ」は、今の時代らしいアプローチなのかもしれません。

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