企業研修、採用、評価、人材開発、労務・福利厚生のナレッジコミュニティ

【ヨミ】グローバルニッチトップキギョウ グローバルニッチトップ企業

「グローバルニッチトップ企業」とは、比較的ニッチな分野に特化することにより、国際市場で競争優位を確保している超優良企業のことです。2014年3月、経済産業省は、グローバル展開に取り組む国内企業のうち、特定分野の製品や技術等に強みを有し、世界トップレベルのシェアと利益率を両立していると認められる企業100社を「グローバルニッチトップ企業100選」として、初めて選定しました。グローバルニッチトップ企業には地方の中堅・中小企業が多く、高い技術力を誇る一方、全国的な知名度が低いため、人材確保に苦労しているなどの共通点があります。 (2015/1/8掲載)

グローバルニッチトップ企業のケーススタディ

世界で稼げる中小企業に政府のお墨付き
知名度の低さによる採用難の解消に期待

政府が昨年6月に閣議決定した「ものづくり白書」では、過去最大の貿易赤字を背景に、輸出力の強化が重点課題の一つに挙げられました。その新しい輸出の担い手として大いに期待されているのが“世界で稼げる中堅・中小企業”=「グローバルニッチトップ企業」です。

人口減少や産業の空洞化が進む中、もともと内需に依存してきた中堅・中小の製造業が成長を持続させるには、グローバル化を避けて通ることはできません。政府も国際展開に優れ、日本経済の新しい牽引役となり得る企業を積極的に支援、育成していく方針です。経産省はその具体策の一環として、特定の製品や技術に強みを持ち、世界で高いシェアと利益を確保している超優良企業を「グローバルニッチトップ企業」に認定。その経験知を一般化し、グローバルニッチトップを目指す企業に向けた経営の羅針盤を示す取り組みとして、「グローバルニッチトップ企業100選」を選定しました。

選定にあたり、「特定の商品・サービス等について、過去3年以内に10%以上の世界シェアを確保したことのある中小企業」などの条件で候補企業を募ったところ、2週間で300件近い応募があったといいます。さらに外部の有識者で構成する選定評価委員会が「世界シェアと利益の両立」「独創性と自立性」「代替リスクへの対処」「世界シェアの持続性」などの基準に照らして定性・定量評価を行い、応募企業を100社まで絞り込みました。そのうち94社を中堅・中小が占め、部門別の内訳では機械・加工部門52社、素材・化学部門20社、電気・電子部門15社などとなっています。

グローバルニッチトップ企業100選には、漁船上で使用される「全自動イカ釣り機」の製造販売で世界シェアの約7割を占める東和電機製作所(北海道)や、40分の1ミリという超極細糸を活かした織物を製造する天池合繊(石川県)、ドラ焼きをつくる器具を「サンドウィッチパンケーキマシーン」の商品名で海外展開するマスダック(埼玉県)、カニカマ製造装置のヤナギヤ(山口県)など、ユニークな企業が名を連ねました。しかしその多くが、国内では“知る人ぞ知る”優良企業。技術力とシェアは世界トップレベルにありながら、一般的な知名度はけっして高いとはいえず、そのために人材の確保が大きな経営課題となっています。

経産省がグローバルニッチトップ企業を対象に実施した調査で、新卒採用・教育の課題についてたずねたところ、「自社の知名度が低く、応募者が集まりにくい」と答えた企業が31.6%で最も多く、「採用基準に達する応募者が少ない」と回答した企業(17.3%)を加えると約半数に達しています。今回のグローバルニッチトップ企業選定の“お墨付き”が採用難の解消につながるか、注目されるところです。

記事のオススメ、コメント投稿は会員登録が必要です

あわせて読みたい

自転車通勤推進企業
2020年4月、国土交通省は「『自転車通勤推進企業』宣言プロジェクト」を創設しました。本プロジェクトは、自転車通勤を導入する企業や団体を自転車活用推進本部長(国土交通大臣)が認定するもので、企業活動における自転車通勤や業務利用の拡大を図ることを狙いとしています。
ユースエール
若者雇用促進法に基づき、若者の採用・育成に積極的で若者の雇用管理状況などが優良な中小企業を、厚生労働大臣が「ユースエール認定企業」として認定する制度が2015年10月から新しくスタートしました。「ユースエール」とは、この認定企業が取得・使用できる認定マークの愛称。若者(youth)にエールを送る事業...
企業内弁護士
「企業内弁護士」とは、企業が雇用する専任の弁護士のことで「社内弁護士」とも呼ばれます。弁護士資格を有しながら、企業に従業員や役員として在籍し、自社の法務問題の処理などに従事する専門人材です。グローバル化やコンプライアンス(法令順守)重視などの経営環境の変化に伴い、拡大・多様化する法務リスクに対応する...

関連する記事

企業の時短はどこまで進んだ?休日は増えた?「労働時間」と「休日日数」の最新実態
主要企業と中堅・中小企業の2004年度の労働時間と休日について、労務行政研究所の調査結果をもとに探ってみます。
2005/03/28掲載人事・労務実態調査
2016年「ホワイト企業」認定がスタート! 日本次世代企業普及機構(JWS)が取り組む、次世代に残したい良い会社の基準とは?
一般財団法人日本次世代企業普及機構(Japan White Spread:以下、JWS)は、将来性やビジョン、働きがいといった要素において、これからの時代に残すべき素晴らしい中堅中小企業を発掘し、「ホワイト企業」として認定・表彰を行うことを目的に誕生しました。...
2016/02/10掲載注目の記事
2. グローバル人材研修の現状
産業能率大学が実施した「グローバル人材の育成と活用に関する実態調査」を見ると、グローバル展開に伴って、多くの企業が日本人の「グローバルリーダー」「グローバルマネジャー」「ローカルマネジャー」が不足していると回答。グローバル人材を取り巻く状況について整理する。
2012/10/24掲載よくわかる講座

関連するQ&A

08年賃上げ
お疲れ様です。 08年度の全国平均昇給額と昇給率のデーターをお持ちでしたら、教えて頂きたくお願い申し上げます。 大企業・中企業・小企業別にあれば、なお幸でございます。
前職確認の方法について
中途採用で、前職確認を行なっている企業がおられましたら、その内容と方法について教えて下さい。また、逆に問い合わせがあった際に対処されておられる企業の方がおられましたら、どこまで回答されているかについてお教え下さい。
企業・従業員ロイアリティを高めるための施策
企業・従業員ロイアリティを高めるためにいろいろ考えておりますがどんなテーマで考えたらいいのか、どんなことを社員と話し合うことが良いのか迷っております。 考え方や方法にアドバイスいただければうれしいです
新たに相談する
相談する(無料)

「人事のQ&A」で相談するには、『日本の人事部』会員への登録が必要です。

新規登録する(無料) 『日本の人事部』会員の方はこちら
業務に関するちょっとした疑問から重要な人事戦略まで、
お気軽にご相談ください。
各分野のプロフェッショナルが親切・丁寧にお答えします。

関連するキーワード

分類:[ 採用 ]
分類:[ 経営戦略 ]

注目のキーワード解説をメールマガジンでお届け。

「よくわかる人事労務の法改正」ガイドブック無料ダウンロード

50音・英数字で用語を探す

注目コンテンツ

【人事の日制定記念企画】
オピニオンリーダーからのメッセージ

HR領域のオピニオンリーダーの皆さまから全国の人事部門に向けてメッセージを頂戴しました。


人事メディア情報

人事メディア情報

人事・労務関連の代表的なメディアをご紹介いたします。


信頼できる法律・書式Webデータベースで効率アップ<br />
総務法務・人事労務・経理税務の「どうすればいい?」を解消

信頼できる法律・書式Webデータベースで効率アップ
総務法務・人事労務・経理税務の「どうすればいい?」を解消

「法律ではどうなっている?」「届出・申請はどう書けばいい?」「最新の通...